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OpenAI o3-mini-highに頼り切って、ビールのアイデアを考えてもらう

はじめに


以前、o1とGemini Flash 2.0 ThinkingとDeepSeek R1に頼り切って、ビールのアイデアを考えてもらいました。


今回は、OpenAI o3-mini-highに頼り切って、ビールのアイデアを考えてもらいます。o3-mini-highは、2月1日から使えるようになったOpenAI の最新モデルです。

題材は、先日の知財学会で発表したビールのアイデア出しです。o3-mini-highに「仕事で疲れた週末の夜にリラックスできるビールを飲みたい!」というニーズに対する、ソリューション案を3つ作成してもらい、評価したいと思います。

o3-mini-highが生成したソリューション案

o3-mini-highの思考(44秒)

提案を作成中

ビールの概念を深め、意外な要素を融合して3つの提案を作成している。

新しいアイデアの統合

ビールの成分に新しいアイデアを追加し、意外性を持たせて提案している。各提案は約1500文字の日本語で進めている。

風味の探求

ロースト香味シロップにほうじ茶の粉末茶葉を加え、果汁や自然な甘味料を使用した予期せぬ風味のビールを提案中。

新たな風味の調整

焙煎穀物や柑橘類の果皮抽出液を使って、ビールの風味を高めている。また、γ-アミノ酪酸の濃度を55-100 mg/100gに調整している。

ビールの深みを引き出す

豊かな焙煎モルトの風味とほうじ茶の香りが特徴的なビールを提案している。焙煎大麦モルトにほうじ茶抽出液を加え、浸漬時間を4時間とし、煮沸50分で仕上げる。

ビールの製造ステップ

焙煎大麦モルトにほうじ茶の粉末茶葉を加え、15℃で制御された温度で発酵し、リラックス効果と旨味を高めるためにγ-アミノ酪酸を調整している。

ビールのフレーバー強化

焙煎大麦モルトと炭酸ガス、少しのポップのピリッとした風味に、ほうじ茶の香りと微かな旨味が絶妙に溶け込み、リラックスできる味わいが楽しめる。

深みと香りの妙

5%のアルコール度数に設定し、焙煎モルトとほうじ茶の香り、微かな旨味が特徴的。包み込むような味わいで、リラックス効果抜群。

風味の奥行きを深める

ビールは5度のアルコール度数で、焙煎モルトの味わいとほうじ茶の香り、微かな旨味が特徴的。爽やかなリラックス効果がある。

ビールの風味アップ

ほうじ茶と焙煎モルトを組み合わせ、リラックス効果を高めるビールを提案。ほうじ茶の香りと焙煎モルトの味わいの深みを実現し、リラックス効果があるビールを目指す。

夏の味わいを追求

柑橘類の果皮抽出液とレモン果汁を使い、リフレッシュ効果抜群のビールを提案。バランスの取れたモルトバランスに加え、コラーゲンペプチドで口当たりを改善している。

ほのかに甘い柑橘の香り

ほうじ茶のローストモルトと柑橘類の果皮抽出液、乳酸濃度1000 ppmの陽気な香りのビール。リラックス効果を高めるアルコール度数4.5%。

万能調合の真髄

コラーゲンペプチド、ローストバレイモルト、リナロール、メンツールを1つに。6-7%のアルコール度数で、冷却感ととろみを実現するビールを製造中。

新しい香りの組み合わせを探る

サボテンの葉肉や植物性乳酸菌を試してみる。オーク樽熟成にコーヒーチェリー果肉を加え、ジャスミンとほうじ茶の香りを探求中。

バランスを見つける

コラーゲンペプチドやリナロール、メンツールを使って、ほどよくほろ苦く滑らかなビールを作っている。アルコール度数6%が期待されている。

3段階の成分を探る
各段階で、異なる成分や酵母を取り入れて風味を追求中。段階ごとに改善し、最終的なビールの出来映えを見届ける。

芳香と味わいの融合

焙煎麦芽を油不使用でローストし、細かく挽いたほうじ茶の粉末を緑茶抽出液基に加える。60-170℃の正確な熱処理で風味油を抽出し、芳香と味わいの調和を追求している。

風味の複雑性を増す

ピラジン類を加え、ロースト感とナッツの香りを強調し、弾けるような深みをビールに与えている。

リラックス効果を高める

γ-アミノ酪酸を80 mg/100g加え、酸味と甘さのバランスを5.8に調整。ロースト麦芽とピラジン誘導体の風味が深いビールになっている。

リラックス効果の高める
γ-アミノ酪酸を80 mg/100g追加し、pHを5.8に調整してバランスを保つ。ロースト麦芽とピラジン誘導体が深い風味を持つビールを生み出している。

