舞台の緊張
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皆さんこんばんは
フリックフラックの髙橋壱歩です。
いつも僕の記事をお読みいただき
ありがとうございます。
僕は今ね、
ワタナベコメディスクールという
お笑いの養成所に通ってまして
まあお笑い界の片隅の片隅に
身を置かせてもらってる次第なんですけども
今までに何十回何百回とね
お笑い以外のことをやっている方々から
舞台立って
人前で喋ったりするの凄いですよね
的なね
お褒めの言葉を頂いたりしてきたんですね
ありがたいことに
これはね、多分僕に限らず
人前に出るような活動をしている方は
少なからず言われてる事だと
思うんですよ。
今回はその中でも
印象に残っているというか
マジかと思った出来事を
書いていきます。
あれはね、確か僕が大学の
2回生か3回生の時やったと思います。
僕はその時、
落語研究会に所属してまして
その活動の一つで
賛助というものがあるんですね。
この記事とかにも出てくるんですけども
賛助っていうのは
例えば
老人ホームとか、
小学校とかお寺に実際に行って
落語をすると
そういう活動のことを
言うんですけども
ある日も
後輩と一緒に
電車乗り継いで1時間半くらいかけて
賛助に出かけまして
確かお寺でした
控室代わりの和室に
案内されまして
そこで着替えとかを
するんですけども
まあ着いた瞬間ね、
僕は
うわぁタバコ吸いたいなぁ
って思ったんですね。
この時から喫煙者でしたし
移動時間も長かったんで
吸いたい訳ですよ
吸いたいんですけど
なかなか言い出しづらいというか
これね、難しいんですよ
まあ簡単に説明すると
賛助に呼んでくださった側はね
あえてプロの落語家を
呼んでいないパターンが
多いわけですよ
あえて学生を呼んで
まあフレッシュさも
一緒に味わいたいというか
若さとかを期待してはる
時が多いんですね
だから、着いていきなり
喫煙所どこですか?
みたいな感じで聞くのは
ちょっと遠慮してしまうというか
決して好ましくはないんですね。
ちょっと嫌な顔されたりすることも
あるわけですよ。
だから僕は
ホンマに言いづらい時は
後輩に聞いてもらったりも
してたんですけども
その時一緒に行った後輩は
まだ未成年だったので
自分で聞くことにしたんですね。
お坊さんに
「あのぉ〜、なんかこの辺で
喫煙所みたいなんってないですかね?」
って
そしたらすぐにね
「あぁ〜、ここで吸ってもらって大丈夫ですよ」
って言ってくださって
和室の中から
お重みたいな
よく正月の時に
おせち料理が入っている
デカい箱を持ってきて
その蓋をパカっと
開けると
よく
組事務所に置いてあるような
デカい灰皿が出てきたんですね、
ほんでそのお坊さんが
着物の袂から
タバコとライターを取り出してですね
「私も吸うんですよ。
もうね、医者からは止められてるんですけど
死ぬまで吸ってやろうと
思ってるんですよ」
それ聞いて僕、
ほぉ〜〜〜
となりまして
このお坊さんはなかなか理解があるというか
もう今回は変な気使わんでええな
という気持ちになったんですね
しかもその言い方が
歳を重ねたお坊さん独特の
俗っぽさや
不快でない
いやらしさを孕んでまして
好感が持てたんですね
しばらくして
無事に落語をやり終わりまして
控室に戻って
着替えてますと
さっきの落語を見てたんでしょうね
さっきのお坊さんが
やってきまして
「いやぁ、凄かったですね
学生のレベルじゃないですよあれは」
みたいな
お褒めの言葉を頂いたんですね。
まあありがたいですよね
その頃僕は
ちょっとだけ自分の落語への迷いというか
色々重なってテンション低めの時期だったんで
そういうのが
シンプルに嬉しかったわけですよ。
で、更にね
「ああいう舞台に出て
初めて会うお客さんの前で
落語をするっているのは
やっぱり緊張するんですか?」
みたいなことを
聞かれたんですね。
で、僕はちょっと嫌な予感と言いますか
この手の質問は
遡りすぎているというか
原点に近い質問なんで
ここから長なるんちゃうかなぁ
とちょっとだけ危惧したわけですよ。
その日結構お客さんの人数が
多くて
お年寄りからお子さんまで
幅広い年代いたので
「まあ、今日くらい沢山いらっしゃったら
最初はちょっと緊張したりしますよね
1個ミスしたらペース崩して
ズルズルいっちゃったりとか」
みたいな感じで
合わしてたら
「いやぁ、私もね
最初のお葬式の時は緊張しましたよ
でも、慣れたら
ちょっとしたミスくらいは
誤魔化せるようになったんですよ」
って言いはったんですよ
え
と思いまして
え
それ同じ話題ですか?
と
絶対ちゃうでしょ
お葬式は人生で1回ですよだって
僕らは
最悪ミスったりすべったりしても
次もあるから切り替えていかないと
いけないですし
そういう考えにもなりますけど
葬式のミスは
もう取り返せないですからね
それを同じテンションでいうてくるの
絶対ちゃうでしょ
これが僕の
「舞台って緊張するでしょ」って
指摘された中で
最も印象に残っているやつですね。
ではまた明日