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国別比較 - AWS とビッグマックの価格

今,AWS の価格を調べています.AWS の品揃えは膨大で,サービスのカテゴリとカテゴリ内の品目と…を掛け算していくと,凄まじいマトリクスになります.サービス品目を見ていくだけでも疲れるのですが,AWS には各国に拠点(リージョン)があって,同じ品目でも各国で価格が違います.

これ,個人でも会社でも結構大きな話で,仮に個人で月額 5,000円ぐらい使っていたとすると,日本リージョンからアメリカリージョンに変えるだけで,1,000円ぐらい節約できます.

※1:  仮想サーバーサービス(EC2)の品目 m5.xlarge の価格が,アメリカの最安リージョンで 0.192 ドル,東京リージョンで 0.248 ドルです.
※2: 調べていたのは仮想サーバーのサービス(EC2)だけですので,他のサービスの事情は異なるかも知れません

格安ケータイプランや,電気料金などを血眼になって比較しなくても,直ちにこのくらい節約できます.会社の場合,月額 100万円使っていたとすると,20万円ぐらい節約できる算段になります(ただ,大口ユーザーは AWS から然るべき割引を受けていることでしょう).

国別の価格比較で有名なものがビッグマックの価格比較です - ここしばらく日本のビッグマックの価格がとても安いということで,嬉しいような悲しいような話になっていますが,同じ国別比較ということでデータが揃ったので,ビッグマックの国別価格と AWS の国別価格を対比してみました.

※3: ビッグマック価格のイギリスは EU のものをはめています - 悪しからず.またビッグマック国別価格は,本家からいただきました
※4: AWS は1国に複数のリージョン(都市拠点)がある場合がありますが,その場合は平均値を取っています

Big Mac と AWS (EC2 m5.xlarge/OnDemand) の価格の散布図

散布図を見れば一目瞭然ですが,ビッグマックの価格と AWS の価格に相関はありません.散布図でいくつか目立つところは,欧米諸国が結構似通った箇所に集まっていること,スイスは別格にビッグマックは高いけれど,AWS はそうでもないこと.ブラジルの AWS が高いこと.東アジアと南アフリカで形成されるクラスタがあること,そして最後に,インドはビッグマックも AWS も安いこと,ぐらいでしょうか.

また,表にすると下のようになります.一番右のカラムは「ビッグマック一個で AWS の仮想サーバーを何時間動かせるか」です.これをみると,欧米諸国はビッグマック一個で 20〜30 時間サーバーを動かせますが,日本や東アジアでは10時間前後しか動かせないことになります.

Big Mac と AWS (EC2 m5.xlarge/OnDemand)の価格

経済を云々する知識はないので,単に数字を並べただけでろくな考察も何もなく,日本では相対的に IT 基盤が高いという話になってしまいましたが,そうなっている構造について少し思いをはせる機会になりました.

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