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共同生活16日目

⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
(星の数でこの記事のオススメ度を
5段階で評価しています)

皆さんこんばんは
フリックフラックの髙橋壱歩です。

いつも僕の記事を
お読みいただき
ありがとうございます。


約1週間ぶりに帰って参りました、

本日は共同生活について
書くシリーズの第3弾
です。

僕今、
キイロイゾウサンというコンビと
3人でルームシェアしてるんですけども
生活の中で起こった出来事なんかを
今回も沢山書いていきたいと
思います。


一応前回、前々回の記事載しておきますが、



途中から読んでも
わかるように書いていきますので
お時間ある時に
こちらもお読みください。


毎日起こった事をメモってるんで
今回の記事は9日目からスタート
するんですが、
今回の記事のメインは
やっぱりこれですね。

画像1


去年の7月1日に彼らは
YouTubeチャンネルを開設して
ほんで1年後に登録者数が
10000人
超えていなければ
解散するという公約をたてて

その結果がこの単独ライブで
発表されたわけですよ。


なのでこのライブに向けての
数日間みたいな感じで
書いていきますので
どうか最後まで
お楽しみください!

(すいません
今回の記事、今までで最長になりました。
めっちゃ長いので
どうか時間ある時にお読みください。
途中興味ない方は飛ばしながら
読んでいただいても構いません。)



共同生活9日目
『思った以上にはやく訪れた〇〇』

この日僕は夕方からバイトだったので
それまでは家でゆっくりしていたのですが

僕が起きるよりも前に
クロギは単発のバイトで
家を出てしまったようです。


SIZUKUと2人きり

2人かぁ



なんて思ってたら


13時頃ですかね、

SIZUKUが家の中で
ゴソゴソしはじめました。


「壱歩さんキャンプ行ってくるわ〜」


「え、今から?」


「うん、多分泊まってくるわ」


「オッケー」


キャンプってそもそも
昼から行くもんなんかい
普通朝からやろって

ちょっと思ったんですけども


クロギの方は日本一周から帰ってきて
色々な場所に出かけて
まあ趣味とか
3ヶ月間出来なかったこととかを
楽しんでる中で、

SIZUKUの方は
日本一周の疲れが取れないのか
毎日のように家にいたので


まあ単独前にちょっと気分転換でも
したいんやろなぁ
なんて思いながら
彼の背中を見送りました。


しばらくして僕もバイトに向かってですね。

まあ、いつも通りの業務をこなして

帰ってきたわけですよ。


そしたらね、

家に誰もいないんですね。


思った以上にはやく訪れた1人きりの夜


いやぁ、こんなにはやく
訪れるとは思ってなかったですね。


この1週間ちょいね、

まあ彼らが単独ライブが終わるまでは
バイトとか予定を
あまり入れていなかった影響もあるんですけども


家で完全な1人

って状況無かったんですよ。


この時初めて
訪れたんですね。

僕がバイトか養成所に行って
帰ってきたら大抵2人とも


少なくともどっちかはいたんですよ。


いやぁ

2ヶ月以上1人で暮らしてた
同じ部屋のはずなのに


なんか淋しいんですよね。


元から1人だった
最初の2ヶ月間は、
あんまり淋しく無かったはずなのに


なんかね、


1人かぁ


ってなるんですよ。


何か自分の中でも
ハッキリとしていない
輪郭がボンヤリとした
感傷みたいなものに浸っているとね、

帰ってきたんですよ。


クロギが

「ただいま!」

「おう!おかえり!」

「あれ?SIZUKUは?」

「キャンプ行ってるから
今日は帰ってこうへんらしい」


「へぇ〜そうなんや。知らんかった。」


え、あいつ相方に
今日は泊まって来るから
帰ってけえへんこと伝えてへんの?


