淡路島編あとがき
「楽しかった」
「本当に楽しかった」
「めっちゃ楽しかった」
「すっごい楽しかった」
もう、そんな言葉しか出なかった。
大学入学以降、様々なことに挑戦してきたつもりだ。
それは自分からやり始めたことばかりで、高校時代までの「やらされている」というような感覚は微塵もなく、その一つ一つに心動かされて「やりたい」と思って始めたことばかりだったはずだ。
しかしそれでも「やりたいこと」の実現には必ずと言っていいほど「やりたくないこと」がくっついてくる。それをどうやって乗り切るかは全人類共通の課題なのではないかと思ったりもする。
そんな中で2年以上の時間をかけて、なん十個と関わってきたプロジェクト、プログラム、イベントの中で、これほど「楽しい!!!」だけで最後まで駆け抜けられたのは初めてだった。もう、この瞬間に出会うためにこの大学生活の前半はあったんじゃないか、むしろこれまで生きた20年もこれのためにあったのではないかと思うほどであった。
京都のジャンカラがフリータイム0円というので、それを確かめに行こうと運営のみんなで0円合宿というものをした。企画を考えるつもりでいたんでけどちゃんと半分以上歌っちゃったりして、朝活企画の練習とか言ってラジオ体操を第3まで知りもしないのに見様見真似で踊ってみたりしちゃって。
そのあと朝までやってるラーメン屋にみんなでラーメンを食いに行って朝活だとか言って。全然朝活らしくもない、オール明け朝帰りなんだけどさ。店主のおじちゃんが「ここはどういう四人組なの?」って聞いてきたとき、言葉に詰まる。なんていうんだろう。大学もみんな違うし、地元もみんな違って。そう、これはただの同級生。楽しいことをしようっていうそれだけの呼びかけで集まった4人。そこにそれ以外のつながりの理由は何もなかった。
けどそのまとまりきらない僕たちの説明を受けて、何か感じ取ってくれたのか店主のおじちゃんが「企画する側が全力で楽しまないとね」と、よくあるそんな言葉をかけてくれた時に、ふと感じた。「あぁ、これまでの人生でこんなに運営側で準備の段階を心から楽しめてるのってはじめてんんじゃないかなぁ」って。
もはや運営だとかどうでも良くて、一参加者としてめいいっぱい楽しむことばかり考えていた。苦しいと思うことなんて全然なくって、日中は多忙な夜行性人間たちによる深夜からのミーティングも、やりたいことばっかり出てきて全然思ったように決まらに計画も、雑談が盛り上がりすぎて何時間も終わらないMTGもどれもが楽しい思い出で、愛おしかった。
全員のMBTIがENFPだって途中で分かってびっくりして大笑いした。似たもの同士、心地よかったのかもしれない。
格安すぎた参加費に予算はカツカツ。レンタカーすら借りる余裕がなく、実家から車を借りてきたり、ETCカードを何とか用意したり大変だった。でも利益なんて出なくていい、友達との旅行なんだからそれでいいと思えた。
最近はありがたいことにいろんなことに誘われるけれど、全部受けてたらキリがないので断ることも多々ある。ボランティアや報酬無しの誘いに乗ることはめっきりなくなった。対価はあるべきだと考えている。結局辛くなってしまうのは自分だから。
それでも、経験や出会える人、自分にとって何かプラスになるものが得られるのなら是非とも参加させてもらいたいと思う。そんなふうに自分の中での価値観や軸が定まってきたころに出会ったのがこの03STORYだった。
ただただ遊んでいて楽しそう。初めてであった人だらけでも、クラス替えの日のように一瞬で打ち解けられるのはタメだからだと。むやみやたらに出会いや繋がりを目的にしてしまうのではなく、ちゃんと出会った仲間と楽しく過ごす時間、そこでできる素敵な思い出までを大切にしているところ。
そう、こんな居場所が欲しかった
こんな仲間に出会いたかった
この時間がずっと続きますように
いや、自分がこの空間を作っていけたら、もっと同じ世代の友達にこの幸せを共有出来たら、人生の中で長い付き合いの最高の友人ができるチャンスは今ここにあるんじゃないかと思って、気づいたら僕をここに誘ってくれた人にDMに思いを送っていた。
そしてそのまま淡路島編の運営になっていた。
まずは計画から。この段階では8/14~16に淡路島に行くよってことしか決まってなかった。最初にプロジェクト名を決めて、やりたいことを出し合って、詳細なスケジュールを決めて。とマックで会議をしたり、LINE通話をしたり。そして下見に行って遊んだり。もうこの時点でいい思い出過ぎたぐらい。それでもやっぱり本番はもっともっと凄かった。
淡路島での3日間は青春と呼ぶにふさわしすぎるものだった。
いつもみんなに運転を任せていた僕も今回は運転手になって、長距離山道激ムズ駐車場にこれは半年前に行った免許合宿の追加コンテンツなのでは?と思ってしまうほどスキルが上がった。
心配していた天気も完全に僕らの味方だった。
初めてやったオリエンテーションが思った以上に盛り上がってくれたこと、BBQではさっそく山家の屋外スクリーンと立派な音響でライラックのライブ映像が流れちゃったりして。日本にはまだこんな銭湯あったなんて!と思うような銭湯にも行った。番台があって、大きな富士山が書かれた壁にタイル張りの浴槽。最後にグビっとフルーツオレ。じゃんけん負けてよかったぜ。ボードゲームに語り合う夜。外の空気も心地よかった。
朝は苦手なんだけど、なにやら朝活隊長が朝活なるものを開催していたらしい。朝方の人は早くから起きてボーナスベーコンがあったんだとか。ありつけなかった。ラジオ体操から始まる1日。みんなで海に行く準備。海に行くなんて何年ぶりかしら。最高の天気に暑すぎる砂浜。なんか忍者みたいな水着きたやつがいたり、サングラスが似合いすぎるやつがいたり。みんなで海遊び。走って競って撃ち合って濡れて、最後は飛び込んで。みんなで作った夏っぽいMVは最高の作品に!
