CASEに関わる最新海外動向 (2022年4月)
2022年4月10日~5月20日)
この期間の重要な動向
■ Teslaが依然EV市場シェアをリードしているが、他社EVの受注も堅調で、来年にむけ生産が拡大すればキャッチアップする可能性がある
米国で第1四半期のEVの人気トップ3がTesla Model Y/3/S。Sは4位のFord Mustang Mach-Eより価格が2倍高いが、販売量は33%多い。
他社のBEVにも人気車種があるが、生産能力の有無がシェア拡大可否に大きく影響している。
■ 昨今の国際環境の変化で各社がVWとMercedesが戦略シフト
VWはこれまで売上の40%を占める中国市場での成長を重視してきたが、2030年までに米国の売れ筋EVを増やしEV市場シェア10%を目指す。
Mercedesは、エントリーレベルの車種を削減し、自動運転機能・ソフトウエアを強化し、EV系超高級車にシフトする。
■ バッテリーの資源確保競争が激化性能向上、エネルギーマネジメントへの投資が更に拡大
米国DOE、EV用電池の製造とサプライチェーンに$3Bを拠出。
Teslaに供給するルイジアナ州のグラファイト加工工場が$107MのDOE融資を受ける。
CATLは、中国で約266万トンのリチウム金属酸化物を含むと推定される鉱床の権利を獲得。
CATLは、インドネシアで$6Bの電池プロジェクトに出資し、製造・リサイクル・採掘を実施。
他の中国系バッテリー企業も、Teslaと同様に鉱山会社との直接的関係を強化。
■ バッテリーの性能向上、エネルギーマネジメントへの投資が更に拡大
VWはMEBプラットフォームで、2025年に航続距離700km、200kW急速充電、加速性能0-100km/h 5.5秒の量産普及を狙う。
Mercedes-BenzはSila Nanotechnoloiesの技術を利用し、2025年頃からバッテリーエネルギー密度を40%向上される。
Porscheが興味を持つQuantumScapeの固体セルはEVの充電時間を半分に短縮し、体積密度を50%以上向上させる。
Volvoは5分で100マイル(160km)の充電を達成する超高速バッテリーメーカーStoreDotに出資。
Polestarはヒートポンプの最適化で、走行範囲を最大10%拡大。
GMのUltiumバッテリーはエネルギー回収システムで、充電と加速をより速く、EVをより遠くへ走らせる。
BEVの蓄電を外部利用(V2Grid、V2Home、V2Load等)する事が一部競争要因になる傾向がある。
■ バッテリーの性能向上とともに、超急速充電の市場浸透が拡大
Electrify Americaの充電器は現在でも150kWから350kWで構成されており、2026年までに北米で1,800カ所のステーションに計約10,000基の充電器を設置予定。
ABBがShellに提供する高速充電器には360kW対応が含まれる予定。
■ 中国ではバッテリー交換が拡大
CATLは、福建省厦門に「EVOGO」バッテリー交換ステーション4基を運用開始し、世界初のEVOGO都市と宣言。
Aionが、中国でバッテリー交換に参加し、広州に最初のステーションを解説
■ 自動運転の地道な拡大
HyundaiとAptivのJVであるMotionalは、カリフォルニア州でEV「IONIQ 5」を使用した自動走行によるUber Eatsの配送をUberと共同開発。
GMのCruiseとBrightDropが、自動運転EVバンを開発する可能性がある
Pony.AI、自動運転企業として初めて中国でタクシー免許を取得し、課金を開始する
■ 日産・三菱の軽EVは海外でも注目されている
世界で待望の低価格EVのターゲットは$25,000で、Teslaは開発を延期し、VW Lifeは2025年頃。
以下詳細です
◎◎◎ EVの動向 (Tesla) ◎◎◎
Teslaが、米国でトップ3を占め75%の市場シェア。3位のModel-Sは4位のMustang Mach-Eに対して価格が2倍で販売台数が33%多い
インドNitin Gadkari運輸相が「中国から自動車を輸入することは望まない」とし、Teslaはインド市場参入の計画を一旦断念
長い納期と価格の上昇により、Teslaの中古車が新車時よりも高い値段で売られるようになり、リース後の車を買取り不可にした
Teslaのスーパーチャージャーはコストが競争相手が1台あたり$200,000以上に対して、$43,000以下である可能性が判明
◎◎◎ EVの動向 (VW/Audi/Porsche) ◎◎◎
◎◎◎ EVの動向 (Mercedes-Benz) ◎◎◎
◎◎◎ EVの動向 (BMW) ◎◎◎
◎◎◎ EVの動向 (GM) ◎◎◎
◎◎◎ EVの動向 (Ford) ◎◎◎
◎◎◎ EVの動向 (Stellantis) ◎◎◎
◎◎◎ EVの動向 (Rivian) ◎◎◎
◎◎◎ EVの動向 (Renault) ◎◎◎
◎◎◎ EVの動向 (Volvo/Polestar) ◎◎◎
◎◎◎ EVの動向 (中国系) ◎◎◎
◎◎◎ EVの動向 (韓国系) ◎◎◎
◎◎◎ EVの動向 (トヨタ) ◎◎◎
◎◎◎ EVの動向 (ホンダ) ◎◎◎
◎◎◎ EVの動向 (日産・三菱) ◎◎◎
EVの動向 (その他) ◎◎◎
スバルSolterra: AWD性能は印象的で、米国価格は驚異の$45,000だが、充電速度は遅く、走行範囲は228マイルで短い
Fiskerは、SUV「Ocean」($37,499から)の予約が40,000台以上あり、再来年以降の生産台数を3倍に増やすことを期待している
◎◎◎ バッテリーの動向 ◎◎◎
◎◎◎ 充電インフラ/バッテリー交換の動向 ◎◎◎
Electrify Americaは、最大75MW発電可能な太陽光発電所を発表。2022年後半に着工、2023年夏に完成予定
Electrify Americaは、2021年の充電セッション数が2020年比で5倍に増加し、41.4GWhを充電したと報告
◎◎◎ ADAS/自動運転の動向 ◎◎◎
◎◎◎ MaaSの動向 ◎◎◎
◎◎◎ エネルギー関連の動向 ◎◎◎
◎◎◎ その他 ◎◎◎
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