日本航空電子工業（6807）
時価総額1838億円、PER14.1倍、PBR1.34倍、利回り2.29％
2025年3月期第1四半期決算（7月24日）
当第1四半期連結累計期間における世界経済は、米国では金融引き締めが続きながらも、個人消費を中心に景気は底堅く推移した。一方、中国では輸出が堅調だったものの、不動産不況が長引き、景気の停滞が続いている。日本では、物価上昇に伴う消費マインドの弱含みが見られたが、製造業の景況感が改善し、総じて景気は堅調に推移した。また、為替については、米国の利下げ観測の後退により円安が進行した。
エレクトロニクス市場の動向
自動車市場：電動車では減速が見られましたが、全体としては堅調に推移。
携帯機器市場：需要は底を脱しましたが、依然として厳しい状況が続いている。
産業機器市場：一部の製品や仕向け地で回復の兆しが見られたものの、本格的な回復には至らず。
航空・宇宙市場：防衛予算の増額を背景に需要が拡大。
コスト面では、金属材料価格やエネルギー価格の高騰が続き、企業にとっての負担が増大した。
取り組み
主力のコネクタ事業を中心に、積極的なグローバルマーケティングと新製品開発を進め、受注・売上の拡大を図った。また、以下の対策を講じて業績の向上に努めた。
取引価格の適正化：材料費やエネルギーコストの高騰に対応。
内製化の強化：工場稼働率の改善や設備効率化を進め、コストダウンを図る。
諸費用の抑制：経営全般にわたる効率化を推進。
業績
その結果、当第1四半期連結累計期間の業績は次の通り。
売上高：555億60百万円（前年同期比107％）
営業利益：37億74百万円（前年同期比206％）
経常利益：33億70百万円（前年同期比111％）
親会社株主に帰属する四半期純利益：31億36百万円（前年同期比125％）
これにより、堅調な業績を維持し、グローバル市場での成長を続けている。
総括
航空・宇宙向けの売上が増加。自動車、携帯機器、産業機器などの市場は軟調も自動車向けの牽引と価格適正化などの取り組みにより増収・増益。自動車市場の動向に不安はあるものの、携帯機器や産業機器の回復に注視したい。EPSは最高水準。NECより621億円の自社株買い実施。
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