インドネシア経済担当調整省が発表した新型コロナ後の経済復活ロードマップ案
ジャカルタの大規模な社会的制限（PSBB）が5月22日までの延長となり、今も自粛期間が続いています。そんな中、先日5月7日にアイルランガ・ハルタルト経済担当調整大臣が新型コロナ後の経済復活ロードマップ案を発表しました。ロードマップ案によると2020年の7月末〜8月頭には経済活動を再開できることが期待されています。
個人的な意見になりますが、フェーズ4までの期間が僅か1ヶ月であり、またフェーズ4では10人以上のアウトドア活動（Kegiatan outdoor lebih dari 10 orang）を再開と定義しながら、大型活動（Kegiatan berskala masif）が制限されているなど一部整合性が合わない記述がある中で、発表されたロードマップ通りに実現されるか懐疑的ではありますが、参考までに要点を共有させて頂きます。
新型コロナ後の経済復活ロードマップ案
フェーズ１（2020年6月1日～）
・製造業やB2Bサービス業はソーシャル・ディスタンシング等の条件を取り入れながら運営再開が可能
・店舗、市場やモールはマスク販売店や薬局を除き、引き続き営業不可
（※テイクアウトやデリバリーのみ営業しているモール内の飲食店は5月10日時点であるのが現状）
・その他アウトドア活動やスポーツといった大人数での集まりは禁止
フェーズ２（2020年6月8日～）
・店舗、市場やモールの運営を再開できるが、来客の人数制限有り
・接触の有るサービス業（美容室、スパ施設等）は引き継ぎ営業禁止
（※5月10日時点で一部営業しているところもあるのが現状）
・大人数で集まるアウトドア活動やスポーツは引き続き禁止
フェーズ３（2020年6月15日～）
・店舗、市場やモールはフェーズ２と同じ。だが、接触のあるサービス業（美容室、スパ施設等）は厳格な衛生管理の元で営業開始
・博物館の運営、ライブ・コンサート等の文化活動はソーシャルディスタンシングの環境が確保されていれば再開が検討される。但し、接触が懸念されるチケット販売などはオンラインで行う
・アウトドアスポーツは条件*有りでの再開
（*条件の詳細はまだ明記されていない）
・結婚式やパーティーなど2～10人程度の活動を許可
フェーズ４（2020年7月6日～）
・飲食店やジム等は条件*有りで段階的に営業開始
（*条件の詳細はまだ明記されていない）
・10人以上のアウトドア活動の再開
・他都市への旅行が可能となる。但し、引き続きフライト数の制限あり
・宗教活動は可能となるが、人数制限あり
・大型活動(大人数で集まるイベントなど)はまだ制限される
フェーズ５（2020年7月20又は27日～）
・フェーズ４の状況を確認した上で、その他経済活動の再開を検討
・厳格な衛生・健康管理の元で7月末、8月頭には経済活動の完全再開を期待
・ワクチンが開発・普及されるまで、引き続き状況を注視
以上、ロードマップ案の要点をご紹介させて頂きました。ご覧いただき、ありがとうございます。その他情報がありましたら共有させて頂きます。
大変な時期ではありますが、1日でも早く状況が落ち着くことを願っています。皆様もどうかお気をつけてお過ごし下さい。