【ヤーズ・ヤーズフレックス】ピルで避妊できている人とできない人がいる理由【大事な話】
「ヤーズに避妊効果があるって聞いたことがあるけど、本当にあるのかな?」
こんな疑問に、ヤーズ・ヤーズフレックス丸3年を超える看護師が答えます。
結論:ヤーズ配合錠に避妊効果はある!
よく「脳に妊娠させていると錯覚させる」みたいな表現がありますよね。
それで納得できればいいのですが、「いやいやもっと具体的に知りたいよ!」という方向けに今回は詳しく書いていきます。
※ヤーズもヤーズフレックスも薬自体は同じなので、以後「ヤーズ」と統一していきます。
本記事を読めば、ヤーズに避妊効果があると誰しも納得できると思うのでぜひ最後までお読みくださいm(__)mそれではいきましょう!
ヤーズ配合錠には避妊効果があります。
なぜなら、ヤーズは排卵そのものを抑えてくれるからです。ポイントは、「排卵」にあります。
ポイント①「卵子」が作られる過程の理解が大切
妊娠は卵子と精子が合わさり、子宮内膜にくっつくことで起こりますよね。
ここで、「卵子」がどのように作られているのかを知っておきましょう。
未発達な卵胞⇒脳から出されるホルモンにより成長⇒成長した卵胞から卵子が飛び出す
卵子は卵胞の中で育っていき、その卵胞は卵巣の中で脳から出されるホルモンにより段々と成長していきます。
卵胞は成熟するのに、だいたい14日かかりますね。
すると、脳から「黄体化ホルモン(LH)」と呼ばれるホルモンが一気に分泌され、その刺激で卵胞のなかから卵子が飛び出します。
飛び出した卵子が精子と合わさり、受精卵となって子宮内膜にくっつくと、妊娠が成立するというしくみです。
ポイント②ピルは「卵胞」の成熟を抑える
卵胞の成熟に必要なのは「脳から出されるホルモン」だと説明しました。
脳から出されるホルモンは以下の2つ。
・卵胞刺激ホルモン(FSH)・・・卵胞の発育とエストロゲン分泌を促すホルモン
・黄体化ホルモン(LH)・・・卵胞を成熟させ排卵を促すホルモン
FSHとLHが卵巣に向けて分泌されることによって卵胞は成熟します。
ピルは、このホルモンの分泌を抑制することで、卵胞を成長させないようにしているんですね。
どのように抑制しているのか
ピルには2種類のホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)が含まれていました。
毎日一定の時刻に服用することで、ホルモンの血中濃度が一定になりますよね。
一定のホルモン濃度が保たれると、「もう脳からのホルモンはいりませんよ~」という司令がでます。
これにより脳からホルモンは分泌されず、排卵がおこならいという機序が完成です。
卵子が排出されない=妊娠できるはずがない
超簡単に説明するとしたら
排卵を起こすホルモンの分泌を、ピルの成分が抑えてくれている。
だから、きちんと毎日飲んでいれば排卵が起こらないから生理も起きないし、当然妊娠も起きないよ!
原理を理解すると、ヤーズ配合錠には避妊効果があることがわかりましたね。
とはいえ、完全に避妊できるというわけではないことに注意です。
次の章で詳しく解説していきます!
ヤーズの飲み方と体調によっては避妊効果が得られない場合も
飲み方や体調次第で排卵を抑えている効果が弱まってしまいます。
原因は次の3つです
その①:服用後の急激な嘔吐や下痢
その②:12時間以上の飲み忘れ
その③:間違った服薬方法をしている
その①:服用後の急激な嘔吐や下痢
ヤーズが体に吸収されなければ避妊効果を発揮しません。
目安として、服用後2~4時間以内に激しい嘔吐や下痢が起こった場合は効果が薄まることを想定したほうがいいでしょう。
一錠追加で飲むことをお勧めしているサイトもありました。
そのあたりは、かかりつけ医などに相談しておくのがおススメです。
私は、そのようなことがあったとき1錠余分に飲んでいます。
その②:12時間以上の飲み忘れ
基本的に12時間以内であれば問題ないとされています。
それを超えてしまった場合、効果が薄まることを想定したほうがいいでしょう。
たまに、物凄く神経質に「1分ずれてしまった!」などと心配している人がいます。
逆に、ストレスが溜まってストレスにより不正出血やその他症状を起こしかねません。
神経質になりすぎないのも大事です。
私のかかりつけ医の先生は「3時間くらいの誤差なら大丈夫でしょう。」と言っていましたね。
(3時間くらいの誤差は飲み忘れにはならない、ということ)
その③:間違った服薬方法をしている
ヤーズは28日周期のためそのまま飲んでいればいいです。
ただし、ヤーズフレックスの場合は結構複雑。
「いつ出血したか」「何日出血したか」「服用何日目か」など。
それによって服用方法が変わります。
※ヤーズフレックスの飲み方はリンクから飛べます。
【生理痛に悩む女性へ】ヤーズフレックス配合錠とはどのようなものか、安全性や使い方についてお話します。
休薬期間は4日を超えてはいけない、生理初日から始めなくてはならない、etc...
注意が必要ですね。
結論:避妊効果が得られないときは、飲み方や体調に問題がある時です
ヤーズで避妊失敗?困ったときは専門家に相談するべきという話
信用できるのは「ネットでの言葉」<<<「医師の言葉」です。
もちろん体験談として参考にするのはアリ
体験談として参考にするのはアリです。私自身も大事だと思います。
ただし、その体験談も細かくは記載されていない場合があることは知っておくべきです。
体験談に振り回されない
「ピル毎日ちゃんと飲んでたのに、妊娠してた・・。」
こんなつぶやきを見たらどう思いますか。
「えっ、ピル飲んでても妊娠するの?!私大丈夫かな・・」
こう思う人が大半です。前の私もそうでした。
でも、そもそもその人が本当に妊娠したかもわからなければ、本当にピルを飲んでいたのかもわからなければ、という話です。
ネットの情報に一喜一憂して、ストレスだけたまってしまうことは避けたいです。
だからこそ、参考程度にとどめておくべき。それが自分のためになります。
自分の健康を守るのは自分
自分がいまどんな薬を飲んでいて、どんな機序で生理をとめているのか。
それは果たして安全なのか。大切な人におススメできる薬か。
副作用は当然ありますが、それ以上にベネフィットが大きい薬であることは確かです。
正しい情報と知識、そして専門家に相談できる環境があれば自分の身体を十分守ることができるのではないでしょうか。
専門家に相談できなければ、Twitterやインスタなどピルを使っている人に個別で相談もありです。私も相談うけていますので、よかったらDMくださいね。
まとめ
以上、ピルで避妊できている人とできない人がいる理由についてでした。
「ヤーズの避妊」まとめ
・ヤーズ配合錠には避妊効果があります。
・機序を知っておくととても便利だし、安心できます。
・避妊に失敗してしまう原因には、3つあります。
その①:服用後の急激な嘔吐や下痢
その②:12時間以上の飲み忘れ
その③:間違った服薬方法をしている
↑保存版です
とはいえ、
避妊効果があることもわかったし、効果が薄くなってしまう場合もわかった。でも不安なの!
という方もいると思います。
そんな時は、人に話すことで整理できたり気持ちが楽になったりすることがあるので、ぜひ自分から悩みを発信してください。