パーソナリティ(人格)障害は、性格なのか?病気なのか?
パーソナリティー障害について考える時、「性格の問題なのか、それとも病気なのか」という疑問が浮かぶことがあります。障害という言葉が含まれているため、健常者ではないといイメージを持つ方もいるでしょう。でも、パーソナリティー障害を持っている方は生活保護などは受けず、普通に働いて生活している人たちばかりです。なんなら、パーソナリティー障害を抱えながら社会的に重要な地位に就いている人や、ビジネスで成功している人もいます。それを考えると、「あれ?障害って言葉で合ってるの?」と疑問に思うかもしれませんね。
パーソナリティー障害とは何なのか
パーソナリティー障害は、病気という認識で正しいのか
今日はこの深いテーマについて、やわらかく解説していこうと思います。
私も、パーソナリティー障害を抱えていた1人
私も過去に「自己愛パーソナリティー障害」という診断を受けたことがあります。そして、その治療に長い年月とお金を投資してきました。正直「私は困ってない」「治す必要なんて、ない」と思っていましたが、強すぎる自己愛が原因で離婚されそうだったので、治療を受ける決心がつきました。この件に関しては、また次の機会に深掘りして綴っていこうと思います。
パーソナリティー障害に関しては、多くの書物を読み、ある程度勉強してきましたので、その情報を参考にしながらパーソナリティー障害について簡単にお話します。
パーソナリティー障害って何?
パーソナリティー障害とは、人の性格の特徴が強く出過ぎて、日常生活や人間関係に困難を感じるようになる状態のことを言います。性格はそれぞれの個性であり、大切なものですが、柔軟性が失われてしまうと、自分自身や周りの人たちにとって辛い状況が生まれてしまうこともあります。
この問題を単に「性格の問題」と片付けることはできません。なぜなら、この状態は、本人の努力だけではなかなか改善が難しい深刻なもので、適切なサポートや治療が必要とされるからです。
この障害は昔、「精神病質」と言われていた
パーソナリティー障害はかつて、精神病質という言葉が使われていたことがあります。今聞くと少し驚かれるかもしれませんね。この言葉、ちょっと耳に心地良くないものがあります。
なぜなら、精神病質には「生まれ持った素質で、治療しても治らない」というニュアンスが含まれているからです。歴史的背景により、排除や切り捨ての対象として捉えられる可能性もあります。
実際、この精神病質という言葉は人を不快にさせたり、誤解を招いたりすることがあるため、今ではあまり使われていません。専門家の間では、より理解しやすく、受け入れやすい「パーソナリティー障害」という言葉に変わっています。
治療やサポートはあるの?
パーソナリティー障害が「性格の一部」と見なされがちなのは事実ですが、実際には専門的な治療やサポートが必要なものです。認知行動療法や精神力動的療法など、個々の状態に合わせたアプローチがあり、多くの方がこれらの治療を通じて、より良い日常生活を送れるようになっています。大切なのは、一人で悩まず、専門家に相談する勇気を持つことです。
結論:「性格」ではなく「病気」
結論を言うと、パーソナリティー障害は「病気」と捉えるのが適切です。パーソナリティー障害は、一時的なものではなく、長期にわたる行動や思考のパターンに基づくものです。これらのパターンは、本人の社会的な機能や人間関係に著しい困難をもたらし、日常生活において持続的な苦痛や障害を引き起こします。
「性格」は個人の独特な思考、感情、行動のスタイルを指しますが、パーソナリティー障害の場合、これらの特徴が極端で固定化されており、個人の社会的機能や人間関係に深刻な障害を与えます。これは、性格の範疇を超えた問題として扱われます。
専門家たちは、パーソナリティー障害を単なる性格の問題ではなく、個人の生活の質を低下させる精神的な病気と捉えています。このため、個人がより良い生活を送るためには、専門的な評価と治療が必要とされるのです。
まとめ
パーソナリティー障害は、単なる性格の範疇を超えた、深刻な精神的な病気です。この病気は、パーソナリティー患者だけでなく、その周りの人も苦労することが多いです。過去には誤解を招く言葉が使われましたが、現在はより理解と共感を促す「パーソナリティー障害」という用語が用いられています。パーソナリティー障害の克服は決して容易ではありませんが、適切な治療と、周りのサポートにより改善を目指すことも可能です。
私も完全とまではいきませんが、パーソナリティー障害をほぼ乗り越えることができました。理解と受容、諦めない信念があれば、パーソナリティー障害は克服することができます(脳に他の問題がある場合、例外もあります)。