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明石高専改チア光学害論

はじめに


はじめまして、紙シバきと光り物作りが趣味の結城萌子さんのオタクです

無事に前期が終了し夏休みに入ったんですが、就活終わって暇(卒研の進捗を生やせ)なのと、改チア製作代行の依頼が来たので作り方をまとめたいと思います

(作り始めてからなんだかんだ4年近く経つのにようやくかよ、、、)

noteの記事は学校の授業で2, 3本書いた程度&&文才もないので、しばらく光害声豚オタクの駄文にお付き合いください







1. 改チアの仕組み


まずは簡単に改チアの構造と回路図について説明したいと思います


持ち手を回して筒の部分を取り外し、中を覗くと緑色の基板が見えると思います

その基板に金色の円状のパーツがあるのがわかるでしょうか



真ん中の金の円が+極、周りの金の輪が−極となっています

持ち手と筒を合わせてクルクル (狂う狂う) と回すことで真ん中の円に乾電池の+側が、周りの輪に持ち手の縁に引っかかってるフックが接触します

フックは持ち手の中で乾電池の−側と接触しているので、回路が繋がり基板に乗せたLEDが点灯するという仕組みです


持ち手側の写真と中のフックを外したもの


次に回路図です

電気系の学生なら一度はお世話になるdraw.io大先生


はい、とっても簡単な作りですよね(接点の黒丸付けるのめんどくさかったので略しました オニィサンユルシテ)

先程説明したように、持ち手を回すことでスイッチが閉じて回路が繋がります

ここで重要なのは ""必ずLED同士は並列に接続する"" ということです

もし直列に接続させてしまうと、どれか一つのLEDが故障した時に回路が繋がらなくなり、全てのLEDが点灯しなくなるため故障箇所の特定が難しくなります

あえて2色のLEDを互い違いの向きにつけることで、電池の入れる向きを変えて電流の流れる向きを逆にし、色が変わるという改チアも作りましたがその話はまた別の機会にしたいと思います


では次に改チアを作る上で必要となるものを見ていきましょう



2. 用意するもの



・パワーLED 3W

作りたい色のパワーLEDを購入して頂ければいいのですが、多くの人が持っているUOに近い色で発光させたい場合、オレンジ色のLEDではなく""黄色""のLEDを使用してください

オレンジ色のLEDは思っているより赤みが強く、暗く感じます (1敗)

自分は1本の改チアにLEDを10個使用する通称10連単が、光らせた時にLEDとLEDの切れ目が目立ちにくく綺麗なので好きなのですが、少しでも安く抑えたい人は7連単や8連単でも充分綺麗に光ります

上に貼ったリンクの海渡電子さんでは、部品を大量に購入すればするほど割引されるため、1つあたりの単価が下がってとてもオトクです (イマダケオトク!)



・やまと興業 チアライト ひもなし

はい、親の顔より見たいつものやつですね

色んなショッピングサイトで購入可能ですが、Amazonだけ妙に安いのとPrime会員だと送料を無料にできるので自分は密林から仕入れてます

光らせたい色と持ち手の色を揃えておくと、いちいち点灯させなくとも色がわかって便利です



・フレキシブルアーム

改チアを作る際のはんだ付けは立体的な空中配線になるので、こういう自在に曲げれてクリップがついてるアームがあると便利です


・銅線 Φ 0.6mm

いつもホムセンで買ってるのでリンクは無いですが、はんだがつきにくくなるので特殊なコーティングがされてるもの以外であれば何でもいいです

これより太い銅線を使うとLEDをはんだ付けするのは楽になりますが、光らせた時の影も太くなってしまうので少々不格好になります


・はんだ / はんだごて
・ディジタルマルチメータ(テスター)
・ニッパー
・ラジオペンチ

・ピンセット

この辺の工具類も必須ですが、まあ逸般的な誤家庭には必ずあるものだと思うので詳細とリンクは割愛します


これで必要なものの紹介は以上となるので、次は実際の作業について説明したいと思います



3. 部品の加工


・基板の取り外し

改チア製作においてここが一番の難所であり、失敗するとチアライトを書い直す羽目になるので気合いを入れるポイントです

筒を覗くと見える緑の基板を取り外すのですが、分解されて改造されることを想定していない (それはそう) のでめちゃくちゃ固いです

基板の穴に六角レンチのような先がL字に曲がっているものを差し込み、てこの要領で引き抜きます


さっきの写真の再掲ですが既に外してあります


この際、一方向にばかり力をかけてしまうと基板が外れるより先にヒビが入って割れてしまいます (n敗) (n∈N)

そうなるとその基板は通電しなくなり使い物にならなくなるため、適度に力をかける方向を変え基板を傷めないように引き抜く必要があります

あらかじめまち針等の先の尖ったもので、筒と基板の間に溝を作るのも効果的です


・既存LEDと抵抗の除去

無事に基板が取り外せたら、次ははじめから基板の上に乗っているLEDと抵抗をニッパーで切り取ります

クソザコ砲塔型LED先輩と緑茶黒金の抵抗


安全と長持ちすることを考えるならば抵抗は外さないほうが良いのですが、改チア製作では基本的に取り外します


化繊飛除去


外すと光量は上がりますが、その分LEDの寿命を削るので壊れやすくなります

まあ壊れても直すだけだし、光害がそんなこと気にしたら負けなので、、、


・LEDの点検と足曲げ

忘れがちですが地味に重要な作業、そう、不良品チェックです

ごく稀に点灯しないものや光量が弱いもの、足の部分に刻印されている + − と実際の極性が逆になっているLEDが存在するため、テスターを用いてLEDが正しく点灯するか点検します


分かりにくいですがちゃんと光ってます


余談ですがLEDを真上から見たときに足の付け根の部分に穴が空いている方がカソード (−極) 、ない方がアノード (+極) です

はんだ付けすると + − の刻印が見えなくなるので覚えておくと役に立ちます


使用する全てのLEDのチェックが完了したら、ラジオペンチ等を用いてLEDの足を直角よりほんの少し開いた程度に曲げます


ガチ恋距離パワーLED


直角より気持ち開いておくことで、銅線を引っ掛けて固定できるためはんだ付けする際に楽になります。


・銅線の切り出しと罫書き

最後にLED同士を繋げる銅線を切り出します


この写真いる?