コンビ間って不思議な関係ですよね。


同居人間も不思議な関係ですけど

コンビかつ同居人でも
キャンプに行って泊まるから
帰ってこないことは
伝えないんですね。


この日はそんな感じでした。



共同生活10日目
『全員休日』

この日は久しぶりの3人全員休日でした。


昼頃、キイロイゾウサンの2人は
単独のネタ合わせ

僕はバイトのシフトを
削られたので
部屋で1人でネタを
作っていました。


あのー、
これ皆さんもそうだと思うんですけど


バイトね、

いけるって伝えてても
削られる時ってあるじゃないですか

毎週木曜入ってるはずやのに
第3木曜だけ休みにされてるみたいな


その中でもね、


連勤を断ち切るための休み


みたいなのあるでしょ

ここ入っちゃうと15連勤なるから
削っちゃうね〜
みたいな


そういう日が一番持て余すんですよね。


労基法か会社のルールかなんか知らないですけど
破る時は平気で破るくせに
変なとこ真面目やったりしますよね。

まあ
ウダウダ言うててもしょうがないんで
ネタ作ることにしたんですけども

彼らがネタ合わせをしている
SIZUKUの部屋からは

時折り、SIZUKUの奇声が
聞こえてきました。


いや、どういうネタ合わせ?


お前らのネタってそんな感じやったっけ?



その時にふと気がついたんですよ。

あいつらのネタ見るの久しぶりやなって


思えばね、
去年の4月にキイロイゾウサンが
上京して


何度か会う機会はあったんですけど


ライブとかでは一切会わなくて


生で実際にネタ見るのは
数日後の単独ライブが
ほぼ1年ぶりになるわけですよ


ネタの感じが変わったっていうのは
2人から聞いてたんですけど

変わりすぎやろ!

なんて思いながら
僕も自分たちのネタを考えて


で数時間経って


クロギが急に薬局に行くと言い出したんですね。


何買いに行くん?
って聞いたらね


「てんびやく」


って言われたんですよ。

て・ん・び・や・く ? ? ? ? ?


て、頭の中完全にハテナだらけやったんですけど


なんやねんそれって
問い詰めるのもおかしいんで
そのまま見送ることにしました。

後で聞いてわかったんですけど

てんびやく

って

鼻炎の人が鼻とかに先っぽを刺して
シュッってする点鼻薬のことだったんですね。

いやいや、
知ってるけど急に
「てんびやく」って言われたら
脳内で変換できませんよそれは


目薬買いに行くときに

「点眼薬買いに行くわ」

って言わんやろ


しばらくSIZUKUと過ごしてて
ネタの方も出来上がってきたので

気分転換に
2人で近くの公園まで
缶コーヒーでも
買いに行こうかということになりました。


家から歩いて1分とかからない
公園に着きまして、

それぞれ飲み物買ってね


木の枝や葉っぱやらが
張りついたベンチに腰掛けて
ゆっくり飲むわけですよ。


近くには家族連れもいて


小さい子供が三輪車的なものに乗るのを

お父さん、お母さんが
見守って居るんですよ。



こんな平和なことあります?



