高く買い取ってもらう秘訣!
まず知りたいのはここからですね。
基本中の基本をご紹介します。
それは、
「鑑定士を急がせない」
「次の予定があるから早くしてほしい」とか
「ぱっと見で大体の値段で良いから教えてほしい」とか
異口同音に、
査定金額を早く知りたいというお客様のご要望は珍しくありません。
(なんか、関東の店舗と比べると、関西により多い傾向のようですが、、、)
期待に答えたいのが、接客業の性分です。
もちろん、極力待たせたくありません。
でも、お店の人も人間です。
極力頑張るとしても、ロボットの「お急ぎモード」にはなれません。
経験のある鑑定士の場合、平常心を保って、自分のできる範囲で融通を効かせて対応したりします。
ただその融通も、個人的な裁量の範囲にとどまります。
その範囲がお店によったり、立場によったりします。
大抵は、お客様から「こうしてくれ」と言われると、できる限り応えたいというプレッシャーが、余計な焦りを助長します。
まず、一言で言って、仕事が雑になります。
性格によってはあわててミスが増えたり。
仕事がデキるタイプだと、細かいところを端折るようになります。
単純に時間が少ないと、査定するお品物自体を精査したり、そのモデルにまつわる情報を詳しく調べたり、
より的確な値段をつける為の相場調査が不十分になります。
えっ、相場なんて日々追っているんじゃないの??
もちろんそれは理想ですが、
品物の種類が多岐に渡るため、
一部の人気モデル(特に時計やエルメスバッグ)以外の相場を
毎日のように追うことは不可能です。
①担当した鑑定士が新人や、キャリアが浅い場合、または金額決定の権限がない場合。もしくは、お品物がレア品や超高額品の場合等。
店長など上席や金額担当者との連携が必要となりますが、常に都合よく隣に居合わせるわけではないことが大半です。
もちろん、店舗としては人材が揃っているのが理想です。
でも、実際は人手不足などでそうはいかないものです。
リモートで連絡を取る必要があるのに、相手方が別の対応中とか、出張移動中、繁忙時など、はたまたタイミング悪くwifiなど通信関連のエラーが発生とか。
連携が思い通りにスムーズにいかない場合があります。
そんな時に、どうしてもこの時間までに金額を出してくれ、
といったお客様からの要望が強い場合、
対応としてはどうするものでしょうか?
「仕方がないから、自分たちで出せる安全な金額で提示しよう」
そうです、金額を踏み込めないで終わってしまうのです。
うまく、曖昧な表現でお客様に伝えるしかありません。
もう少し高いかもしれないし、でも期待するほど出ない可能性もあります、ナンチャッテ。
これは非常にもったいないことです。
お品物自体の高額査定のポテンシャルも、
店舗が本来なら出せた金額の実力も、両方捨てることになります。
いつもなら高額で出せるのに、タイミング悪く提示できずに終わります。
②ついこの間まであまり相場が高くなかったのに、海外で急に人気が沸騰して
古物市場で最新の相場が高騰しているモデル。
店舗人員にはそこまでリアルタイムの情報が回ってくるわけではないので、
知らずに平凡な金額を出してしまいます。
先述の情報の精査、収集と同じではありますが、
落ち着いてじっくり調べていたらわかったのに、、と、後になって気づくこともあります。
最後に
「このお店は査定が低い」「レアな品なのに平凡な金額だった」
という印象ではお客様は次に利用しませんよね。
お客様にとっても、高額査定のチャンスのロス。
お店にとっても、仕入れチャンスのロスです。
極力、安全圏のご案内で止まるのは避けたいところです。
③番外として、焦ってマイナスポイントを見逃した結果、高くなる場合もある。
これは、お客様側のラッキーパンチであって、お店側に立てばおすすめしたいことじゃないんですが。
焦ると、コンディション、ダメージの見落とし、付属品欠品の見落とし等がしばしば発生します。
バッグの場合、
ポケットの奥底の縫い目が破れていたり、
ごくうっすらとした変色があったり、
3つくらいついている付属品のチャームが一つ欠品していたり、
そのバッグ自体が何かの付属品なのに、よく似たモデルと見間違えたり。
それなのにちゃんとした値段で買ってもらえるとお客様はラッキー、
ただただお店側のミスでしかありません。だけど期待しないでくださいね(笑)
買い取ってお客様が帰られてから気付き、「やっちまった〜!」と言いながら
鑑定士は経験を積んでいきます。