企画コンテストで勝つ為の最低限の努力
インフォマートは創立25周年を迎えて特別企画「アイデア企画コンテスト」を開催中。新規事業や会社改善・福利厚生など会社をよくする為のアイデアを全社員から募集し、投票・審査を経て11月の全社集会で受賞者発表・表彰される。
アイデアは企画提案書を作成してエントリー、これが審査員や役員の審査を受ける。
このイベントで私は審査員に選ばれたので、審査する側から見て思う企画コンテストで勝つ為の最低限の努力について少し書いてみます。
これは斬新なアイデアの出し方とかアイデアのタネを企画まで昇華させるコツとかの話ではなく、応募された多くの企画から選ばれるための戦い方みたいなモノの話です。
1.コンテストの趣旨・評価項目を押さえる
コンテストを開催している理由・目的がある
こうした企画コンテストは前代未聞の大発明を求めているわけでもなく、日頃の不満や疑問をそのまま吐露してほしいわけでもない。コンテストを開催する理由・目的があって、それに合うアイデアを求めている。そのコンテストに目的が書かれているならば、それに沿って企画を書いていくのが吉です。いろんな場面で言えることだけれども、独りよがりなモノは孤高のアーティスト以外やっちゃダメなのだ。
評価項目が公開されているなら無視しちゃいけない
コンテストによっては企画をどういう点から評価していくか公開している。今回のインフォマートの企画コンテストもそうだ。
だとしたらこの項目を無視してはいけない。むしろこの項目全てをきちんと押さえた企画書を作った方がいい。
「押さえる」とはどういうことかというと「この評価項目に該当する提案はこの部分です」と明示すること。「全部読んでもらえれば評価項目を全て押さえてあることは当然わかると思います」みたいな企画書はダメじゃないが不利です。
審査する側の立場に立ってみてほしい
大量の企画書を一つ一つ読んで評価項目一つ一つにおいて採点をしていくのが審査員の仕事。審査員が何を気にして審査するかがわかっているのだから、それに沿って審査員に考えさせる(探させる)ことなく読ませる書類を作らない方がおかしい。
また、こうした企画書の作り方をしていくと「5番目の評価項目について触れている部分がどこにもない」といったヌケモレにも気づく。
ストレートに評価項目について触れることは提案者・審査員双方にとって良い方法だと思うんですよね。
2.審査員の特性を押さえる
審査員が誰なのか公開されているなら無視しちゃいけない
万人に評価される企画は存在しないと思った方がいいです。
稀にそういう「なんで今まで誰も気づかなかったんだ」みたいな全員が即笑顔になるようなアイデアは出てくることがあるけども稀なのだ。
としたら誰に評価される企画を作るべきなのか。
一人でも多くの人に評価される企画なのか、特定の人に評価される企画なのか、はたまた。今回のインフォマートの企画コンテストは3部門に分かれていてそのうちのどれかにエントリーする。各部門ごとに審査員が選出されていて発表されている。これは重要な情報だ。この人たちに評価されなければならない。
審査員だって人なのだ。好き嫌いがある
審査員は公平な評価は心掛けるけども世の中の全てを知っていてそれを踏まえてバランスの取れた評価をするわけじゃない。ってかそんなのができるんだったら審査員は1人いればいい。複数人いるのは審査員によって見方が違ったり、重要視するところが違うからだよね。
審査員の年齢や性別はどうしたって影響するし、SNSなのかブログなのか取材記事なのかでの発言でどんな思考傾向にあるのかが分かるかもしれない。住んでいる場所だって影響する。東京外に住んでいる審査員に「この企画は東京だからできることだよね」と思われてしまったら高評価は期待できなくなる。
こんな風に外から周囲から審査員を理解することもだろうし、禁止されていないなら事前に審査員と企画に近いテーマで話してみればいい。解像度の高い情報が得られると思います。面倒かもしれないけどここまでやる人がいないから価値があるんだよなー。
勝つには選ばれなければならない
企画コンテストで勝つには、良いアイデアを出すことがもちろん必要だけどもそれだけでなく「選ばれる企画」に仕上げなくてはいけない。良いモノを作れば世界は認めてくれるはず、ではないのだ。
ここで挙げた選ばれる為にやる最低限の努力は、知っていれば誰でもできる種類の努力だと思う。せっかく渾身のアイデアを出すのだから選ばれやすい企画に仕向けましょ、というような話でした。
さてさて、それでは提出された企画たちに目を通すことにします。
インフォマートの企画コンテストはもう締め切られてしまったけども、いつかどなたかの企画コンテストエントリーで少しでも役に立てば嬉しいです。