このご時世でマスクもしていないくらい
小さい子供が

やっと乗れるようになったって感じの
漕ぎ方で
お父さんとお母さんのところを
往復するんですよ。

ちょうどコーヒーを飲み終わって
近くのゴミ箱に缶を捨てに行ったくらいの
頃でしょうか


「おー!」


という声が聞こえまして

何やろうと思ったら
クロギが薬局から帰るところでした。

偶然あったんですね。

そしたらまた

「おー!」

という声が聞こえまして

何やろうと思ったら
元POSTER GiRLのゾエが来まして


僕は彼が近くに住んでるから
偶然あったと思ったんですが

クロギが呼んでたんですね。

4人でおうちに帰りました。



平和すぎますね。



とてもじゃないですが
4日後に解散するかもしれないコンビが
近くにいるとは思えないような

そんな状況でした。

今だから言えるんですけども

僕ほぼ毎日
一応、登録者数を聞いてたんですけども


この時ね、



10000人切ってたんですよ。


つまりこのまま現状維持してたら
解散やったんですよ



この日常が非日常すぎて

あまりにも平和すぎて

ちょっと怖くなったので
逃げるように僕はジムに出かけました。


その帰り道、


極限までお腹の減っていた僕は
スーパーに寄ることにしました。


今日はなんか大量に料理したい気分やなぁ


僕、上京してから
結構自炊頑張ってたんですけど

3人での生活がはじまってから
まだ一度も作り置き的なものを
していなかったんですよ。


よし、今日はなんか作ろう

あいつらも食うかも知らんし

この2週間の僕たち3人の食事、
特にSIZUKUの食事は
目も当てられないもの
ばかりでした。


カップラーメンならまだマシな方で


ウインナーを何本か焼いて
それにマヨネーズをつけて食べ、
半分くらい残すという

お世辞にも食事とは言えないような
行動を繰り返す始末

ウインナーは焼くだけで食えるし
そりゃ便利やけど、

厳密に調整できるんやから
普通自分食べる分だけ焼くやろ!

それをなんで残すねん

そろそろ何か栄養のあるものを
食べさせてあげないと
行けないのではないかという

僕の中に謎の使命感が
芽生えはじめた頃でした。

大量の食材を買い揃えた僕は
帰路に着きました。

あいつらは僕が作った飯を
食うだろうか

もう既に何か食べているかもしれない

でもどうせしょうもない物を
食べてるんじゃないだろうか

じゃあちょっとは食べてくれるか?

まあ食わなくても
何日か掛けて僕が消費すればいいか

家に着くと
明らかに調理した痕跡がありました。

「あれ?もうなんか食べたん?」

クロギに聞くと
彼はこう答えました。


「冷凍餃子だけ食った」


ほら、やっぱり


完全に予想が的中しました。


別に餃子がしょうもない食事だと
言っている訳ではないんですが


男が3人いてね、

うちのそんなに大きくないフライパンで

餃子大量に焼いたってね、


絶対にお腹いっぱいならないですよ。

で、白ご飯とかと
一緒に食べてるんかってなったらね、


絶対に食べてる訳ないんですよ


そういうの雰囲気でわかりますからね。

で、みんなに

「今から俺鍋作るけど食うか?」

って聞いたら

案の定まだお腹減ってるから
食べるわ
みたいな感じでした。

では早速調理開始

僕何度かnoteの記事でも書いてるんですけども

上京してからの約3ヶ月間ね
1週間に1回以上は

寄せ鍋風
みたいなのを作っててね


1人の時はそれに具を継ぎ足して
4日間くらいかけて
食べるという
作業を繰り返してたんですけども

それを今回も作ろうと


色々な具材を入れてね

色々な出汁をブレンドしてね

色々な火加減を駆使してね

1つの料理を完成させたわけですよ。


それをキイロイゾウサンの2人と
ゾエに分けました。


「え、めっちゃ旨いじゃないですか」

「旨いなぁ。まだある?おかわりちょうだい」

「この出汁ずっと飲めるやん」

これなんですよ。


この瞬間が堪らないんですよ。

クロギが言いました。

「なんかこういうのいいなぁ。
シェアハウスっぽい」

そうなんですよ


このシェアハウスならではのね、

『部屋』をシェアして
『飯』をシェアして
『美味しい』をシェアするっていうね

これを体験したかったんですよ僕は

そして満を辞して
僕も自分の器にその鍋をよそって
食べました。


もうね、

これ自画自賛でも


自慢でも何でもないんですけど


間違いなく
東京来てから食べた料理で
一番美味かったですね。


東京って意外にそんなに
美味しい店ない
みたいなこと
僕たまーに配信とかで言ったりしてるんですけど


ホンマにそうなんですよ。


僕別にグルメとか
そういうのではないですけど

大阪の方が美味い
とかそういうのでもなくて

状況も相まって
めちゃくちゃ美味かったんですねこれが



共同生活11日目
『〇〇をするためだけにコンビニへ』

この日の昼頃ですかね、


SIZUKUが僕に急にあることを
聞いてきたんですね。

「壱歩さん、この辺で一番
綺麗なトイレってどこですか?」


「え、何でそんなこと聞くの?」


これ別に僕の反応普通ですよね。

急にそんな質問されること
なかなかないですから


意味わからないじゃないですか

「いや僕ね、う○こしたいんですよ。」


なんやそれ

どういうこと?


