ファナック(6954)
時価総額4兆603億円、PER30.5倍、PBR2.20倍、利回り-%
2025年3月期第1四半期(7月29日)
当第1四半期連結累計期間(2024年4月1日から6月30日)において、厳しい経済環境の中で、設備投資需要の回復の兆しが見られたものの、為替動向や地政学的リスクによる懸念が続いた。また、2022年度下期から続く在庫調整も、徐々に適正な水準に戻りつつあるものの、一部では継続している。
このような状況下で、当社では業績への影響を最小限に抑えるため、全部門での拡販活動や経費削減に取り組んだ。その結果、連結業績は以下の通り。
売上高:1,951億円(前年同期比3.3%減)
経常利益:411億29百万円(前年同期比1.3%減)
親会社株主に帰属する四半期純利益:288億3百万円(前年同期比5.0%減)
部門別の業績概況
FA部門(ファクトリーオートメーション) CNCシステムの主要顧客である工作機械業界は、一部の市場では回復の兆しが見られたものの、全般的には世界的に低調に推移し、当社の売上も減少した。
売上高:479億71百万円(前年同期比3.4%減)
ロボット部門 欧米では自動車関連向けが堅調で売上が増加したが、一般産業向けは低調だった。国内では自動車関連向けで回復傾向が続いたが、中国ではEV関連向けや電子産業向けが低調だった。
売上高:841億42百万円(前年同期比12.8%減)
ロボマシン部門 ロボドリル(小型切削加工機)は全体的に低調だったが、ロボショット(電動射出成形機)は中国での需要増があり、売上が増加した。ロボカット(ワイヤ放電加工機)は欧州向けの出荷停止の影響を受け、売上が減少した。
売上高:291億64百万円(前年同期比14.4%増)
サービス部門 「サービス ファースト」の方針のもと、サービス体制の強化やIT技術の導入を進め、効率を向上させた。
売上高:338億23百万円(前年同期比12.2%増)
以上の結果、当社は各部門で業績にばらつきが見られたものの、全体としては堅調な推移を維持した。
総括
工作機械業界は低調。アメリカ、中国、欧州での売上高比率が高い。全般的に受注高は前年比+12.3%と堅調。長期的にはロボットの需要は軟調か。インド市場においてはFA向けの比率が高い。ロボット、ロボマシンのシェアはトップクラス。
ROE7%ほどと10%下回っており少し低め。EPSも低調ぎみ。配当性向60%。
引用