TEDxNambaでバーチャルイベントプラットフォーム"Airmeet"を初使用!イベント終了後にTEDxNambaのメンバーへ使用感をインタビュー!
概要:
2021年3月21日に開催されたTEDxNamba。
新型コロナウイルスの感染予防策として、現地にくることができない参加者へ向けてオンラインでのイベント開催を決定。
TEDxNambaでは初使用となるイベントプラットフォーム【Airmeet】での開催を実施するべく、iPresenceがスポンサー企業の一社として実現のサポートを提供した。
TEDxNambaのイベントでは「FEARLESS-今の自分は好きですか?-」をテーマに、それぞれのアイデアを広めるため、様々な活動をされたり思いを持ったスピーカー6名が登壇した。
事前に今回のイベント会場となるバーチャルイベントプラットフォーム"Airmeet"の使い方マニュアルを作成、参加者へ配布することで、安心して利用できる環境を提供。
Airmeet上ではトークとトークの間でQ&Aを行ったり、オンラインならではのチャットで質問を受付たり、ネットワーキング会場(ラウンジ)で各テーブルへご着席いただき、参加者同士や登壇者との交流を促したりして、活発に意見が交わされ盛り上がる雰囲気を作り上げた。
新しい試みであるAirmeetでのオンライン開催に戸惑う方がいた一方で、楽しむ声も多く聞かれ、配信における様々な課題はあったが、新しいアイデアを広げるというイベント主旨に非常にマッチする結果となった。
ユーザーの体験:TEDxNambaに申込した参加者へAirmeetのURLリンクを配布、当日オンラインで入室、ラウンジやイベント会場内でチャットやスタンプ、拍手を送る、挙手といったAirmeet独自の機能を用いて、登壇者や参加者同士がリアルタイムに活発な交流を楽しんだ。
提供内容:企画、Airmeet有料アカウント、Airmeetシステムおよびイベント運用サポート
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TEDxNambaイベント終了後、TEDxNamba代表の二階堂さん、システム担当の岡林さん、撮影/システム担当の島田さんへ、Airmeetに対する率直なご意見やご感想、参加者の皆さんから寄せられた反響など、約1時間に渡りお伺いすることが出来ました。
iPresenceからはAirmeetのコンサルタントである池川と、マーケティングの藤本が参加しました。
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藤本:Airmeetを使ってみて参加者の皆さんから反響はありましたか?
二階堂さん:はい、前向きなご意見から課題まで様々なご意見をいただきました。
ポジティブなお声としては、
「新しいシステム!」
「チャレンジングな試みですね」とか
「こんな風にオンラインでできるんだ!」という風に。
Airmeetのラウンジも好評で、皆さん交流の場をうまく活用いただけたようでした。
登壇者に対してスタンプでリアクションを送れることも新鮮で楽しんでいただけましたし、チャット機能も良かったですね。
池川:私も拝見していて、スタンプでのリアクションもたくさんあったし、チャットもずっと動いてたので、すごい楽しんでくれてるのかなと感じました。
二階堂さん:チャットで登壇者に対する質問を受け付けていたので、それでやりとりが頻繁にできてた感じですね。すごくいい機能だと思いました。
岡林さん:チャット機能は良かったですね。イベントのライブ感が実現できたなと思いました。
池川:課題などもありましたか。
岡林さん:"TEDxNamba"という団体として運営も参加者も全員が初めての使用だったため、もう少しオペレーションのすり合わせをした方が良かったなと思いました。
例えばTEDxNambaの場合、チケット購入者に対してURLを配布→リンクを持っていたら名前を入力して入場するという手順で行おうとしましたが、オンラインでの参加の仕方がわからなかったり、英語のみ※のプラットフォームということでやり方がわからなかったりという問題もあって、オープンで入場という形式をとることになりました。
※2021.7.20現在はAirmeet日本語版がリリースされています。
また一部電波状況や参加の仕方によっても映像がみられなかったという声もありました。
ただ運営側のシステムにおいて映像やインサート、アナウンスのコメントといった配信における問題はなかったので、Airmeetだから起きた問題というわけではなく、これはオンライン特有の問題と受け止めています。
その問題とは別に、今回はブラックマジック※とAirmeetを合わせて利用しましたが、最後らへんにブラックマジックとソフトの互換性における問題があったのか、一時ブラックアウトしてしまった時がありました。
イベント中ではなく復旧もできたため、大きな問題にはなりませんでしたが、これは先ほどのオンライン特有のものではなく、ソフト同士の互換性の問題かなと思っています。
※ブラックマジック:YouTube LiveやFacebook Liveなどインターネットのサイトやサービスにおいて、番組を簡単に高品質で配信できるエンコーダー。
二階堂さん:使い方が難しいと思われる方もいらっしゃいました。あとブラウザの自動翻訳機能を使ってもうまく表示されなかったり、ミーティング自体に入れなかったりされた方もいました。
チケットは買ったけど、参加の仕方が分からないから今回は辞退するねっていうやりとりもFacebook上で見たので、「うあぁ〜(残念そうな、いたたまれない表情)」ってなりました。
Google Chromeでしか入室できないという使うブラウザを選ぶことも、参加のしやすさを左右した要因になったかと思います。
池川、藤本:なるほど。
池川:参加者の皆さんへAirmeetを使用する旨の事前案内はしていましたか?
