日本高純度化学(4973)

時価総額201億円、PER33.0倍、PBR1.31倍、利回り3.80%

2025年3月期第1四半期決算(7月26日)

電子部品業界においては、産業機器向けで在庫調整局面が続き需要は低迷したものの、生成AI向けの需要増加が業界全体を牽引した。特にAIサーバやデータセンター向けが順調に推移し、スマートフォンやパソコンなどの民生品向けも緩やかに需要が回復した。車載用電子部品については、電気自動車の需要減速に伴い一部で在庫調整が見られたが、自動車の電装化の進展により、引き続き堅調な需要が続いている。

当社の状況

  • プリント基板・半導体搭載基板用めっき薬品
    生成AI関連の半導体パッケージ向けが安定的に推移し、スマートフォンやパソコンなどの民生向けやメモリ向けも徐々に回復した。

  • コネクタ用めっき薬品
    産業機器向けの需要は減少しましたが、車載向けが堅調に推移し、スマートフォン向けでは需要回復の兆しが見られた。

  • リードフレーム用めっき薬品
    スマートフォンやパソコン向けで需要回復の兆しがありましたが、パラジウム価格の下落により減収となった。

業績

その結果、当第1四半期連結累計期間の業績は以下の通り。

  • 売上高:3,079百万円(前年同四半期比8.3%増)

  • 営業利益:149百万円(前年同四半期比173.2%増)

  • 経常利益:241百万円(前年同四半期比56.6%増)

  • 四半期純利益:271百万円(前年同四半期比127.3%増)

売上高の用途品目別内訳

  • プリント基板・半導体搭載基板用:1,466百万円

  • コネクター・マイクロスイッチ用:444百万円

  • リードフレーム用:1,122百万円

  • その他:45百万円

このように、生成AIや民生品の需要回復が業績を押し上げる一方、パラジウム価格の下落など一部の要因がマイナスに働きましたが、全体としては好調な結果となった。








総括


 売上高は薬品のみでの販売と薬品と貴金属一緒に販売するので大きく変動する。貴金属は価格変動があり高価なため売上高に大きく影響する。スマホ、パソコン向け、データセンター向けの需要が増加。そのため、プリント基板・半導体搭載基板用が伸長。
 ROEは3.97%と資本効率の低さが課題。政策保有株売却については今後1〜2年以内に純資産の20%未満にすることを目指す。過去6ヶ月で4億5000万円売却も純資産に対する比率は61.8%と2024年3月末より増加。5%を下限とした自己資本配当率を導入。


引用元


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