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岩沢文学研究部1:月影

https://music.apple.com/jp/album/%E6%9C%88%E5%BD%B1/424181729?i=424181731


カップリング曲でありながら、絶大な人気を誇る「月影」について、今回は考えていきたいと思います

ちなみに、この曲はアルバムにも収録されていませんが、ファン投票でかなり上位にランクインする曲です。私自身大好きな曲の一つなので第一回目はこの曲を選びました。

では早速、月影の意味について考えていきたいと思います。

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 ”月影見つけたよ君も見てるかな”

出だしから、「月影見つけたよ」で始まりますが、なぜ月でも、星でもなく、月影としたのでしょうか。それこそ岩沢厚治らしいと思っています。では、「月影見つけたよ」にどんな意味があるのでしょうか。

私は’僕はまだ君のことが好き’と訳しました。有名な話しですが、夏目漱石は”I love you”を”月がきれいですね”と訳しています。それに近いようなことではないかと思います。

そして「君も見てるかな」は、’君は今誰を想うの?’と言う問いかけのような感じがします。

 ”涙かくしながら歩くちっぽけな夜に”

涙を隠しながら歩いているので、最初は下を向いているのかと思っていました。ですが、「月影」を見つけられたことから、上を向いて歩いている情景が浮かびます。

 ”君に言われたサヨナラを何度となく思い出す”

 ”振り返りずっと 空を見てた 気がつけばいつも遠回り”

サヨナラを言われた日から何度も何度も頭の中で言われたことを思い出していたのでしょう。

君と過ごした日々を思い出しながら空を見て歩くことが、あの日から日課となり、家路までいつも遠回りをして帰っていたのだと思います。それほど、君を忘れることができない”僕”のちっぽけな状況が目にうかびますね。

考えるだけで苦しい、、岩沢厚治、、どんな恋愛をしてきたのか、、何を考えながら生きているのか、、、考え難い。そう言うところ、好きですね。とても。

 ”月影見つけたよ 君も見てるかな”

 ”過ぎゆく時は早すぎて もう昨日を追いこした”

 ”吹き抜ける風つまずくけど 何となく笑ってた”

月影を見つけたのは、おそらく昨日のこと。つまり過去のことであることがわかります。君のことを考えていると時が立つのが早く感じるんでしょうね。私も好きな人のことを考えている時は時間が過ぎるのは早いと感じます。

”吹き抜ける風につまずくこと”は、決して面白くはないですよね。それでも、何となく笑ってるんですよ。笑ったことに意味はないのかもしれませんが、些細なことで笑わないと”いつもの自分”になれないような気がしてのかもしれません。

 ”手をつないでる あの雲の様に 近づけばそっと優しかった”

手をつないでる雲とはどんな雲のなのか想像してみましたが、おそらく薄い雲なのではないでしょうか。そっと優しいと言っていることから厚くはないと想像ができます。

雲が見えていることから、”今”は夜ではなく日中だと言うこともこの文から読み取れますね。つまり、僕は夜だけではなく日中も、四六時中君を想っていることがわかります。

(なんて一途なんだ、、)

 ”君を見かけたよ すぐに分かったさ”

 恐らく、僕は君を遠くから見たのでしょう。見かけただけで終わっていることから、話しかけられずに見ることしかできなかったことがわかりますね。すぐに分かったのは、四六時中君を想っているから。と言うことがここからも伺えます。ここに出てくる僕は奥手と言うか、臆病なんでしょうね。

 ”気がつけばいつも遠回り”

 ”月影見つけたよ 君も見てるかな”

 ”あと少ししたら 君に逢えるかな”

 ”君に逢えるかな...”

君を見かけた時に話しかけられなかったことから、君に逢える時は『僕が君を思い出にできた時』なのではないでしょうか。あと少しでもしかしたら、僕は君を過去にできるのかもしれないですね。

そして、2回「君に逢えるかな」と繰り返していることから、1回目は、不安に近い様な感情で、2回目は、自分に言い聞かせる様に発せられたものではないでしょうか。

なんとなくですが、この曲は君と僕がサヨナラした日から月日が経ってからのことを書いている様な気がします。






  



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