見出し画像

vol1.社内の無駄を省いていくことは可能か?「小口現金」で考えるこれから

〈概要〉

こんにちは、ipartners代表の三浦です。 これからnoteに経理などバックオフィスに関するTIPSなど、私が日々の業務で感じること、実際に経験したことなどを共有していきたいと思います。

第1回目の今回は「小口現金」をとっかかりに...。皆さんも昔から聞いたことがある言葉、馴染み の作業だと思います。お金なので手提げ金庫に入れて、毎月残高確認して、という管理をしてき たと思います。大した作業量ではないですが、こういった箇所ですら改善の余地がある、そんなふうに考えます。
たぶん経理の外注化が進まない理由として、「外注は不安、やはり社員が信用できる」という思いが多くの企業であると思います。しかし、客観的に考えてみると社員であろうがなかろうが正しく管理しておけば問題はないわけです。
特に、銀行系のセキュリティは厳しくて「振込はできないけど他の処理はできる」など様々な権限設定ができます。「責任者だけが実行できる」やり方にすれば社内でなくても管理ができるわけです。このやり方を提案して、運用をどう変えるか...。
これができるのが、経理の外注ということです。

〈インタビュー〉

これまでに多くの企業様との関係を構築されてきたと思います。実際に「小口現金」の問題としては、例えば、どういった悩みを持たれている方が多いですかね?

小口現金というのは会社に現金を置いておいて何かあったら現金で支払うんですが…これがある理由って、例えば代引きだったり、切手の料金が足りなくって何十円か不足なんで払ってくださいという時に、会社で現金を管理しておかないと個人が立替る事になってしまうんですね。「個人が立替える」のをやめて会社がきちんと支払いをする為にある制度になります。

会社できちんと出す、と言うのはわかるのですが、管理が面倒なイメージですよね。

そうですね。現金なので記録通りの残高になっているか(変に使われていないか)という管理が必要になってくるんですね。頻繁に入出金が無くても残高管理はやらないと問題が起こった時にどうしようもないという、厄介なやつなんですよね笑

この残高管理を経理の人が主にやるわけですよね?

当然、これは経理のメイン作業ではありませんが、担当者がチェックします。実際業務量はちょこっとなんですよね。 5分10分なんですけど。 やらなかった時に残高が足りなかったりしたら「何が起こったんだ!」という感じで大問題になるんですよね。
口座振込などの支払い方法を主にしている企業だと小口現金の額はそんなに多くないんです。1ヶ月で一番多い時でも5万円程度なんですが、その管理のため担当が毎日締めを責任持ってやんなきゃいけないという管理体制になります 。

そうなると、そこに人件費もかかってるわけなので まあ費用対効果もそんなにないなら無くすことはできないんですかね?

多くの会社にとって今までやってたことを無くすっていうのは結構難しいんですね。
本来的には、「状況が変わって、今までの作業のやり方を変えよう」というポジティブな事なんですが、どうしても 「今までの作業は無駄だというのか!」といネガティブな受け取り方になることが多くてなかなか難しいんです。

経理の人といえば、「あの事務員の方」ってイメージもあるのでなかなか進言して通す、というのは言われてみれば難しいですね…。これに対して対策法はあるのでしょうか?

会社のルールなので、経理担当者の判断で変えることができるものでは無いという点ですね。経理担当者→経理責任者→担当役員に…という流れになってしまう事が多いので。
ただ、意外と面白いのは経理の外注さんを入れてみることです。

どういうことでしょうか?

ちゃんと経験のある外注さんだと、作業していく中で責任者の方などに「これいらなくないですか?なぜなら…」って提案や説明してくれる方がいるんです。他の会社のやり方など参考意見を持って社内状況をみながら、「あれ、これいらなくないですか?」ていう人が一人いると改善できたりするので社外でもちゃんとした経験者を入れるって言うのは業務改善につながるよっと言いたいです。

はっきり言って社内でやっていることって面倒な作業でもそれがいつの間にか染み付いてて、「まあいっか」的な感覚になってしまいますからね。外から来た人が客観的に見た方がよく気づきますし、提案もしやすい!ってことですね。

そうです。今なら小口現金の問題も会社でクレジットカード1個置けばほとんど解決してしまうと思います。利用金額の上限を3万円とか5万円にしてクレジットカード置くことによって、担当者が時間を割いて残高管理せずに済みます。クレジットカードだけ責任者に預けておけばOKとなります。

実際に経理として社員を抱えてる方っていうか企業さんがほとんどだと思うんですが、人件費を削減できる可能性があると。

0人になるってことはないと思いますが、10人いた経理の社員が2人になるというのは考えられます。そもそも、経理の仕事は大きくは、
 ・会計システムに登録する様な記帳業務
 ・お金の出し入れを管理する出納(すいとう)業務
という二つに分かれるんですが…。
この中でも記帳という業務は、かなりの部分システム化がされてきています。

少し前は通帳記帳をして…みたいな感じでしたが…

今は、会計フリーやマネーフォワードなどクラウドの会計システムとネットバンクなどを連携させると通帳の入出金データは会計システムに流れてくるんです。また振込データなどもクラウド会計システムで作ってネットバンクに連携して支払いするなど、銀行に行く必要すらあまり無いです。入出金に関する会計システムへの記帳という部分は相当人員削減ができると思っています。

そんな感じなんですね。ちょっと一旦ここに戻るんですけど、現状三浦様の方で提供しているサービスの中で小口現金に関しては何かもう少し伝えたいことってありますか?

まず基本的には無くすことを提案し、他社事例なんかを紹介しますね。弊社で関わらせて頂いている会社さんの小口現金の運用や、小口現金を無すことによるメリット・デメリットなどを説明させて頂き、各部署責任者さんへ説明して回ったりします。
自社のやり方が絶対では無いので、他社情報を集めてみるためにも経理外注はありだと思います。


次回、”vol.2 振込処理に正しく関心持ててる?外部の人がいればスムーズにいく話”
お楽しみに!