「僕、綺麗な場所でう○こしたいんですよ。」



いや、あのね


僕noteの中で
何度か書いたことあるんですけど

僕らの家のトイレね、


まあ終わってるんですよ


完全に終わってるんですね

何が終わってるってね


そもそも家自体が
築64年とかなんで


ほぼ終わりかけてるんですけど

トイレね、


和式に洋式の便器置いただけの
洋式もどきみたいな形になってて

ほんでね

便座の先っぽと扉までの距離が
近すぎるんですよ。

つまりね、


大の方をする時

扉を閉めようとすると

膝が扉に当たって
閉められないわけですよ。

膝ちっちゃい人は
閉めてできるかもしれないですけど

膝普通な人は閉められないんですね。

(膝普通な人ってなに?)


だから、このルームシェアの
1つのルールとしてね


う○こをする時は


はい!僕今からう○こします!
扉開いた状態でしますので
しばらくは部屋の方で
待機お願いします!

という宣言を他の2人にしないといけない


というルールを決めたわけですよ。

ただそれにも嫌気がさしたんでしょうね。

ウォシュレットとかもついてないですし


めちゃくちゃ綺麗なトイレで
う○こしたくなったんでしょうね


それを踏まえての

「この辺で一番綺麗なトイレって
どこですか?」

やったんですね。

だから何個かの
綺麗なトイレスポットを
教えてあげました!

SIZUKUはう○こをする為だけに
チャリに乗って出かけました。

この日はこんな感じでした!



