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『小山田兄弟猿馬奇譚~妖怪ギバ退治』制作に寄せて
東京都町田市の住宅地に残された茅葺き屋根のおうち『みんなの古民家(石川邸)』で紙芝居の定期公演を始めて、おかげさまで5年が経ちます。子供のころ大好きだった昔話、大人になって出会った落語と講談。それらをオリジナルの紙芝居に仕立てて、こちらでお取次ぎしております。
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それにしても、これら長く語り継がれる物語の何と力強いことか。100回、200回と演じても登場人物は生き生きと瑞々しい。大好きな登場人物たちにまた会えた喜びで、演じる私たちもいつも心踊る気持ちです。
そんな骨太の物語が多々ある中、今回は初めて創作の物語をお取次ぎいたします。
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多摩地域の住宅開発が進み、ベッドタウンと呼ばれ始めた頃、私はこの町田市で育ちました。里山を切り開いて造成された住宅地でしたから、周りの大人たちは「ここは山だった所だから、歴史なんて無い」と断言していました。
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後の稲毛三郎重成と榛ヶ谷四郎重朝
それが全く違っていたということがわかったのは、つい最近のことです。知れば知るほど自分の無知にがっかりしつつ、それでもわくわくしながら文献を調べたり、現地に足を運んだり。
足もとの歴史を紐解いて行くと、世界はどんどん深く広く繋がって行きました。
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自分のふるさとに誇れる歴史があること。先人たちが土地を愛し、水を愛し、今の私たちと同じように日々を大事に暮らしていたこと。そのことを紙芝居を通して少しでもお伝えできれば幸いです。
今回のお物語は平安時代末期、のちに従兄の畠山重忠と共に鎌倉殿に仕えることとなる小山田兄弟のやんちゃ時代、妖怪退治の一席です。
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紙芝居いっぷく座
座長 井上直子 拝
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東京都町田市能ヶ谷7-23-11