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キイロイゾウサン 黒木

⭐️⭐️⭐️⭐️
(星の数でこの記事のオススメ度を
5段階で評価しています)

先週
キイロイゾウサン黒木
noteでコラボ企画をした。

テーマが一緒なのに
内容が全く違っていたこともあり
それなりにいい企画ができたと感じた。

その後
彼はすぐに僕について
noteで書いてくれた。

2日間にもわたって

懐かしい話が沢山出てきて、
彼は僕のことをこう考えてくれていたのかと
嬉しくもあり
少し恥ずかしくもあり

それへの返事というわけではないが
僕も彼について書いてみようと思った。


彼との出会いは
彼のnoteにもあった通り

大学1回生の頃、
互いが所属する大学の落語研究会の
合同寄席だった。

3大学が集まる合同企画のため
参加人数が多く
全員と話したりすることなど
不可能だった。

当時の3大学の落語研究会には
いま落語家や芸人として活動してる人も多く
素人とは思えないほど面白い人も沢山いた。

その大勢の中
黒木のことはなぜか覚えていた。

存在感を放っていたのはもちろん
ネタを見たからというのも理由の一つだ。

この合同公演には本番1週間前に
練習日があり
そこで各々の大学のメンツなど紹介し合う。

彼はその時
どうでもいいカレー屋の話などをしていた。

内容自体は面白くもなんともなかったが
皆が集中して耳を傾けており
彼には人の注目を集める技術やカリスマ性が
あるのではないかと思った記憶がある。

そして1週間後
本番を迎えた。

彼がその時やっていたネタは
ナルシスト系の漫才だった。

「皆さんお待たせしました黒木です」

「誰も待ってねーよ!」

みたいな感じの

学生がやる漫才としては
わりと珍しかったと思う。

僕は

なんじゃこいつは

と思った。

なにか気に食わなかった。

普通そういうのは気持ち悪い奴とか
不細工な奴がやるやろ!

誰も待ってない?
そんなことないやろ
お前は一定数待たれてる側の人間やろ!

そう思った

その証拠に
寄席の後の打ち上げ
飲み会では
周りの女子部員から

「黒木くん可愛い!」

みたいなことも言われていた。


なんじゃこいつは


僕も思っていたが
周りの男子部員の何人かも
気に食わないと思っていたみたいだ。

当時僕らには
高座名というものが付けられていた。

落語家さんのような名前を
落語をするときのために
それっぽく付けたものである。

僕は立命亭写楽斎
(りつめいてい しゃらくさい)

黒木は浪漫亭弓舞
(ろまんてい きゅーぶ)

僕は立命館大学なので
立命亭というのは説明せずとも
わかっていただけると思うが

関西大学で浪漫亭ってなんやねん!

最初は思った。

先輩に聞いてみると
浪漫亭というのは
男前やお笑い的なエリートに
つけられる屋号らしい。

つまり彼は
入部した段階で
この人かっこいいし面白い!

