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活況の運送業界とは

直近の運送業界動向を調べてみました。
大きな目線で、業界全体としては原油価格が6月後半から停滞しているので改善方向の予測が出ています。
「経常損益は燃料価格の高止まりによるコスト負担が影響し、▲58.3(前回▲57.3)と1.0ポイント悪化した。今後の見通しについては、経常損益は燃料価格の高止まりを織り込み、▲51.3(今回▲58.3)と7.0ポイント改善する見込み。」

タクシー業界を調べると、倒産件数が3年ぶりに増えています。
「倒産13件のうち、「新型コロナ関連倒産」は10件で、長引くコロナ禍での人流変化で利用者の激減が経営を直撃した。~省略~ 燃料費や人件費の上昇、ドライバー不足などの懸念材料を抱え、今後も息切れが倒産を押し上げるか注目される。」
「再建型より事業継続を断念する消滅型の倒産を選択している。」
「約5割が小・零細規模だった。」
「50人以上300人未満は1件(前年同期ゼロ)で、2年ぶりに発生。300人以上は、上半期では2014年同期から9年連続で発生がなかった。」

小規模企業は厳しいようです。

宅配に目を向けると個人事業の軽貨物車の事故が増えています。
「2021年までの5年間で8割増えたことがわかった。」
「台数当たりの事故件数は車全体平均の4・5倍。国土交通省は、ドライバーの大半が宅配を業務委託された個人事業主とみている。労働時間の規制がなく、宅配荷物の増加が事故増の背景にあるとみられる。」
「個人事業主に宅配を業務委託する動きが広がっている。黒ナンバー車は、21年末で約30万台と16年末から約7万台増えた。」
「黒ナンバー車での運送業は、緑ナンバー車と違って国の許可は必要なく、届け出だけで始められ、新規参入が増えているとみられる。」

手軽に始められる個人事業として人気があったものの、事故も増え、今後規制が強まるかもしれません。

手軽に始められる宅配事業・・・と言えば フード配達員も一般化しました。
今起こっている問題は下請け
「近年の小口輸送には配送マッチングサービスという発荷主と着荷主の間を取り持つアプリ企業が存在する。法人請負で入った委託会社は自社で雇用契約を結んだ社員によって商品を運ぶ。ここまでは理解できるが、元請けである委託会社が個人事業主を使うとは「下請け」ということか。」
「その下請けの個人事業主が、若者とか外国人に仕事を振ります。孫請けということですね。外国人は元締めとしてさらに外国人に振るのでひ孫請けになります」
「でもね、請ける側も請ける側だ、という人はいますが、そこしか行く場所のない人もいるのです。そういう人だから中抜きされても構わないなんて、理不尽だと思います」

中抜きはこれまでの政治体制で出来上がったものであり、配達業界だけではありません。
手軽に誰でも始められる事業収入は参入者が多くなるので結局、問題化します。
前回の記事で書いたように、ロボット化と自動化(セルフ注文&会計)はこれからファミレス・コンビニでもどんどん進みます、ガソリンスタンドがそうなったように。

物流活況の裏には違った面もあり、2極化が始まっています。
やはり激動の時代なんだな、と感じています。

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