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繊細な人と鈍感な人は、結局何が違うのか?(全文掲載)

新刊、「繊細な人鈍感な人」が発売となりました。

https://www.amazon.co.jp/dp/4569849911/

「繊細な人」、いわゆる「繊細さん=HSP」が、昨今話題です。

僕自身はHSPではないし、HSPの専門家でもないのですが、「言葉や言い回し」「ちょっとしたひと言の裏に込められた気持ち」には、仕事柄、敏感なほうです。

そこで「繊細さん」が傷ついてしまいがちな「鈍感さん」のひと言を40シーンピックアップ。

それらの真意を探るとともに、受け止めた方はどのように考えをセットすれば、傷つかないか、スルーできるか、を考え、書籍にまとめました。

・繊細で生きづらいと感じている方
・身のまわりの鈍感な人にモヤモヤしている方
・あるいは一周回って、「鈍感力を身につけよう」と思っている方

ぜひご一読ください!

というわけで、今回は、書籍の前書きを全文掲載します。

繊細な人と鈍感な人は、結局何が違うんだろう?という疑問に対する、僕なりの現在の結論です。

なるほどなー、とか、そうかな?、とか、考えながら読んでいただければ幸いです。

ーー

失敗してへこんでいるところに友人から、 「だから言ったでしょ?」

その場にいない同僚のことを上司が、 「あいつ、ほんと使えないよなあ」

単純なミスをした取引先から、 「それについては謝ります」

ん? んん? なんだろう、このモヤモヤは。 チリッとする心の痛みは。

なにげないひと言に、モヤッとする。 心ないひと言に、しんみり傷つく。
気にせず受け流したい。でもできない。 何か言い返したい。でもできない。

無神経なひと言にモヤモヤだけが溜まっていく。

「悪気はないんだからさ」 ......(それはわかってるけど......)
「もう、考えすぎだって!」 ......(え、私のせいってこと?)
「まったく、繊細だなあ」 ......(繊細じゃいけませんか?)

はぁ。 人間関係ってほんと疲れる。
無神経なひと言に振り回されたくない。
心が傷つかず、相手とももめず、 なんとか平和にやりすごせる。
そんなうまい方法、ありませんか?

ーー

この本は「繊細な人が、鈍感な人の無神経なひと言に振り回されなくなるための 本」です。

ポイントは「受け止め方」にあります。

心ないひと言を、どうとらえるか。
相手の気持ちを、どう想像するか。

その「感じ方・考え方」の角度を少し変えるだけで、

● 無神経なひと言を、無理なく受け流せるようになる。
● 自分の心が傷つかず、尊厳と自己肯定感を保てる。
● 苦手な相手に振り回されず、距離をうまくコントロールできる。

ようになります。
繊細な人独特の「気づきやすい」性格は、変えなくてOK。鈍感な人と敵対する必 要もありません。ちょっとした工夫で、人間関係が驚くほどうまくいく、そういう処 方箋をまとめました。

こんにちは! 作家・心理カウンセラーの五百田達成と申します。編集者・広告プランナー・カウンセラーの経験を活かし、話し方や人間関係に関する本を書いています。

私自身小さいころから、人から言われたささいなひと言がとても気になる「繊細 な」性格。「なんであんなこと言うんだろう?」「何か気にさわるようなこと言ったか な?」などなど、気に病んでばかりの人生でした。

そうやって、人づきあいやコミュニケーションについてクヨクヨ考え続け、ついにはそれが仕事になってしまった次第です。


繊細な人と鈍感な人の違い

さて、改めて、この本で言う「繊細な人」とは、

● 相手のちょっとしたひと言が気になってしまう。
●「なんでそんなこと言うんだろう?」と考えてしまう。
●「悪気はないのかも」と相手を気づかいがまんしてしまう。
●「気にし過ぎかな?」と反省してしまうこともある。

そういう人のことを指します。あなたにもそういうところありませんか?
いっぽう「鈍感な人」は、

● 無神経でデリカシーのない言葉を口にする。
● 相手が気分を害していることに気づかない。
●「そんなつもりはなかった」と悪びれない。
●「気にしすぎるほうが悪い」と懲りずにそういう発言を繰り返す。

そういう人のことを言います。身のまわりに何人か思い当たりますよね?
ところがやっかいなことに、「鈍感な人」がみんな、根っからの意地悪というわけ ではありません。逆に「繊細な人」がすべて、心のきれいな優しい人というわけでも ありません。では、何が違うのでしょうか? 両者を分けるものはなんでしょうか?

それはずばり、「他人を見るレンズの解像度」です。

鈍感な人は「他人を理解しようとする気持ち」が弱い。
「目の前の人は自分と同じ価値観だ」と信じて疑わない。人それぞれの価値観を理解しようとせず、むしろ、みんなが同じじゃないと気がすまない。

たとえるなら、他人を見るレンズの「解像度が低い」のです。 だから、押しつけがましい話し方をするし、「空気を読むこと」「周囲に合わせるこ と」を求めるようにもなります。

いっぽうで、繊細な人は「他人を理解しようとする気持ち」が強い。
「価値観は人それぞれ」をよくわかっていて、相手の考え方を理解し尊重しようとす る。多様性にも寛容で、ちょっとした違いにもよく気がつく。 いわば、他人を見るレンズの「解像度が高い」のです。 当然、丁寧なコミュニケーションをするし、「自分は嫌じゃないけれど、相手は嫌 かもしれない」という想像力を働かせることができます。

鈍感な人は、他人と自分の垣根があいまいで、だから無神経なひと言が多い。

繊細な人は、他人も自分も尊重するので、無神経なひと言に振り回されてしまう。

考え方を変えれば関係も変わる

さて、鈍感な人の無神経なひと言に振り回されないためには、「言葉の受け止め 方」を変えることです。

いきなりガラッと 180 度変えなくてOK。まずはほんの数度でいいので、考え 方の角度を変えてみましょう。

1そうすれば、まずは、自分の心の平和が守られます。ずけずけと踏み込まれかけた テリトリー(領域)が安全に保たれます。これはとても重要なことです。

2そうすると、相手に対する態度やコミュニケーションが自然と変わります。心の平 穏・自信は、黙っていても態度ににじみ出るものです。

3結果的に「鈍感な人」との関係も変わります。相手はあなたという存在に敬意を払 うようになり、適度な距離が保てるようになります。

この本では、仕事やプライベートの場面で「鈍感な人が言いがち=繊細な人が振り回されがちなひと言」を、 のシチュエーションに分けて紹介していきます。それぞれについて、

●「鈍感な人」は何を考えてそんな無神経なひと言を発したのか。
●「繊細な人」はそのひと言をどう受け止めれば振り回されないか。
● 具体的にどのような態度・行動をとればいいか。

について解説していきます。

人間関係のモヤモヤがラクになる考え方のレッスン、始まります!

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