共同生活12日目
『あわよくば…』

この日、
僕は養成所で授業がありまして


それが終わって
結構遅い時間に電車に乗って
帰宅している最中のことです。


Twitterを見たら
SIZUKUがこんなツイートをしていました。

画像2


これね、ファンの方見たらね

微笑ましいなぁ


って思うかもしれませんけど



かんっぜんに
また作ってもらおうとしてますよね


味しめてるんですよ。


これでだって
SIZUKUが
「最近ちゃんとしたご飯食べてないなぁ」

みたいなこと言うたら
若干僕の責任みたいな感じなるわけでしょ


ていうか

「最近作ってくれるようになりました」


って書いてますけど


僕この家で3人になってから
ガッツリ料理したの
1回だけですしね

養成所の授業が終わってヘトヘトなってるのに
人の飯なんか作ってられないですよ。

洗い物したらオッケー
みたいなんないですしね



なんか癪やったんで
この日は近所の『松のや』で
自分の分だけテイクアウトして帰りました。



共同生活13日目
『単独ライブ前日』

すいません、
ここまでだいぶ
長々と書いてしまいました

いよいよ前日です。


完全な当事者ではないにしても

めちゃくちゃドキドキするんやろなぁ
とは思ってたんですが


僕の方は早朝からバイトがあって
その後養成所で授業があり
夜は元同期?
であるハノーバーの良元カルビが
家に泊まりに来るということで
予定が割と詰まっていたので

余計なことを考えずに済むというか


あまり心配せずに済むという
状況だったので

不思議と
緊張やドキドキみたいなものは
ありませんでした。

夜中に3人だけで集まって
話をしました。

その時に明日、
音響・照明と
天の声をお願いします

と言われました。

この時僕は思いました。


まあ前日に言われたけど

いけるやろ


あくまで明日の主役は2人


僕はサポートするだけ


そのくらいに考えていたのです。



共同生活14日目
『当日』

いよいよ単独ライブ当日です。


2人は早々に会場入りしており

僕は15時半に
会場である新宿バティオスへと
足を運びました。

着くと、クロギに


「音響・照明のこととか
スタッフの人に電話したら
直接教えてくれるから
それで頼むわ」

と言われました。


早速電話しました。

すぐに会場スタッフの方が来て
僕に音響・照明の機械の
操作方法を教えてくれました。


その時思った
率直な感想みたいなんが
この記事に書いてるんですけども


まあまずね、


音響・照明ルームの中に
椅子が2つ置いてあったんですね。

つまり、
これ僕1人でやるのおかしいんですよ。

どの機械使うかによると
思うんですけど


少なくともその時僕が
いじった機械達は

明らかに1人で操作できるような
代物では無かったんですね。


音響の機械があって
照明の機械があって
もう1つ照明の機械があって
換気扇とかエアコンのボタンがあって

これそれぞれ結構離れてるんですよ。


でね、僕ね人類の男性の中で
結構腕長い方やと
思うんですけど


これはまあ多分遺伝なんですけど

僕の父親ね
身長低いんですけど
腕だけめっちゃ長いんですね

異常に

リーチが長いんですよ。


その親譲りの僕のリーチを
持ってしても

届かないんですね。

つまりね、

音響と照明を同時に動かそうとするのは
無理なんですよ

1秒遅れでもええから
機敏に動いて
香盤表を完全に把握して
ここイジった後に
間髪入れずこっちイジるみたいな
調整をするしかないんですよ。

いやぁマジで音響・照明の人って
すごいなって思いましたね


これ別に媚びてるわけでも
今まで舐めてたわけでもないですけど


めちゃくちゃややこしいんですよ

すごいですわ音響照明の方々って

で、これはヤバいな
ミスったらどうしようと
思っている間に
リハがはじまりました。

よく考えたら、自分がライブでネタをしてて
ミスっても自分の責任ですけど

これ今日僕がミスったら
お客さんからしたらゾウサンのミスに
見えるわけじゃないですか

自分のミスを他人がけつ拭くの確定してるって
こんな緊張ポイントないですよ。


音響照明をいじって
シュミレーションするだけでも
大変やったのに


リハで人の動きに合わせるってなったら
大変なの当たり前ですよね

その気持ちとは裏腹に
ドンドンドンドン
リハーサルは進んでいって
一瞬で終わりました。



正直ね、

めちゃくちゃ焦ってました。




漫才がはじまる時にね、
まあ出囃子が鳴るわけじゃないですか

で、それが会場に響き渡って

いいタイミングで
舞台が明るくなってね


そこで

「どうも〜!」

って出ていくのって
めっちゃ気持ちいいわけですよ。

そこが変な感じになると

やっぱりモチベーションとかに
影響されるまでいくかは
わからないですけど


なんかやっぱり違和感あるわけですよ。


演者もお客さんも


だから絶対いいタイミングで
出したいって気持ちが
あったんですよ。

その重要な役割を
素人である僕に任すっていうのはね

まあ2人の粋な計らいというか


嬉しい気持ちはめちゃくちゃあったんですけど

それと同時に
ミスったらヤバいなって感情が
僕を支配してたわけですよ。

その時点で開場まで1時間くらいありました。


単独には僕の母も来る予定でして


母から
新宿から会場までの行き方がわからんから
迎えに来てって
言われてたんですけど


その約束を反故にするくらい
焦ってました。


楽屋に戻ったキイロイゾウサンの2人

本番の動きを完全に把握しようと
機械をイジりまくりました。


よし、もう1回本番想定して
イジってみよ。


まずあれやんな、
開場から開演までは
このご時世やから

この強力な方の換気扇回さなあかんよな。

でもこの換気扇うるさすぎるから
開演直前にこの小音の換気扇に
切り替えなあかんよな。


で、開演したら
まずこの出囃子でオープニングか


よし、このボタンやな。

え?

違うやん

開演したらまず最初はVTRやん


ヤバッ


一発目からミスるとこやった。

違うわ違う


一旦冷静になろ


オープニングのVTR流すやろ


あ、違うわ
その前に映像見やすくするために
客席の電気消さな。

ほんでプロジェクターの蓋を開けて


あれ?なんも音聞こえへん


あ、そうか

パソコンの方の音声をあげなあかんのか


何番やっけ


8番?


ちゃうわ


これは出囃子の方か

あれ?

