5Gはどうなったのか
CMでもよく流れている「5G」ですが、実際のところどうなっているのでしょうか?
「2020年前後から日本を含め世界的に導入が進んでいる5Gですが、5Gのメリットを実感している人は意外と少ないのではないでしょうか。」
「5Gはやはり4Gよりもはるかに高速な通信を実現できますし、高信頼・低遅延やアプリ毎に適した品質保証など、さまざまなポテンシャルを持っています。しかしそれには、もう少し時間が掛かりそうです。」
「実際、5Gの商用化が始まってからもまだ大部分のモバイル通信は4Gを利用しています。5G対応スマホも、4Gと5Gの両方が利用できるようになっています。」
「各世代のモバイル通信が本来の機能を提供し本領を発揮するのは、10年のサイクルの中盤から後半に入ってから と言えるのではないでしょうか。」
「日本の通信事業者が展開している全基地局の中で5Gに対応しているものの割合は未だ20%に達していません。」
「日本のユーザーが利用しているスマホの20%程度が5Gに対応しています。しかし、5G対応スマホでも実際に5Gを使っている時間をみると、その割合は10%に満たない状況です。つまり、上に述べた基地局の整備状況なども含めて、全体として5Gは未だ商用化の初期段階ということで、本格的に5Gを実感できるようになるのはこれからだと考えられます。」
実験は始まっている
「NTTコミュニケーションズは、ローカル5Gで複数の4K映像を同時伝送する実証実験に成功した。」
「本技術によってローカル5Gにおいても高速・大容量な通信が可能になることから、MRIといった画像データや様々な視点からの映像を必要とする遠隔手術への活用などが期待できるという。今後は実フィールドでの運用を想定した事前接続検証などを実施する予定だ。」
「東日本電信電話株式会社(NTT東日本)と日本空港無線サービス株式会社(NAR)は5月19日、成田国際空港において、ローカル5Gサービスと空港の無線通信基盤「TETRA」とを相互接続する実証実験に成功したと発表した。」
「さまざまな分野でローカル5G導入の検討が進むなか、空港業務においては空港無線との連絡が不可欠となることから、今回の相互接続の実証実験が実施された。ローカル5G対応のスマートフォンとTETRA端末の間や、当該スマートフォン同士の閉域網での音声通話が可能となり、従来の携帯電話網での接続と比較して、より高品質で安定した環境での空港業務遂行が可能となるという。」
業務の安定化から
「製造業における5Gの活用先としては、機械やロボットの稼働状況などのデータ収集や、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)によるリモート制御、部品や製品を移動させるAGV(Automatic Guided Vehicle)の自動運転、画像認識やAI(人工知能)技術による品質検査などが挙げられる。」
「さまざまな課題を対象にした解決策が登場し、それらを活用したDXが今、製造中心から、農業や医療、防災、施設管理、警備、観光といった分野に広がろうとしている。」
「5Gは、スマホのためのモバイルネットワークから、社会インフラになりつつある。AI技術やクラウド、ロボットなどと組み合わせた5Gが、社会インフラとして新ビジネスの創出や人手不足の解決、生産性の向上などの課題を解決していく。」
各地で研修や実験
「22年度に続き8~10月に開く実務者研修会「やまがたデジタル塾」は県立産業技術短期大学校の協力を得て、DXや対話型人工知能(AI)「チャットGPT」など実践的なデジタル技術と知識を伝授する。」
「NAGOYA LOCAL5G LABは2021年より、当社が名古屋市のフィールド活用型社会実証支援事業である「Hatch Meets(ハッチミーツ)」に参加し、なごのキャンパスと連携してスタートした『なごのキャンパス先端無線実証プロジェクト』の一環となります。」
「国内でも珍しいSub6、ミリ波の両方が使える設備を整えることで、高速大容量が必要な実証実験への活用が期待されます。具体的には、8KやAR/VRなどの高画質な映像伝送や、IoT機器など多接続が必要な実験のニーズに答えることが可能となります。2023年3月10日(金)時点で、実測で下り速度最大3.1Gbpsとなっております。」
まとめと考察
一般化というより産業化が先に進みそうですね。
この技術の恩恵を教授できる分野は幅広く、人手不足や効率化などが同時に進めば様々な好影響が続きそうです。
そして、過去考察してきたように
・自動化
・効率化
・セルフ
が進めば働く時間や稼働人数が減ります。
これまでの時代では残業や過酷労働が問題となっていた産業が多くありましたが、そういう分野こそ5Gの恩恵を早く受けるかもしれませんね。
逆に考えると、残業代や危険手当等で確保できていた分が技術やロボットなどに置き換わっていきます。
手取りは減る方向で時間の余裕は生まれる方向です。
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