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#67 色気の正体
今週のPodcastをテーマに、Podcastのあとがきのようなイメージでnoteを書ています。下記リンクから誰でも無料でご視聴頂けます。
色気について思い出したことがあった。
私がまだ21歳だった頃、付き合ってる10歳年上の彼氏がいた。21歳にとって31歳はとても大人に見えて、上京したての私には彼の周囲にいる綺麗で色気のある大人の女性たちが本当に眩しかった。
彼と付き合う直前に、彼といい感じになっていた海外育ちの女性が目の前に現れた時、とっても視線がエロかった。彼を見つめる視線がなんともエロかった。私でもグッときてしまうほど、「貴方が意中の人です」とわかりやすく彼に視線を送っていた。
視線が「今夜私と一緒に帰らないの?」と彼に言っていたもん。あの視線とオーラは確かに「色気」であった。
あの頃の私には内側から出る色気やエロスなど、お姉さんたちと比べたら微塵もなかったと思うが、自分のルールとして続けていたことがあった。
それは、ボルドーのペディキュアを欠かさず塗ることだった。
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このREVLONのボルドーが大好きで、一年中ペディキュアとして使っていた。外出時に少しでも禿げていたらドラッグストアで買って塗り直すほど、足にはこの色と決めていた。
当時は手のネイルより、足のペディキュアがハゲてる事の方がセクシーさに欠けると思っていたし、もうペディキュアハゲ恐怖症という勢いだったかも知れない。ベットからチラッと出た足の指先にこの色が見えたらすごくセクシーだなとも思っていたし、見るたびときめいていた。
当時付き合っていた彼とホテルで一夜を共にする直前、私のペディキュアがハゲている事に気付いてしまったのだ…!こんなの色気の欠片もない、セクシーじゃない、萎えさせてしまう、とすら本気で思っていた私は、鞄からREVLONのマニキュアを取り出し、ホテルの真っ白なシーツの上で急いでペディキュアを塗り直した。(古いマニキュアは落とさず重ね塗りスタイル)
それを目撃した彼が、「なんで今塗り出したの…?」ととても不思議そうな顔で聞いてきたあの時の記憶が10年以上経った今も忘れられない。そうか、「足元がセクシーに見えるから」「色気があると思われたいから」という理由で直前にペディキュアを塗り直している真意など、彼には何も伝わっていなかったのだ。
伝えていないんだから、伝わっていない事など当たり前なんだけど、まるでデートに新しいワンピースを着て行ったら彼に「なんで今日新しい服を着てきたの?」とキョトンと聞かれた時の虚しさと同じような気持ちになった。
自己満のペディキュアだったはずが、いつの間にか「貴方に色っぽいと思ってもらいたい」という気持ちで欠かさず塗り続けてきていたボルドーのペディキュア。今夜のために選んだ下着も、足先の爪の色のこだわりも、私は勝手なショックと思い込みの恥ずかしさで、全部貴方の為だったと伝える事すらできなかった、初々しい21歳の乙女だったのでした。
ちゃんちゃん!
by Lydia
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来週は『#68 防災の日/防災グッズ用意してる?』です。お楽しみに〜