映像の方なんやっけ

そんな時、母から僕の携帯に電話が来ました。


なんとか新宿から会場に向かおうとしたが
やっぱりややこしすぎて
わからないという連絡でした。

僕のスマホを機械に繋いでいたせいで
僕と母との会話が本番前の会場全体に
大音量で流されました。

それを聞いてキイロイゾウサンの2人が


「え、壱歩さん何してんすか笑笑」

と笑いました。




なにわろとんねん




やっと正しい手順を確認し
ライブで使う楽曲を
プレイリストにし終えたのが
開場時間の2分前くらいでした。


なんとか間に合った




いよいよ単独ライブスタートです。


会場にはこのご時世で
足元も悪く
平日にも関わらず
たくさんのお客さんがおられました。

今思えばこの瞬間が
泣きそうなピークだったかもしれません


1年間あいつらが色々なことをやってきて

今日がその集大成


会場にはハーレーファンの方が多く
僕の知っている顔もチラホラという
感じでした。



いよいよはじまるんやな。



感傷に浸る暇も無く
仕事は回ってきます。

オープニングVTRを回し

終わればプロジェクターの蓋を閉め
出囃子を流す。


オープニングが終われば
また出囃子を流し
1本目の漫才がはじまる。

「どうもありがとうございました」
のタイミングで
確実に出囃子を流さないといけないので
どのタイミングで終わるかを
気にしつつネタを見ました。

1本目のネタの
同居人として
そして僕は今はただの養成所生ですが

大阪時代、同じ舞台に出ていた
芸人仲間として見た一発目の感想は

「羨ましい」

でした。


芸人にとってね、

単独ライブってやっぱり特別な
存在なんですよ。


僕は今養成所生ですし
偉そうに言えるようなことでは
ないんですけど

やっぱり他のライブとは
気持ちが違うんですね。

他のライブで手抜いてるとか
そういうのではなくて

単独ライブって

自分たちが主役で
お客さんは自分たちだけを
見にきてるわけですよ。


こんなありがたい環境ってないですよ。


そのありがたくて
気持ちよくて魅力的な時間を
たっぷり1時間も味わえるわけですから

単独ライブをできる芸人は
本当に幸せですよね。


キイロイゾウサンの2人がね、

まあこの3ヶ月間舞台に立たずに

日本一周してて


でやっと今日舞台に立ったわけですよ。

会場の全員が彼らに釘付けで


彼らの一挙手一投足に目を向けて


彼らの言葉に耳を傾けるんですよ。

オープニングで
お笑いライブ自体初めてのお客さんが
多いってことは
わかってたんですけど


そのお客さんにもウケてるんですね。


「10000人達成してるかどうかを発表する」

っていう大きな目的があったんで


正直今回のライブは
ネタはメインでは無いのかもしれないですけど

ほとんど
ハーレーにしか興味なかったはずの
何人かのお客さんも
笑っていて


素直に羨ましいと思ってしまいました。




はい次2本目です。

2本目見てる途中でね、

SIZUKUがネタ合わせで
奇声を発していた理由がわかりました。


あ、このネタの練習してたんやなって


部屋で2人、奇声発してる間
クロギどうしてたんやろって
ちょっと気になりましたね。

見といたらよかったわぁって




ちょっと変なこと言ってもいいですか?