だいたい10cm程度で+極側と−極側の2本用意します

慣れてくるとLEDを付ける位置と間隔を感覚で分かるようになるのですが、慣れるまでは銅線に名前ペン等で印をつけておきましょう


写真だと分かりづらかったので図にしました


10連単の場合、上の図のようにLEDの足と足の間隔を約0.5cmで配置するため、銅線の先端からその間隔で9個印をつけます


さあこれで下準備は終わったので、いよいよはんだ付けに入っていきます



4. はんだ付け


・仮抵抗の接続

まずは先ほどLEDと抵抗を外した基板の穴に素子の足が残っているので、こてではんだを溶かしながらピンセットで除去します


ファイボワイパー

素子を外す際に足を少し残して切ると掴みやすいです

取り除けたら抵抗が刺さっていた幅の広い方の穴に、下の図のようにコの字型に曲げた銅線を接続します


ホッチキスの針みたいな形

最初についていた抵抗はLEDに対して直列に接続されているため、切り取るとそこで回路も切れてしまいます

なので銅線を接続して回路を繋げる必要があるんですね〜

ちなみに銅線を1.0cmくらいの長さで切り出し、左右の端0.2cmくらいで曲げると基板の穴にちょうど差し込めます


・LEDの接続

ついにやってきましたメインイベント
そう、LEDのはんだ付けです

先程切り出した銅線に足を曲げたLEDを図のように接続します


クリップの窪みにLEDの球面がジャストフィット

普通のプリント基板に素子をはんだ付けする際は、はんだを薄く小さく盛ることが美徳とされていますが、改チアは振りまわしたり頭上グルグルして使うものなので、すぐに外れないようにこんもりしっかりと付けるように心がけています

先端のLEDがついたら大体0.5cm間隔で2個目をつけるのですが、序盤で説明したようにLEDは並列に接続したいので

""同じ銅線にはLEDの同じ極を""

はんだ付けします


10個のLEDの+極側だけはんだ付けした図

先端のLEDの極性に合わせて、向きを間違えないように注意してはんだ付けするようにしましょう

片側が全てはんだ付けできたら反対側も銅線に接続します


はしご状、、、ラダー図、、、うっ頭が

片側が固定されているため先程より比較的簡単にはんだ付けできるはずです

慣れてくるとこれ1本作るのに10分切れるようになります (足曲げと銅線の切り出し含めて)

注意点として、銅線に対して垂直にLEDをつけないと光らせた時に不格好になるので、チャンポン麺みたいな絶妙な塩梅で微調整しながら接続します


・基板との接続

先程作ったLEDの柱を基板に接続します

ここでも+ − を気にする必要があり、

""抵抗代わりにつけた銅線を奥にして、右を+極、左を − 極""

にして基板にはんだ付けします


こういう時にフレキシブルアームがあると便利です


振りまわした時に一番負荷がかかる部分であるため、しっかりと基板の穴に差し込んではんだ付けするようにしましょう


はんだ付けが必要な作業はもうないので、最後の仕上げといきましょう



5. 最終チェック


先程約10cmの銅線にLEDをつけたのですが、このままではチアライトの筒に入り切らないため下の図のように足を曲げて調整します


ソイポしてるように見えたら重症

真上から見ると分かりやすいのですが、基板の中央より少しズレた位置にLEDの柱は接続されています

綺麗に点灯させるためにも、高さだけではなく基板の中央にLEDの柱が来るように調整します


それができたら基板を筒に戻し、電池を入れた持ち手と合わせて点灯確認を行ないます

一つだけLEDが点灯しない場合は銅線に付ける向きが、全てのLEDが点灯しない場合は基板に柱を付ける向きが間違っているため、正しい向きに接続し直しましょう


光ることが確認できたら改チアを軽く左右に振ってみてください

この時にカタカタを音がする場合、LEDと筒が接触していることが多いです

放置して頭上でグルグルしていると故障の原因となるので、サランラップを2, 3周巻いて筒とLEDの隙間を埋める作業を行ないます


これで改チア製作の解説は以上となります
お疲れさまでした



さいごに


さて、今まで改チアの作り方について説明をしましたが、皆さんいかかだったでしょうか?

自分はもう作り慣れているので頭の中で動きが容易に想像できるのですが、本記事を読んで改チアを作り始める人は「何言ってんだコイツ、、、」となってしまったかもしれません

そうならないように出来るだけ写真や図を多く (当社比) 入れるようにしたつもりなので、説明文が分かりにくかったのはご自愛ください



最後に長々と書きましたがここまで駄文をお読み下さりありがとうございました

これを読んで光り物自作erが1人でも増えたら筆者冥利に尽きるというものです

それでは皆さん、自作改チアで良き光害ライフを!!






P.S.
孔雀作った話の記事も考えたけど、ソイポばっかしてる某オレンジTに渡してしまって手元にないのと、過渡状態とか考慮してなくて普通に失敗してたので多分上がることはありません ( 次回記事ないよ(笑) )

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