二階堂さん:はい。使い方のマニュアルをTEDxNambaオリジナルで作って、参加者の皆さんへお送りしてご案内するという方法をとりました。
藤本:今更ですが、そもそもAirmeetのことはどのように知ったのでしょうか?
二階堂さん:池川さんからご連絡をいただいて。その前にも(iPresence代表の)クリスさんのFacebookでこんなの(Airmeet)あるんだーって見てはいました。
藤本:元々クリスさんと繋がってらしたんですね。
二階堂さん:はい。TEDxKobeでご一緒して。
藤本:なるほどですね。では他にも利用を検討したプラットフォームはありましたか?
二階堂さん:正直zoomとYouTubeで迷いましたね。
藤本:Airmeetを利用しようと決めたポイントは何だったんですか?
岡林さん:Airmeetが他のプラットホームよりイベントに特化していたからですね。他のところはシステム的にチケットを買っていない人をブロックできないので。
藤本:TEDxNambaのようなカメラを何台も使用したAirmeetでのオンラインイベントを拝見したことがなかったので、率直にそこまで使いこなされていてすごいなと思いました。
岡林さん:今回カメラ2台、オンライン用のPCに繋ぐ機材、バックアップ用と繋いでスイッチャーで切り替えながら配信しました。あと他のソフトを使ってBGMも流してましたね。
テレビの生放送でカメラが切り替わりながら放送されているのをイメージいただくといいかなと思います。(セッティングされた機材の画像を共有いただきながら解説いただきました。)
あとMacBook ProでAirmeetの配信をしましたが、入室する際にMacBook Proのマイクやカメラを使うのか、違うカメラやマイクを使うのか、確認してくれたのもいいなと思いましたね。
藤本:Airmeetの改善点はありますか?
岡林さん:今回TEDxNambaはオンライン登壇とビデオ配信登壇といった感じで、登壇者によって参加の仕方が違いました。イベント1週間前になって、登壇者のスピーチ用スライドを運営側が操作しないといけないことがわかったんです。
スピーカーが自分のタイミングで変えられない、今回はブラックマジックから入力してAirmeetを通して配信しましたが、スピーカーが自分のタイミングで変えられてこそ、スピーカー自身の熱量がより伝わると思うので、スピーカーが操作できるようになればなと思います。
あと、ゲストと裏で話す機能は今回使用せずセッションをメインで使用しました。そこでオンラインでの参加者、現地での参加者など参加の仕方が混ざっていたため、配信を中断する予定だったところができていない時が発生してしまいました。
なのでオーディエンスやスピーカーと話す配分や、残り時間などのタイマーが表示されたら良かったなとも思いました。
二階堂さん:Airmeetを使う際の注意事項みたいなものをまとめて欲しいなと思いました。
それとセッション画面の枠が小さいので、もっと大きくなればいいなと思います。今の大きさだと、全身映したら登壇者の顔が小さくなってしまうので。
あとは各テーブルに何人いるのかわかればいいなとも思いました。8人まで着席できるようになっていますが、人数が多いところがあれば入りやすいでしょうし。とはいえ人が固まってしまいやすいかもしれないですが…
池川:やっぱり人が多いところに集まっちゃいますもんね。
二階堂さん:そうなんです。けど逆に人数が多いから他のテーブルに行こうとかっていう行動もしやすいので、人数がわかれば良いなと思いました。8人といわず、より大勢が着席できるようになってもいいんじゃないかなとも思ったり。
島田さん:各テーブル人数でいうと、8人まででもいいような気はします。例えば100人とか多くできるようにしてしまうと、そこにばかり人が集まってセッションと変わらなくなってしまう恐れがあるので、それよりは8人とか4人とか少人数にして、もし入れなければ他のテーブルに行くように行動を促した方が、イベント自体が活発になっていいのではと思います。
あと思ったことはチャットを送るときに、変換後にEnterキーを押すとすぐチャットが送信されてしまうのを改善して欲しいですね。
池川:おっしゃる通り、チャットのことは多くの方からお声をいただいてます。
島田さん:中国語や韓国語などもそうだと思うんですけど、英語と違ってローマ字で打ったものを変換するという作業が必要になるので。それがEnterキー押してすぐ送信されてしまうと…
池川:そうですよね。これまでも伝えてはいますが、他のシステム面が優先されて後回しにされているかもしれません。ここはまた改めてプッシュして伝えておきますね。
島田さん:それからイベントルームに入室してすぐ、ゲームとかの最初に出てくるような吹き出しとかで指示が出てきたらわかりやすいのになと思ったので、そういったUIの面でも改善されたらと思います。
あとは動画の配信ですかね。