人間ってみんな

自分の人生の主人公
じゃないですか


でもね、
それって結構忘れがちだと
思うんですよ。


生きてて自分がメインなことなんて
あんまり無いですし


自覚できるタイミングなんか
あんまり無いんですよ、


でもね、

完全に主人公だったんですよ。

その時の彼らが


SIZUKUはSIZUKUで
完全に主人公ですし


クロギはクロギで
完全に主人公なんですよ。


で、その様子を見て

僕の人生の主人公は僕のはずなんですけど


少なくともその瞬間は
完全にキイロイゾウサンの2人が
僕の人生の主人公でした



はい今の話完全に忘れてください






で、VTRがあってコントがあって
またVTRがあって

いよいよ結果発表です。

この瞬間僕は大役中の大役を
任されてました。


ちょっとトークして
配信交えながら
登録者数を発表するんですけど

舞台真っ暗にして
ドラムロール流して
それがちょうど終わるタイミングで
バンって
登録者数の画面を
映し出さないといけないんですよ。

映し出した時点で
10000人超えてたら継続


9999人以下だったら解散


9980人くらいだったら
ちょっと粘って
登録してくれる人を
会場に来てくれている人の
知り合いや
配信で集める

ということは
聞かされてたんですけど


この結果をね、


僕が最初に知るわけですよ。


その時、チャンネルの登録者数は
非公開にされていて

僕はクロギのパソコンいじってたんですけど


僕が結果を把握した上で
発表する形式だったんですね。

でね、


結局直前ね、

僕全くドキドキしてなかったんですよ。





だって何回見ても
登録者数10200人くらい
いましたから




ライブ中気になって
何度もチェックして

多少変動してたんですけど

コンスタントに
10200を行ったり来たりしてたんですよ。




もし、めちゃくちゃ
性格ひん曲がってるやつがいて

一斉に登録外したらどうしよう
とかも
考えましたよそりゃ

世の中ってね、

100人に1人くらいは
マジで性格ひん曲がってると
思うんですけど


その100人が同時に
登録外したらどうしようって

ん?

でもその100分の1が
外しても
10000人は超えるか

でもその性格ひん曲がってるやつ
100人に1人理論が間違ってて

100人に2人やったら?


でも性格ひん曲がってたら
最初から登録せえへんか

違うか


微妙にちょっとだけ
ひん曲がってるやつは
登録せえへんけど

ガチでひん曲がってるやつは
一旦登録しといて
一番ヤバいタイミング、
つまり今日外すのか?

色んな事考えました。




でももう僕には
音を流す以外なにもできません。

それに10200人という数字は
解散回避を確信するのには
十分な数字に思えました。




え、いけるやん


こいつら絶対いけるやん




その時、
更に色々な事を思い出しました。



あれはちょうど1年前の事ですね

去年の6月ごろ


当時僕は大阪にいて
キイロイゾウサンの2人は東京にいてね


SIZUKUに言われたんですよ


「僕たちもYouTube本格的に
やろうと思ってるんですよ。
毎日投稿で1年間で
登録者数10000人行かなかったら
解散っていう公約にしようと思ってて」

その時僕ね
思ったんですよ


無理や

って


僕のコンビ、フリックフラックも
YouTubeをやってて


登録者数とか今でも
めっちゃ少ないんですけど

売れてない芸人が
登録者数10000人達成するのが
どれだけ大変かも
わからないながらに
わかっていたつもりですし

「やめとけよ」
ってはっきり言いました。




絶対に無理やと思ったんで。




そこから数ヶ月経って


去年の12月頃ですかね


こいつらどうやって

10000人達成しませんでしたわ!
でも解散しません!


っていう方向に持っていくんやろ

みたいな


どう言い訳するんかってのを
僕は考えていました。


そして2月になって
僕が上京したら3人で
住むことが決まって


その時僕は彼らに言いました。


「もし、10000人達成できんくて
解散なっても
お前らすぐ引っ越すとかやめろよ。
俺も引っ越さなあかんくなるんやから」

冗談ではなく真剣な口調で言いました。



無理だと思っていたので




そして4月になり僕が上京し
5月になり

10000人という数字が
完全に現実的なものに
なった時、


僕は思いました。




あれ?

10000人いけるやん




この感じは絶対いけるやん

ちょっと待って


おれ、
なんでここまで信じてなかったんやろ


大阪で一緒にいる時から
仲良くて
一緒のライブ出たり

飲み行ったり


心通わせてたはずやのに



なんでこんな時期になるまで
信用してなかったんやろ

って




深く反省しました。




同居人なんだから

一緒に住んで
誰よりも2人の近くにいて

誰よりも2人の行動を観察して


そして
一緒に住むわけだから
コンビ以外の最も近い利害関係者というか


もし本当に解散になったら
おそらく引っ越しになって
僕も困るはずなのに

なんで僕は最後まで
信じてあげられなかったんだろう


あの2人の活躍を一番間近で見て


あの2人の努力を一番間近で感じて

あの2人の思いを、、、




俺は一体どんだけ愚かなんだ


どれだけ捻くれてたんだ


一番ひん曲がっていたのは
僕かもしれないと
思いました。




6月16日の夜

自分の1年前の気持ちと矛盾して
3時間に1回くらいのペースで
キイロイゾウチャンの
登録者数を気にしていた僕


SIZUKUから急に電話が来て


「壱歩さん!今登録者数隠してるんですけど

9999人なんです!

