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アフターピルの薬局販売の件で思うこと【性教育について言及してみる】

アフターピル(緊急避妊薬)を薬局で販売できるようにしよう、という運動が起こっています。

これについて、ヤーズフレックスを3年ほど服用している私の意見を述べます。

ずばり「性教育を充実+ネットリテラシーを向上させるべき」です。

あくまで一つの意見としてご覧ください。


「2020年」性の疫学

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中絶の件数とか性病罹患数の推移とか知っておくと参考になります。

中絶件数の推移

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全体の総数で言えば、2015年から年々中絶件数は下がってきています。
2015年から2018年を比較すると、約1万件の減少です。

20歳未満の中絶件数も、4年間で約2500件減少しています。
しかし未だに1万件を超える中絶が行われていることに驚きです。

対して20~24歳の中絶件数はやや増加傾向にあります。
2018年は4万件を突破していまっていますね。

ここには載せていませんが、25歳以降の中絶件数は年々減少傾向にあります。


性病の動向

「梅毒」

病原体は「梅毒トレポネーマ」です。

全数報告対象(5類感染症)なので、診断した医師は7日以内に最寄りの保健所に届け出なければならないとされています。

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届出数上位10件の推移です。

東京都が圧倒的な多さですね。
次いで大阪府、愛知県、福岡県、兵庫県、といった順でしょうか。

東京都を除けば比較的愛知県以降の西の地区に多いです。

ここで大事なのは、これは「届出数」だということ。
梅毒は無症状の人も多いので、その場合医療機関に受診する人は少ないと考えられます。

なので実際はもっと多くの梅毒患者がいることが簡単に推測できますね。

粘膜接触(性行為)によって感染するので、例えばピルを飲んでるからコンドームをつけなくても大丈夫、という誤った認識が感染症の蔓延に繋がってしまう恐れがあります。


アフターピルを取り巻く動き

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2020年7月21日、アフターピルへのアクセス改善を目指す市民団体が約6万7000筆の署名と要望書を国に提出しました。

アフターピルは現在、医師の処方がなければ服用することができない仕組みになっています。

そのためまずは婦人科に受診しなければならず、時間や場所等の制限が多いことを考えるとアクセスが非常に難しい現状です。


NPO法人「ピルコン」への相談件数が急増

一斉休校となった32020年3月以降、10代の妊娠に関する相談が急増したといいます。

月10~20件台の相談が、30~40件台になるなど約2倍の増加。

また、育てられない赤ちゃんを匿名で預かる「赤ちゃんポスト」を運営する慈恵病院でも、中高生からの妊娠相談件数が過去最多になったと報告しています。

このような動向から、より「アフターピル」へのアクセスのしやすさは課題となってきています。


「オンライン診療」が可能になる

最近「オンライン診療」にて初診でもアフターピルを処方できるように変わりました。

近くの病院が閉まっていても「ネットで」診察してもらい処方を受けられるのはかなり強みです。

先ほどの「アクセスへのハードルが高い」という問題点の緩和にも功を期す取り組みであると思います。

また、アフターピルが必要となって

「どうしようどうしよう・・」

と困り果てているときに頼るのは大体ネットです。

その時「オンライン診療」で処方を受けた人の話や処方までの流れが分かりやすく提示されていれば、より行動を起こしやすくなるのではないでしょうか。

薬局においてもらえればそれが一番いいですが、薬局も大体昼間~夕方しかやってないですからね。

選択肢が増える分にはとても良いと思います。


今後に望まれること

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そもそも「アフターピル」を使わなくてもよい方向にいけばいいのでは?と思っている筆者です。

そのためには「性教育」をもっと充実させるべきではないでしょうか。
ただ課題は山積みなので、それについて言及していきます。


性教育の充実

日本の「性教育」は非常に乏しい。

それは、私自身中高生だった頃のことを考えてもいえることですし、世論をみても同じことが言えます。

大人になってから正しい知識を得るために勉強してくれればそれでいいのです。
でも勉強する人ばかりではない。

こんなツイートを目にし、驚愕しました。

更に追記いたしますと、先の東日本大震災では、避難所に届いた生理用ナプキンを「この非常時にこんな卑猥なものが必要とは何事だ!」とオッサンが取り上げ、女性に配布されなかったという事例が、1件や2件ではなく、あちこちで起こりました。彼らは月経が性的快楽と結び付いていると思っているのです。
— R@歯列矯正&エピデュオ&リングフィット (@myceliumR) July 31, 2020

生理=月に一度起こってしまう事、それは不可抗力でありナプキンがないと衣類が汚れてしまう事

女性からすると「当たり前」ともとれる知識ですが、それを持っていない大人(男性)が一定数いたという事実がここにあります。

この事例から考えることは、大人になってからの振る舞いにも中高生での性教育は影響してくるのではないか、ということです。


なぜ性教育が充実しないのか

それは、認識の問題だと考えられます。

「性=みだら」
「性=恥ずかしいもの」

こういった認識が根強く存在している。

そのために「性教育」が推し進められる運動が起こると必然的に反対運動も起こるわけです。

従ってまずは、「性」に対する意識の改善が必要です。


「性」に対する意識の改善

そもそもなぜ「性」が否定的にとらえられるのか。

それは、自分の受けてきた性教育が「恥ずかしいもの」として認識されてきたからに他ありません。

自分が受けてきた教育の方向性や、家での扱われ方が現在に直結していると私は考えています。

特に昔はインターネットなど普及していない時代でしたから、身の回りにあって肌で感じたものが全てでしたよね。

閉鎖的な環境の中で教えられたことについて、知識はいくらでも追加できますが認識については変わらないことが多い様に思います。


「昔」と「今」はちょっと異なる

今はインターネットの普及が進み小学生でもスマホを持つ時代。

情報過多が問題視され、よりネットリテラシーを向上させなければならない等の新たな課題も生まれています。

だからこそ、学校や家庭での性教育だけではなく「ネットで検索して知識を得る」ことを簡単にできる、という点が昔と大きく異なるところです。

だからこその問題

確かにネットで知識を得られるのは非常に良いことです。

・学校で教えられないことを知る
・自分の疑問や不安を解決できる

メリットはたくさんあります。

でも先にも述べましたが、「正しい情報」と「間違っている情報」を見分けられる力が十分に備わっているでしょうか?

答えは、否です。

特に身近な存在であるAV(アダルトビデオ)から情報を得ようとすることが一番危険で危惧しなければならない。

AVを否定しているわけではないですよ。

それをコンテンツとして楽しむのではなく「性の知識」として得てしまうことが非常に問題だと感じています。

だからこそ「性」に関することの「ネットリテラシー」を向上させていくこと、そして基盤となる知識をきちんと身につけてもらうことが大切なのではないでしょうか。


まとめ

長文になってしまいました。

日本がつまずいている問題「性教育」ですが、ネット社会の進行具合を見ても「ネットリテラシー」問題は必然です。

そしてそもそもの教育体制を変えるには、大人の「性」への認識を変える必要があります。

だってそうしないと「反発運動」が一定数起こるから。

子供への教育をするために、まずは大人が変わらなければならないというのはやっかいな問題ですね。

まだまだ先が長い課題です。

以上、性教育について思う事でした。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

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