伝統と革新の融合

伝統的な麦芽のローストと現代の風味抽出、精密化学添加が融合し、革新とクラシックビール技術を両立。風味オイルを活用し、発酵茶抽出液の香りと軽い渋みの絶妙なバランスを実現している。

取り組みを深める

1500文字の日本語のテキストを3つの提案で作成している。教授陣に受け入れられやすい構造を持ち、それぞれに明確なラベルを付けて、可視化している。

提案の段階を踏む

1500文字の日本語テキストを3つの提案で作成し、それぞれの段階で「一つ目の提案」として始めることで、構造を明確にしている。

リラクゼーション・ビールの開発

「ほうじ茶と焙煎麦芽の融合によるリラクゼーション・ビール」を提案。油フリー焙煎、風味性材料、細挽きほうじ茶粉末、緑茶抽出液、2,3-ジエチル-5-メチルピラジン、γ-アミノ酪酸を使用している。

柑橘果実の触感

高品質のマルチモルトを使用し、50%のマルト比率で発酵レモンを加える。乳酸濃度は1000ppm。マッシュ温度、発酵条件、最終アルコール度数などの詳細も含む。

柑橘と乳酸の奏響

高品質のマルチモルト、とラクト酸菌発酵のレモンジュースに2,4,7-トリデカトリエナールを30ppb加える。果汁10%、自然甘味5%、塩0.05%の詳細を説明している。

贅沢なクラフトビール

高濃度エキス(15°Pまたは20°P)と高アルコール度(6.0%から7.0% v/v)を使って、焙煎大麦麦芽と小麦麦芽の組み合わせからコラーゲンペプチドを追加し、シルキーな口当たりを実現している。

クラフトビールの製造

選び抜かれた素材を使い、コラーゲンペプチドと特別なアルキル香気を組み合わせて、豊かな味わいとストーリーを持つクラフトビールを作り上げている。

特製ビールの開発

焙煎大麦麦芽からのコラーゲンペプチド、α,α-ジチオール化合物、リナロール、メンソール、果汁(りんごや洋梨)を追加し、滑らかな口当たりと冷たいフィニッシュを追求している。

焙煎との融合

焙煎大麦麦芽からのコラーゲンペプチド、果汁、α,α-ジチオール化合物、リナロール、メンソールを加え、15°Cで発酵し、複雑な味わいを生み出している。

o3-mini-highの出力


以下に、これまでの特許要素の中から意外性のある成分や工程を組み合わせ、週末の疲れた夜に心身ともにリラックスできるビールとして提供できる、具体的かつ数値を明示した3つのソリューションをご提案いたします。

まず一つ目のソリューションは、伝統的な焙煎麦芽の深いロースト感と、ほうじ茶の温かみのある香りを融合させた“ほうじ茶焙煎モダン・エール”です。原料となる麦芽は、油脂を添加せずローストまたは蒸煮する前処理を施し、従来のロースト香を極力引き出す一方、後工程で風味性材料を用いて固形物を分離除去し液状の風味油を採取する技術を応用します。ここに、2,3-ジエチル-5-メチルピラジンを50ppm、2-メチルピラジンを20ppm、3-エチル-2,5-ジメチルピラジンを30ppmの範囲で添加し、麦芽由来のほのかなカラメル感やナッツ風味に重層的なアクセントを与えます。さらに、リラクゼーション効果も期待して、γ-アミノ酪酸を55~100mg/100gの範囲、ここでは中間値の80mg/100g程度に調整。麦汁は原料玄米や麦を、ロイシン、バリン、イソロイシンを含む水溶液に含浸後、100~200℃の温度で焙煎する工程を取り入れ、焙煎度合いを微妙にコントロールすることで、ほのかに香ばしくも深みのある風味を実現しています。発酵工程は、発酵温度15℃前後、麦芽比率50質量%以上を確保し、最終的なアルコール度数は5.0(v/v)%前後、pHは5.8前後に調整。オリジナルエキス濃度は12~13(°P)程度で、全体としては、ほうじ茶の優しい香りと、ロースト麦芽由来の苦味・甘味が複雑に絡み合い、口当たりはなめらかでありながら後味にほのかな旨味が残る、疲労回復とリラックス効果を兼ね備えた一杯に仕上がります。各種香味成分は、前処理による油脂非添加の抽出法と精密な温度管理により、香気のバランスが崩れることなく統合され、忙しい一日の後に飲むと、香ばしいほうじ茶のエッセンスが心身を優しく包み込む、まさに新感覚のリラックス・ビールとして提供可能です。