これでもかというほど楽しんだ後は昨日と違う銭湯へ。サウナに入ってすっかり整ったあと、夕食は昨日の残りをみんなで調理。といっても僕は食べる担当だったんですけど。料理出来るみんなが余り物で美味しすぎる夕食を作ってくれて、おなかいっぱいに。ほんとにありがとう。
2日目の夜はやまいえに花火が上がった。子どもの時いらいの花火にワックワクの様子な奴がいたり。いろんな店舗を回っていっぱい入ってるやつ買ってきた甲斐があったなぁ。綺麗な写真がたくさん撮れた!締めはやまいえの和室にあるライブハウスでステージが開かれ、大盛り上がり。音響照明演出全てがプロレベル!あいつ歌うますぎやろ〜。なんて嫉妬してしまう。最後まで語り合った夜も忘れませんよ。
そして陽は昇り最終日に。最後の朝活ではすいか割があったんだって。夜更かししすぎて起きれなかったから割終わったあとのスイカだけ美味しく頂いちゃったよ。お世話になった山家をお掃除。そして帰りの支度を整えたら、みんなで03STORYの旗作り。みんなで手形をつけて、思い出の旗とともに集合写真をパシャリ。みんな楽しそうやなぁ。たった3日でこんなに仲良くなれちゃうんだね。最後に感想、次回予告を経て帰路へ。それぞれの車に別れて島を後にするみんな。最後に寄り道した「幸せのパンケーキ」があまりにも幸せすぎて気づいたら3時間も経ってた。美味しすぎるパンケーキはもちろん、夕日の沈みかけの景色に圧倒され、この3日間の楽しかった思い出が蘇る。淡路島すっごくいいところだったなぁ。
そしてこういう夜の帰り道も好きだったり。
いっぱいいっぱい話して、最後はすき家で牛丼食べて帰った。こんなに家が近かった友達とも、こうやって牛丼食べるの初めてだったり。みんなが楽しかったって言ってくれたことが本当に嬉しかった。
帰宅。疲労よりも寂しさが、寂しさよりも楽しかった思い出が。鳴り止まぬ興奮っと思ったら電話が鳴ってた。
「楽しかった」
「本当に楽しかった」
「めっちゃ楽しかった」
「すっごい楽しかった」
そして冒頭の会話へと戻る。運営やってて良かったなって。ありがとう誘ってくれて。ありがとう一緒に最後までやってくれて。もう、1人になったときの寂しさがどれほどこの3日間が楽しかったかを教えてくれる。こんな素敵な思い出に加わることが出来て幸せだった。みんなの個性が爆発した、3日間でみんなが思い思いに楽しむ主人公となって、ちゃんとそれぞれの人生のなかの1つのエピソードとして刻まれたんじゃないかな。
このあとがきを書くのになかなかまとまらなくて、「楽しかった」だけ書いてもなぁとか思っちゃったり。でも結局いろいろ煮詰まっても仕方ないってなってバァァァァァって思ったことをまとまらないままに書いてみた。長くなったけど最後まで読んでくれた人ありがとう。03STORYっていう名前をつけて本当に良かったと思っているよ。またどこかでこれを読んで現れる新キャラに会えることを楽しみにしているよ。03STORYはまだまだ始まったばかり。これからもっともっと楽しいSTORYが待っている。
to be continued