岡林さん:そうですね。例えば大阪と東京をライブ配信で繋ぎます!とかいうときに、スライドや動画をリモートでもAirmeetでインサートできるようになればいいなと思いました。
結構これがネックになっているので、もしAirmeetでできるようになれば使おうってなる方は多いと思います。
藤本:ご要望やたくさんのありがたいお言葉、本当にありがとうございます!最後になりますが、今後Airmeetに期待している、もしくはこれだけは一番お願いしたい!ことなどあれば教えてください。
島田さん:zoomがなくなるようなソフトになって欲しいですね。URLをもらえればすぐ入れる手軽さがあるとそうなるんじゃないかなと思います。
簡易版とか体験版で最初から試せるといいですよね。Airmeetの説明をzoomで聞くんだって最初違和感があったので、Airmeetのリンクをいただいて、すぐ入れて説明を聞きながら試せたらAirmeetでも無理なくできるとわかるので、印象がいいと思います。
岡林さん:ビジネス向きなことになるかもしれないですが、一番はイベントごとの料金形態でしょうか。これによって利用ユーザーを遠ざけてしまうのではないかと思いました。
無料版はいいなと思うんですが、機能が限られてしまうので。もちろんカンファレンスとなれば別ですが、もう少し融通がきく方が使いやすいだろうし、自分たちもより多くの方々に広くおすすめしやすいです。
二階堂さん:私はシステム側の人間ではないのでシステムのことが分からず、岡林さんと島田さんに聞きまくったんです。
ここがこうなってるからこういう空間(Airmeetのイベントルーム/仮想空間)ができてるんだ!って何度も聞いた末にやっとわかって、「あぁ、面白いプロダクツだな」って思ったんです。
なので私のように色々聞かなくても、初めてAirmeetに触れる人がすぐAirmeetのことをわかるようなものがあればいいなと思います。
藤本:ありがとうございます!色々と胸にズシンとくる事ばかりでした。iPresenceとしても改善できる点があると思いますので、尽力していきます。
全員:ありがとうございます!
池川:Airmeetはインドの会社で、今インドはコロナですごい状況になっているので、改善までにお時間をいただくかもしれませんが、いただいた言葉、お伝えしておきます!
岡林さん:システム的には8-10ヶ月後くらいに順次改善されていくくらいかなと思っています。
今後TEDxNambaも大きいイベントだけでなく、小さいフォローアップ的なイベントもしたいと思っているので、改善点を踏まえながら試せたらと思います!
藤本:ありがとうございます!Airmeetはまだまだ成長中のプラットフォームなので、皆さんからいただいたお声で更にブラッシュアップしていけます。遠慮なくご希望などあれば、これからもどんどんおっしゃってください!引き続きよろしくお願いいたします!
全員:ありがとうございます。よろしくお願いします。
Airmeetの良い点、改善点、使い込んでいただいたからこそ初めて知れたことがたくさんあった1時間でした。iPresenceがAirmeetに対してできることは、まだまだあると気づかされただけでなく、オンラインイベントプラットフォームとしてのAirmeetが、こんなにも期待されているんだと改めて認識し直す貴重な機会をいただけました。
二階堂さん、岡林さん、島田さん、貴重なお時間を本当にありがとうございました!
※このインタビューは2021年5月時点の内容です。
TEDとは:
TED (テッド)という名称は、テクノロジー、エンターテインメント、デザインが一体となって未来を形作るという考えに由来する。1984年に米国で始まり、近年は米国カリフォルニア州ロングビーチのTEDカンファレンス(春)と、英国エジンバラのTEDグローバル(夏)がTEDの2大イベントとして定着。テクノロジー、エンターテイメント、デザイン等の分野から先駆的な実践者や研究者が登壇し、18分以内でインパクトのある方法で「価値あるアイデア」を発表している。1,400本以上のプレゼンテーションを収録した「TEDトークス」は無料公開され、「広める価値のあるアイデア」を世界中で共有している。
TEDxとは:
TEDxは、アメリカに本拠地を置きプレゼンテーションイベントを組織する非営利団体TEDから公式にラインセンスを受けて行われるプレゼンテーションイベントのことを指す。その特徴を最もよく表した部分が、TEDそしてTEDxの理念である“Ideas worth spereading”(広める価値のあるアイデア)。これはTEDxその地域により独自に展開している組織であることを意味しており、広めるべきアイデアの形、その広め方は日本中、世界中に広がるTEDxイベントによって捉え方が全く異なり、一つとして同じTEDxは世界に存在しない。
2018年11月12日の時点で日本国内では92の大学、高校、企業で独自にイベントが開催され、TEDと同じくスピーカーが18分以内で価値あるアイデアを発信し、動画を無料配信している。