壱歩さん!登録してないんですよね

今してください!
今すぐ!


10000人目になってください」


あの日から何人かが登録を解除しましたが



キイロイゾウチャンの
10000人目の登録者は

紛れもなく僕自身だったのです。



一緒に住むと決めた時から


いや、もっと言えば

もっとはやい段階で

僕の心の
奥の奥の奥の方では


あの2人なら

あの2人なら
このくらいの試練、
乗り切ってくれるんじゃないか

普通に10000人達成して
舞台で漫才を披露して
笑いを取ってるんじゃないか

そんな気持ちがあったかもしれないのに


それに蓋をして


無理やろ

という軽い言葉で
閉じ込めてしまっていたのです。






心の中ぐちゃぐちゃになりました






そんな僕に彼らは音響照明という
大役を与えてくれたのです。


発表の瞬間になりました。


画像3


ちょっと遠いなぁ


住んでる家がめちゃくちゃ狭いから
いつも近くにいるはずやのに


今日はちょっと遠いやん

ほんで、僕とキイロイゾウサンとの間には
たくさんのお客さんがいて


全員がお前らのこと見てるぞ



舞台を暗くして
ドラムロールを流し
プロジェクターの蓋を引きます




10210人




数字を読み上げるという役も
もらっていたのですが


あまりにも会場の歓声が大きすぎて
何もできませんでした。



おめでとう


凄いという言葉では片付けられません


凄いよりも上の表現があるならば
それを使いたいですが

語彙に凝れば凝るほど
安っぽくなってしまうかもしれないので

使わしていただきます。


凄いです

これはもう誰にも何も言わせないです、


凄いとしか言いようがありません

この後、

ネタ1本とエンディングで
ライブは終了しました。


登録者数発表の瞬間に全神経を
注いでいたせいか

それまでノーミスだったのに
集中が途切れたのか
出囃子を完全にミスりました。

音響照明の人ってホンマにすごいですね。

キイロイゾウサンすまん





ライブ終演後、


クロギのご両親がわざわざ僕に
挨拶に来てくれました。


お母さんはすごく気さくな方で
ありがたいことに
宮崎地鶏の差し入れを家にいただきました。

お父さんはすごく寡黙な方でした。




その無口なお父さんが
去り際に言ったあの

「息子をよろしくお願いします」


あのお辞儀の深さ


いやいや


深すぎますって


息子と同い年のやつにするお辞儀じゃないですって





僕はね、
大阪出身なんで
やっぱり周りで
芸人なるってやつも多かったんですよ。


これ偏見とかじゃないですけど


宮崎って芸人になる人すごく少ないと思うんですよ。


その環境でね、

自分の息子が
関西行くってなって
お笑いはじめて

大学卒業して

東京行くってなって


めちゃくちゃ不安やと思うんですよ。


その不安とか

息子の活躍を見ての安堵とか

息子の生活とか


全てをひっくるめた

色んな思いを込めた

「息子をよろしくお願いします」



それSIZUKUに言うやつですよ

言う相手僕じゃないでしょ


その思いを僕にぶつけてくれるなんて

めちゃくちゃ陽気なお母さんと
喋った後やったら
余計食らってまうじゃないですか


クロギのお父さん、


僕別になんにもできないですよ


なんにも出来ないですけど


そんな感じで言われたら

なんかしようって思っちゃいました







最後に!

すいません、
今回の記事めちゃくちゃ
長くなってしまいました。


他にも書きたいこと
沢山あったんですが
さすがにこの辺で失礼しようと思います。


最後に

この記事を最後まで読んでくださった皆様
キイロイゾウサンの日本一周に
携わってくださった皆様
僕含め?
単独を支えてくださった皆様

キイロイゾウサンのご両親、

ルームシェアのよしみで
音響照明、天の声という大役を
与えてくれたキイロイゾウサンの
2人には
本当に感謝しかありません

まだまだ僕たちの共同生活は続きます。

次の記事はまた1週間後?
とかですかね


次はもうちょっとポップな内容にしたいと
思ってます!


ではまた明日!


今後もどんどん楽しく面白い記事書けるよう頑張ります! よければサポートお願いします😊