三菱UFJ(8306)

時価総額18兆2228億円、PER11.5倍、PBR0.85倍、利回り3.39%


2025年3月期第一四半期決算(8月1日)

業務粗利益(為替影響:約+700億円)


・Bank of Ayudhya Public Company Limited(以下、「クルンシィ(アユタヤ銀行)」という。)決算期変更影響約+1,635億円に加えて、海外における買収影響、貸出資金収益増加、ソリューション・資産運用等の手数料ビジネスの好調等を主因に増加

営業費(為替影響:約+400億円)


・クルンシィ(アユタヤ銀行)決算期変更影響約+847億円や、海外における買収影響に加えて、主に海外の人件費がインフレ・為替影響で増加

与信関係費用総額


・クルンシィ(アユタヤ銀行)決算期変更影響約△430億円や、海外における買収影響に加えて、主に海外で個別要因による貸倒引当金繰入を計上し、費用増加持分法による投資損益・前年のMorgan Stanley決算期変更影響除きでは、Morgan Stanleyの好調な業績を主因に増加

その他の臨時損益


・退職給付費用の改善や、前年に計上した一過性費用の剥落等で、前同比増加親会社株主に帰属する四半期純利益・Morgan Stanleyとクルンシィ(アユタヤ銀行)の決算期変更影響控除後1の前同比では+551億円と実質増益。

通期目標に対する進捗率は37%と、好調なスタート

 2024年3月期第1四半期に計上したMorgan Stanley決算期変更影響額795億円及び、2025年3月期第1四半期に計上したクルンシィ(アユタヤ銀行)決算期変更影響額218億円を調整


第一四半期における営業純益への為替影響は前年度比プラス300億円(2023年6月末144.99円、2024年6月末161.07円)。
為替レート140円台のうちは業績への影響は軽微か。

トヨタ自動車との持ち合い状況について

MUFJはトヨタ株を8130億円分保有。一方でトヨタ自動車も2396億円分のMUFJ株を保有。トヨタによる自社株買いを活用し株売却が検討されている。

総括
日銀利上げの一方でアメリカの利下げと今後の動向が不透明な状況が続いている。第一四半期においては極度な円安の進行により為替差益が300億円。今後は円高の影響により為替差益が出なくなることが考えられるも業績の下押し要因としては限定的であると考えられる。一方で国内の貸出金は3.1兆円増加の72.7兆円、利鞘も拡大しており金利引き上げによる収益への寄与は期待できる。株価は一時1700円台を突破していたものの現在1477円。アメリカにおける経済動向や大統領選挙、地政学リスクなど株式市場における不透明な状況により足元の株価は軟調だが、中長期的には業績は堅調になることが見込まれる。

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