憧れのキフォティラピア・フロントーサの話
ごきげんよう、暖かくなってきたかと思えばまた冷え込んできた
三寒四温だな(堂々とした誤用と言えば誤用)
哀れな人類諸君も暖かくして風邪など引かぬようにともに気をつけよう
さて、私は10年くらい?前かな?アクアリウムというものにハマっていた時期があって
正直かなり熱を上げていた
が、素晴らしいアクアリウムとは素晴らしく金と時間のかかるアクアリウムだということなので難しく
私は比較的一般的なサイズの水槽に、数匹の好きな魚達と、吟味した流木や石組み、こだわりの底床に2ちゃんねるで教えて貰ったサーモヒーターと照明、そしてチャームで注文した水草を奮発して買ったADAのピンセットで植えて楽しんでいたので
結局まあまあの金がかかった
さあ本題というか、ヘッダーにWikipediaより拝借した画像の魚であるが
キフォティラピア・フロントーサというアフリカ大陸のタンガニーカ湖固有の種である
その身体は鈍く青色に輝き
群れのボスたるオスのおでこは暴走族の如く突き出て
30cmほどにもなる力強い体躯は見るものを圧倒する
にも関わらず稚魚の価格はリーズナブル、流通も良好
さて、私はこの美しい(Wikipediaの画像なんかの100万倍は美しいと思ってもらっていい)魚に魅了され、憧れ、自らの水槽の王として招きたくなった
が、こいつはなかなか導入の難しいヤツだったのだ
①水質があわない
このフロントーサの故郷であるタンガニーカ湖であるが、最大水深が1470mと言われる世界第二位の深くまた大きな湖で、その水質はかなりアルカリ性に寄っている
フロントーサにしても成長しても水深50m程の棚部分にくらすのだが、水草の殆どが大好きな弱酸性の水質はお世辞にも適しているとは言えない
②生態があわない
で、こいつの無茶かわポイントのひとつが底の砂と一緒にエサを吸い込んで吐き出してパクパクもふもふと食べたり、またその吸い込んだ砂をそこかしこに移動して工事を始めるという特徴なのだが
ことごとく水草が引っこ抜かれてしまう
結局、当時の私にもフロントーサを楽しむためには水草の無いややアルカリ性の大きな水槽に、同じようなアフリカン・シクリッド達とともに飼うしかないことが分かった
そして私の家にはそもそも、全長30cmになる魚の群れを買うほどの水槽(最低90×45×45cm)を置くスペースなどないことに気づいた
なにしろ180kgくらいになる
私にとっての最大の障害は結局のところ住宅問題であった(悲しい結論)
さて、大きめの水槽を置ける方達にとっては、フロントーサはシクリッドとしては比較的温和で協調性もあるし、何より立派で美しい
アクアリウムブームのメインストリームではないが、だからこその良さもある
これからアクアリウムをはじめる方にも是非おすすめしたい、素晴らしいおさかなである!…しかし今回はかなり長くなってしまったなあ
では哀れな人類諸君、またあおう