次にご提案するのは、“柑橘果実と発酵レモンの爽やかさが広がるフルーティー・セゾン・ビール”です。こちらは、麦芽比率50質量%以上のクラフトな麦汁をベースに、1~30%の果汁、特にレモン果汁液を乳酸菌で発酵させた発酵液を添加することで、レモン由来の酸味と独特のフレッシュさを演出します。発酵レモン液は、乳酸菌発酵工程により乳酸濃度を1000質量ppm以上に調整し、通常の果汁では得られないまろやかで奥行きのある酸味を引き出しています。さらに、柑橘類の果皮抽出液の濃縮物を、例えばクエン酸換算酸度7.0~14.0%、1重量%水溶液のpHが2.0~4.0となるような条件で調製し、全体に0.5~1.0重量%の添加を行うことで、リモネン、リナロール、さらには2,4,7-トリデカトリエナール(1ppb~50ppmの範囲)などの柑橘系香気成分を効果的に付与します。麦汁は10~20(°P)の濃度に調整し、発酵温度は15℃前後で行い、最終的なアルコール度数は4.5(v/v)%前後、pHは6.0前後に仕上げます。さらに、天然甘味料を0.01~10%の範囲で加え、食塩や藻類・節類エキスなどの天然旨味・コク味源を0.005~1%で調整することで、酸味と甘味、塩味と旨味がバランスよく融合した、複雑でありながらも飲みやすい味わいを実現。口に含むと、発酵レモンのすっきりとした酸味と柑橘の香りが爽快に広がり、同時に麦芽の柔らかなコクが後を引くため、週末のリフレッシュタイムにぴったりな、清涼感と温かみが両立したビールとなります。さらに、柑橘系成分の添加量や加熱処理時間(100℃~180℃で10分~5時間)を細かく制御することで、安定した香味と味覚の再現性が担保され、飲むたびに新鮮な感動を与える一品となるでしょう。

最後にご提案するのは、“コラーゲンペプチドとアルキル系香気が奏でる贅沢クラフト・ラガー”です。こちらは、原料として原米や麦を用い、ロイシン、バリン、イソロイシンを含む水溶液に含浸させた後、100~200℃の高温焙煎工程を経ることで、香ばしさと濃厚な麦芽エッセンスを引き出したビールです。特筆すべきは、ここにコラーゲンペプチドを添加する工程で、ハト麦や玄米の焙煎物と組み合わせ、口当たりにシルクのような滑らかさと、肌に優しい健康訴求効果をもたらします。添加量は適切に調整され、例えば1~10000ppmの範囲での添加が可能ですが、ここでは中間的な50mg/100g程度に設定。さらに、直鎖または分岐鎖状C3~6のアルキル基を有するα,α-ジチオール化合物を5mg/L程度添加し、リナロールを50μg/L、そしてメンツールをわずかに0.1mg/Lレベルで配合することで、焙煎麦芽のコクに加え、ほのかな花々の香りとともに、ひんやりとした清涼感を後味に残す新感覚の風味を実現します。麦汁は、外観エキス濃度を15~20(°P)に設定し、発酵は下面発酵酵母を用い、15℃以上の温度管理の下で行い、アルコール度数は6~7(v/v)%程度、pHは5.5前後に調整。全体のバランスとして、ロースト感とコラーゲンペプチドによる柔らかい口当たり、そしてアルキル系香気成分の独特な複雑性が融合し、疲労回復と同時に洗練されたリラクゼーションを提供するビールとなります。さらに、発酵後の熟成工程においても、各香味成分が相乗効果を発揮するよう緻密にブレンドされ、消費者がグラスを傾けるたびに、奥行きのある焙煎の香り、ほのかな花のエッセンス、そして清涼感が感じられる、まさに贅沢な夜を演出する一杯として、幅広い層の支持を得ることが期待されます。

以上の3種類は、それぞれ異なる特許技術や成分組成を大胆に融合することで、従来のビールの枠を超えた新しい味覚体験を提供できると考えられます。いずれも、数値で厳密に管理された添加量や温度、発酵条件のもと、再現性の高い品質のビールとして実現可能であり、仕事でくたくたになった週末の夜に、心と体を癒す至高の一杯となるでしょう。

評価

Claudeにo3-mini-highとo1ととDeepSeek R1のソリューション案の点数をつけてもらいました。

o3-mini-highの出力は、ソリューション1-3、o1の出力は、ソリューション4-6、DeepSeek R1の出力はソリューション7-9としてブラインドで評価してもらいます。

o1とDeepSeek R1のソリューションの出力は前回のものを使用しています。

Claudeによる評価

各ソリューション案について、専門的な視点から評価させていただきます。

ソリューション案1(85点) 良い点:

