
大学のIRという仕事は歓迎されているの?
大学IR担当から見た、現実のギャップに戸惑い、悩む。
小規模な大学のIR担当者です。IR(インスティテューショナル・リサーチ)は、一般的な企業で言うところの経営戦略室や経営企画室に近い感覚です。学内にあるデータの整理をして分析するとか、統計を使い比較考量するなどして、私たちの今の立ち位置の確認、中教審の動きを観察してある程度先の動き(政策)にあたりをつけて、意思決定を支援する役割を担うものかなと思っていました。(多分、そうだと思います。)
ところが、です。実際の「診断結果」を報告してみると、反応は意外にも反応は慎重で、むしろ、「余計なことをはしないで」とか「これまでどおり、現場の感覚を大事にしてほしい」とか、口にこそ出ませんが、畢竟すれば「そっとしておいてほしい」という心の声が聞こえるほどの”静寂”ぶりです。その場にいると「ドラマ 地面師たち」の後藤(ピエール瀧さん)の「もう、ええでしょう!」が不思議と重なります。
このような状況に直面すると、この仕事に対する価値や意義を疑わざるを得ません。果たして、IRが日々行っているデータ収集や分析は、本当に価値があるのか? もしかしたら、この仕事は誰も望んでいない、ただの紙の山を生み出しているだけなのかもしれないし、サーバの負担を増やしているだけなのかもしれないと、考えるときもあります。
うちの大学固有の問題でしょうか?多くのIR担当者も同じように直面する現実なのでしょうか?そんな気持ちで、no+eを始めました。「データドリブン型経営」なんて、大学経営や運営に関して言えば最近になって出てきたやり方なので理解はされにくいのか、あるいは自己点検で「そうしろ」と書いてあるので、渋々作ったのでしょうか。
読者の方の大学ではどうですか?