と判断されたわけである


なんじゃこいつは


また思った

とにかく初対面の時点での
「なんじゃこいつは」
止まらなかった。

それから1年経った。

僕は漫才を中心にやっていたが
それと同じくらい落語をやっていた。

その2つを明確に区別しつつ、
お互いに応用して使える部分は
利用する。

今後漫才をやっていくことに関して
落語は必要なものだと感じていたのだ

それから黒木と
特に会うこともなく
彼は落語研究会をやめてしまった。

関西大学の同期の落語は
全員見た事があったが
とうとう彼の落語を見ることはなかった。

それからまた1年ほど経った頃だろうか


彼とインディーズライブで
何度か一緒になる機会があった。

同い年であり
落語研究会に所属していた
という共通点を持つ彼のことを
意識するのは当たり前

どんなネタをするのか

相方はどんな人なのか

僕は密かに観察していた

噛み合っていない

僕が思ったその当時の率直な感想だ。

黒木がその時組んでいた何人かの相方は
正直黒木とはやりたいお笑いが
ズレていた。

そのことを黒木自身も実感していたと思うが
口に出しにくく、
他の相方を探すのも簡単ではない為
仕方なく
少しの間やっていたのだろう。

その時僕はある空想をしていた。

僕が黒木と組んだらどうなるだろう。

僕は今まで沢山の人とコンビを組んできて
その癖なのかわからないが
他の芸人さんを見て

この人と組んだらこんなネタが出来るな
とか勝手に考えることがあった。

もちろん相方に失礼のない範囲で

黒木は
僕がこういうネタをしたいという
話をしたら
それを忠実に再現するのが
上手いのではないかと
すぐに予想できる何かを持っていた。

それから数ヶ月経って

ついに彼が川原礼楓という
相方に出会う

同じ宮崎県出身

たしかSNSで出会ったと言っていたっけ

それから完全に二人がコンビになるまで
時間はかからなかった

はじめから相性が完全に合っている気がした。

二人がネタを作り
同じ文章を見て
頭で考える内容がほぼ同じなのだろう

黒木のネタの中の演技
振る舞いは本当に再現度が高い。

このコンビとこれから
戦っていくことになるんだろう。

まだ前のコンビだった僕はそう感じていた。

また更に数ヶ月が経ち

僕はまた解散を経験し

新しい相方と出会い

キイロイゾウサンと
同じ舞台になることがさらに増えた。

僕はその頃落語をすることが
ほぼ無くなっていた。

落語で大きな賞をもらい
自分が落語でやりたいと思っていた
古典落語のネタもやり切った。

落語から沢山の物をもらった。

今後は漫才に本当に集中しよう。

そう思った矢先、

黒木の落研当時の同期部員であり
僕も仲のいい友達と飲みにいく機会があった。

その時に聞いた事実を僕は忘れないだろう

「黒木くんは早い時期にやめちゃったけど
最初から落語も一番面白いし上手かったよ」

僕はその時少し敗北感を覚えた。


少し時間が経っての評価は信用できる。

彼は落語をほとんどやっていないのに
落語でも周りに評価されていたのか。

自分の落研人生を振り返った。

僕は落語を漫才に活かせているだろうか

ライブで会うたびに話すようになり
キイロイゾウサンの2人とも
かなり仲良くなった頃

ツーマンライブをすることになった。

2組だけで
ネタをしコーナーをしトークをする

相当仲良くないとやらないだろう

当日

僕たちはネタでテーマを絞り
お互いに同じテーマでネタを作った。

それを交互にする

まず最初は
キイロイゾウサンからだった。

僕はライブ中
後ろからその姿を見ていた

移転する前のBAR舞台袖という場所で
行われたそのライブでは
お客さんがいる客席と芸人の距離が近い。

しかし彼らの漫才は良い意味で
まるで違う場所で
まるで遠くでやっているような
空気感を持っていた。

そこだけがバリアで囲まれているような

それなのにウケている

面白い

ネタが終わり
次に僕たちが舞台に立つ

それが終わると
また彼らの番

ネタの幅が広い

同じ人が作っているとは思えない

僕は頭を抱えて笑った。

普通は腹を抱えて笑うだろう。

しかしこんなネタをやられて

更にその後に僕らがネタをしないといけない。

そしてまた彼らがネタをする。

その事実に思わず頭を抱えてしまった。

これからもこいつらと
戦っていかないといけないのか。

今年の春
彼らは東京に行った。

行った後も連絡を取り合ったり
インスタライブをしたり
毎日のように色々なことをしているせいか
不思議と距離は感じない

でも
少し心配な部分はある。

こんな状況でライブがないなか
久しぶりにお笑いをやるとなった時
大丈夫だろうか

宮崎から慣れない大阪にやってきて
やっと慣れたと思ったらまた東京にきて

バイトもほとんどない中
ご飯はたくさん食べれているだろうか

家事や掃除は出来ているだろうか

もしあまり出来ていなかったらこう伝えたい。

もっと洗濯しぃやぁ〜!

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