  • ほうじ茶と麦芽の組み合わせが独創的で、日本市場に適している

  • ピラジン類の配合比率が具体的で、香気成分のバランスが綿密に設計されている

  • γ-アミノ酪酸の添加によるリラックス効果は科学的根拠に基づいている

改善点:

  • 焙煎工程の温度管理がやや広範(100~200℃)で、より精密な制御が望ましい

  • pH値が5.8とやや高めで、微生物安定性に懸念がある

ソリューション案2(88点) 良い点:

  • 発酵レモンと柑橘果実の組み合わせが斬新で爽快感がある

  • 乳酸発酵による酸味の制御が緻密で、まろやかさを実現している

  • 香気成分の添加量が適切で、バランスが取れている

改善点:

  • 柑橘系香気の安定性に関する具体的な対策が不足している

  • アルコール度数がやや低めで、ビールとしての特徴が弱まる可能性がある

ソリューション案3(90点) 良い点:

  • コラーゲンペプチドの活用が独創的で、健康訴求力が高い

  • アルキル系香気成分の配合が精密で、複雑な香りを実現している

  • 熟成工程での香味の統合が綿密に設計されている

改善点:

  • アルコール度数が6-7%とやや高く、リラックス効果との整合性に疑問がある

  • コラーゲンペプチドの安定性に関する検証データが不足している

ソリューション案4(92点) 良い点:

  • プリン体含有量の制御が明確で、健康面での訴求力が高い

  • 穀物香味シロップの抽出方法が独創的で、複雑な風味を実現している

  • マスキング効果の設計が綿密で、雑味のない味わいを実現している

改善点:

  • 茶抽出液の安定性に関する具体的な対策が不足している

  • フレーバーマスキングによって本来の特徴が失われる可能性がある

ソリューション案5(87点) 良い点:

  • コーヒーチェリーの活用が独創的で、新しい価値を提供している

  • 乳酸発酵による風味制御が効果的に設計されている

  • アルコール度数が適度で、週末のリラックスに適している

改善点:

  • コーヒーチェリー由来成分の安定性に関する検証が不足している

  • ほうじ茶との調和に関する具体的なデータが少ない

ソリューション案6(86点) 良い点:

  • GABAの含有量が明確で、リラックス効果の根拠が明確である

  • アンセリンペプチドとコラーゲンペプチドの組み合わせが効果的である

  • 糖類の粘度管理が精密で、飲みやすさを実現している

改善点:

  • アルコール度数が1.0~3.8%と幅が広く、製品の一貫性に懸念がある

  • 茶葉成分の安定性に関する具体的な対策が不足している

ソリューション案7(95点) 良い点:

  • 原料配合から製造工程まで、数値が極めて具体的である

  • 神経疲労緩和のメカニズムが科学的に裏付けられている

  • 官能評価データが充実しており、効果の実証性が高い

  • プリン体とGABA濃度の管理が精密である

改善点:

  • パスチャライゼーション条件がやや強く、香気成分の損失が懸念される

  • 製造コストが高くなる可能性がある

ソリューション案8(93点) 良い点:

  • 乳酸菌発酵の活用が効果的で、独自性が高い

  • 酸化ストレス低減効果が臨床試験で実証されている

  • 保存安定性に関するデータが充実している

  • pH管理が適切で、微生物安定性が確保されている

改善点:

  • 複雑な製造工程により、スケールアップに課題がある可能性がある

  • 珪藻土濾過の工程が複雑で、製造効率に影響を与える可能性がある

ソリューション案9(89点) 良い点:

  • ジャスミンの香気転写技術が独創的である

  • 皮膚コンディション改善効果が臨床試験で実証されている

  • 視覚効果まで考慮した総合的な設計がなされている

改善点:

  • 銀粉の使用に関する安全性の検証が不十分である

  • 香気成分の安定性に関する長期的なデータが不足している

総合評価として、ソリューション案7が最も優れていると判断します。その理由は、製造工程の具体性が高く、効果の科学的実証が充実しており、かつ品質管理のポイントが明確に示されているためです。次いでソリューション案8が優れており、特に臨床試験データの充実度が高く評価されます。これらの案は、機能性と製造可能性のバランスが良好で、市場性も期待できる完成度の高い提案となっています。

まとめ

合計点でいえば、
o3-mini-high:263点
o1:265点
DeepSeek R1:277点

ということで、o3-mini-highは、現状ではo1と大差ない性能ということがわかりました。

しかし、思考時間が44秒と長いので、o3自体は賢いのかもしれませんが、mini化するとにより、o1との差が見えにくくなっているのかもしれません。

しばらく、使い方に悩みそうです。o1をメインに使用して、o1の使用制限に達したら、o3-mini-highを使用するという感じでしょうか。

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