ブレスオブザワイルドの礎となった作品達
なんでも、テレビゲーム総選挙なる番組が放映されて、第一位がブレワイだったらしいじゃないか…
同番組は見ていないが、ブレワイが一位という事実は、下らない利権やヤラセ等が絡まぬ正当な選挙だったことの、これ以上ない証左であろう。
先に言っておくが、俺は結構なゼルダ好きだ(ハマったのは所謂3Dゼルダと呼ばれる作品ばかりなので、古来からのゼルダファンからしたら鼻で笑われてしまうかもしれないが…)
中でも1番好きな作品はムジュラの仮面。ムジュラ以降、新作をプレイしては、「ゼルダは本当にハズレがなく※、今作も良かった!ただ、ムジュラを超える作品は未来永劫出ないんだろうなぁ」と老害のような感想を抱いていた。
※個人的に、ゼルダにハズレなしというジンクスも、ブレワイの一個前に出たトライフォース3銃士という作品によってぶち壊されたと思う(本作が好きな方がいたら申し訳ない)。
当時ゼルダシリーズは国内の売れ行きが不振だったことも手伝い、ゼルダブランドの存続を憂いていた中、ブレワイが発売されたのだ…
結論から言うと、ブレワイは俺の中でムジュラに並ぶ名作となった。
ラスボスであるガノンに最後の一撃を見舞う前、明らかに物語が終わる事を示唆するようなbgmが聞こえ、
俺の胸中は…
「頼むからこの一撃で終わらず、最終形態が用意されていてくれ… 風タクやトワプリの時みたいに、最後は人型形態との剣戟で締め括ろうじゃないか… 頼むガノン死なないでくれ… 起き上がって俺をゲームオーバーにさせてくれ… まだ各地を回ってリンクを強化しないと勝てないと思い知らせてくれ… クリア後にやり残しを消化するんじゃなくて、必然性のある冒険の理由を俺にくれぇ… 頼むガノン立ち上がってくれ… と言うかお前弱すぎるゾ!」
といった感じで兎に角、冒険が終わってしまう事実に、この上なく悲しく、寂しい想いにさせられたのを覚えている。
ブレワイがこれほどの名作になった理由は開発チームが声高に掲げていた、"ゼルダのアタリマエを見直すという”開発コンセプトによるものだろう。
従来のように一本道でなくなったシナリオ、シナリオどころか謎解きの解法すら一本道ではなくなるほどの自由度、広大なオープンワールドの導入、素材による装備の強化やスキルという新要素、武器の破損や武器カテゴリという新要素
語り尽くせないほど魅力的な新要素に溢れている。
発売直後の感想記事などでも、アタリマエを見直したから云々という記述に溢れてたような気がする。それだけこれらの新要素は我らゼルダファンに快く受け入れられたのだ。
ただ、アタリマエを見直したのは、何もブレワイに限った話ではない。
そもそもこの開発コンセプトが名言されたのは2013年らしいから、そりゃそうである。
なんなら2011年に出たスカウォの時点で、素材による道具の強化という要素は存在した。
2014年神トラ2にて、一本道のシナリオに従いアイテムを取得していくというアタリマエは撤廃されており、2015年トライフォース3銃士の段階から、素材による装備作成、多様な装備の着せ替えやスキルといった要素は導入されていた。
ただ、これらブレワイ以前の作品における、アタリマエを見直そうとして生まれた新要素は、なんとも垢抜けていないというか、ぶっちゃけ作品の本筋にそこまで絡めていないようなものが多く感じた。(トライフォース3銃士は着せ替えがメイン要素だったが、素材収集がかなり苦痛な上に、別に初期装備でも性能上はそこまで困らないため、やはり垢ぬけていない印象)
ただ、アタリマエを見直そうとしていたという事実が何より大切なのだ。
何しろ垢抜けなかったこれらの要素がブレワイにて大きく花開いたのだから。
ブレワイをプレイしていた当時、絶対これ、過去作のあの要素を洗練した結果だよな!! とか要所要所で盛り上がったのを覚えている(本当に過去作を礎にしていたかは不明です。あくまで個人の主観です)。
“ムジュラには及ばねーな”と思っていた作品群があったからこそ、ムジュラに並ぶブレワイが生まれたと考えると、非常に感慨深い(作品の評価はあくまで個人の主観です)。
ブレワイ発売の遥か前である2002年風タクの時点でオープンワールドのような広大な世界を作りたいという開発側の欲望は、窺い知れる。 ブレワイは決して突発的に生まれたものではなく、連綿と受け継がれてきた作品群の集大成のように感じる。
押しも押されぬ超名作、時オカにより3dゼルダのアタリマエが構築され、次回作であるムジュラは時オカのエンジンを流用している上に、時系列的にも直接の続編である。
現在制作中の新作も、ブレワイの直接の続編でありエンジンが流用されていることが見て取れる。 ブレワイが新しいアタリマエになった事は明らかだ。 旧来のアタリマエも、もちろん素晴らしいが、ブレワイが構築したこの新しいアタリマエにも、胸が高鳴るばかりだ。
そして時が経ち、万が一、「最近のゼルダ、ムジュラやブレワイには及ばねーなぁ」とか思う時期が来ても、またアタリマエを見直して傑作が世に出るかもしれないのだ… 楽しみすぎる… ゼルダの未来は明るい。
ただ、そのなんて言うか… 本当にブレワイのような感じの作品だけ出すんじゃなくて、ムジュラみたいな暗い世界観、不気味でクセのあるNPC、謎解き重視のダンジョンという、昔ながらのアタリマエで構築された作品もたまには出してくれないかな…? あと絶対無理だろうけど、トゥーンリンクの3Dゼルダ新作もやりたい…
こういう老害、多いと思う笑
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?