【決算】フタバ産業(7241)

時価総額582億円、PER9.7倍、PBR0.49倍、利回り5.38%

2025年3月期第2四半期(10月30日)

事業の概要と中期経営目標

当社グループは、以下の3つを柱に、持続可能なグローバル企業を目指す:

  1. 選ばれる会社・勝ち抜く会社の強化

    • 競争力を高め、顧客や市場において信頼を得ることを目指す。

  2. 真のグローバル企業への取り組み強化

    • 国際市場での存在感を高め、地域ごとの課題やニーズに応じた事業運営を推進。

  3. 持続可能な企業基盤の強化

    • 環境・社会・経済の持続可能性を確保し、長期的な成長を目指す。

中期経営目標(2022年度~2024年度)

  • 「稼ぐ力の強化」と「フリーキャッシュフロー(FCF)の増加」が主軸。

  • 具体的な施策:

    • 生産効率の向上によるコスト削減。

    • FCFの増加を通じた株主還元、有利子負債の削減、新規成長投資の実現。

    • ステークホルダーへの価値提供と情報発信の強化。


当中間連結会計期間の業績概要

全体の業績

  • 売上高: 3,493億円(前年同期比13.4%減)
    → 主因:日本セグメントにおける自動車生産台数の減少。

  • 営業利益: 54億円(前年同期比42.3%減)

  • 経常利益: 35億円(前年同期比62.6%減)

  • 中間純利益: 15億円(前年同期比76.4%減)


セグメント別業績

1. 日本

  • 売上高: 1,587億円(前年同期比14.8%減)

  • セグメント利益: 23億円(前年同期比62.3%減)

    • 原因: 自動車生産台数の減少による需要低迷。

2. 北米

  • 売上高: 1,064億円(前年同期比2.4%減)

  • セグメント利益: 9億円(前年同期比73.5%増)

    • 特徴: 堅調な需要と効率改善による利益増。

3. 欧州

  • 売上高: 300億円(前年同期比16.0%減)

  • セグメント利益: 5億円(前年同期比34.2%増)

    • 特徴: 需要低迷の中で利益率改善。

4. 中国

  • 売上高: 338億円(前年同期比24.7%減)

  • セグメント利益: 7億円(前年同期比22.9%減)

    • 原因: 市場全体の需要低迷が影響。

5. アジア

  • 売上高: 256億円(前年同期比18.5%減)

  • セグメント利益: 8億円(前年同期比22.4%減)

    • 原因: 地域需要の弱含み。


分析と評価

業績の現状

  1. 日本市場の低迷が全体の足を引っ張る一方で、北米や欧州セグメントでは利益率改善が見られる。

  2. 中国とアジア市場は、全般的な需要の減退が課題。

中期経営目標に対する進捗

  • 稼ぐ力の強化:

    • 全体として業績は苦戦しているが、北米・欧州では収益性改善の兆候。

    • 日本市場の回復と、アジア・中国市場の再成長が鍵。

  • FCFの増加:

    • 利益の減少が継続すると、目標達成にはさらなるコスト削減や効率化が必要。

課題と対応策

  1. 日本市場の回復: 自動車産業の回復と需要動向に対応した柔軟な生産体制が求められる。

  2. 成長市場の開拓: アジア・中国市場における需要喚起策や製品戦略の見直し。

  3. 収益力の向上: 高付加価値製品の投入やコスト構造の改善。

ポジティブ要素

  • 北米や欧州での利益改善は、グローバルな競争力強化の兆し。

  • 中期目標の「稼ぐ力の強化」に向けた取り組みは部分的に成果が出ている。


今後の展望

  • グローバル企業としてさらなる成長を遂げるには、地域ごとの特性に応じた事業戦略の深化が必要。

  • 中期経営目標の「FCF増加」実現のため、収益性向上や新市場開拓に重点を置くことが重要。


メモ

 北米を除く各セグメントで需要が低迷。中国の生産拠点の最適化、日本でのベストプラクティス活動、インド事業の拡大を推進。変動費、固定費両面から効率性を上げ、営業利益率を2.6〜5%を目指す。2025年ROEは予想4.9%。
 中国での価格競争が激しい。下期は精算台数が増える見込み。インドではスズキ自動車の自動車拡大に伴って対応。

引用


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