Nest DoobellやNest CamにHomeKitをつなぐ-Starling Home Hubで
いるもの:
(1)Nest製品(Nest DoorbellやNest Cam)
(2)HomePodかiPad(Homeハブとして使用)
(3)HomeKitにアクション用機器として接続できるものがあれば望ましい
(4)Starling Home Hub
Starling Home Hubを入手しました。本体 89米ドル + 送料29ドル =118ドル。関税の請求が来るのを覚悟していましたが、来なかった。(2022年5月9日現在、99ドルに値上がりしました。)
2021年にいろいろなアップデートがあり、Starling Home Hubが日本でも役立つシーンが出てきました。できること・できないことの区別が分かりづらいんですよね。日本では資料が少ないようなので、まとめておきます。
できること・できないこと
できること1:HomeKitから、カメラ系のGoogle Nest製品を見る
例:HomeKitから、Nest Doorbell、Nest CamのLIVE映像を見る、双方向会話をする。
できること2:Nest製品をトリガーにして、HomeKitに接続された機器でアクションを起こす
例:Nest Camの特定人物検出やモーションをトリガーにしてHomeKitにつないだコンセントのスイッチを切り替える。
できること3:Apple製品からAirPlay 1でGoogle Nestで音楽を再生する。
できないこと1:HomeKitから、Google Homeアプリを経由してNest製品でないものを見る
例:HomeKitから、Google Homeにつながってるスマート電球を操作することはできない。
できないこと2:HomeKitからGoogleのスマートスピーカーを見る
例:Nest DoorbellやNest Camなどの非スマスピ製品とはつながりますが、スマスピ製品とは繫がらないんですよね。つまり、HomeKitからスマスピを介して通話したり、しゃべらせたりすることはできない。
できないこと3:GoogleのスマスピやGoogle Homeアプリから、HomeKitに接続している製品を見たりコントロールしたりする
例:Google Nest Miniから命令して、HomeKitに接続している機器をコントロールすることはできない。
Nest Doorbell / Nest Camの認識結果をトリガーにアクションを起こす
上述のできる・できないを深堀りして、幾つかの事例を見ていきます。
Nest Doorbell、Nest Camの顔認識や他の認識結果とHomeKitの「動きを検知した」とでトリガーを作れます。
とはいえ、そもそもHomeKitがアクションの側にたいした機能を持っていない感じなので、残念ながら、やらせたいことがありません……。思案中。
あえて挙げれば、定めた時間帯に、Doorbellの設定ゾーンに車が駐車した場合…、またはAさんが来たら、名前を限定せずとも人が来たら、HomeKit対応の電灯をつけるみたいのは可能だと思います。
顔認識や他の認識結果は、HomeKit側での認識ではなく、Google Home側で行った認識をHomeKitにモーションセンサーとして持って来ます。Nestカメラから送られる映像を、HomeKit側が分析して顔認識するわけではないようです。なので、HomeKitは「見慣れた顔」を自動追加しません。全部(Starling Home Hubをブリッジとした上での)センサーの扱い。そういうわけで知人がNest Doorbellを押した時に、HomePodから「●●さんがチャイムを押しました」みたいなアナウンスをするのはややこしいことをしないと難しそうです。
そうです。モーションセンサーの扱いです。最初、Starling Home Hubをアクセサリとして追加した時に、ものすごい数のセンサーがタイル形式で追加されたのでびびりました。0815の顔認識のリストの場合、Google Home側で数十人の別個の「認識済みの人物」とそれより少ない数十種類の名前がつけてありました。(別人に重複する名前をつけています。たとえばAさんとBさんは別人だけどどちらも「郵便屋」と名付ける感じ。)
Google Home側で同じ名前をつけた場合、たとえば複数人を別人の扱いでありながらもそれぞれ「郵便屋」と名付けた場合、HomeKit側では「Face - 郵便屋」として一つのモーションセンサーにくくられます。そしてその「Face - 郵便屋」は「動きを検知した」/「動きの検知を停止した」の2種類のセンサーとして働きます。
※顔認識の名前とゾーン名の受け渡し: Starling Home Hubをアクセサリとして追加した後でGoogle Homeで顔認識の人名やゾーン名を変名してもHomeKitでは連動変名しません。よって必要なら、HomeKit追加前に、人名とゾーン名を変名しておいてください。以下のように受け渡されます。
Google Home:「鈴木太郎」→HomeKit:「Face - 鈴木太郎」
Google Home:「玄関」→HomeKit:「Zone - 玄関」
上の図は、Google Homeで名前に半角文字を入れていなかったため、全省略されて判別できなくなった状態です。
対策ですが、Google Homeの認識済みの人物リストの名前に、上図のように事前に半角で連番かアルファベットを追加します。それからStarling Home HubをHomeKitに追加すると、下図のように各タイルに英数字部分だけ残り、判別できるようになります。(zoneはGoogle Home側が2バイト文字だけなので、まだ省略されたまま。)
HomeKitに連動できるスマートドアベルとスマートドアロックがあれば、家族が帰ったときに、顔見せだけでオートメーションでロック解除も可能です。ただ、誤認識を考えると防犯的にはかなりリスクがありますね。下の動画の方は、成功したと言っています。いろいろ試してます。
誤認識と言えば、うちではこの方が妻として顔認識リストに載っていました。
まごころパンダくん。
なので、パンダくんがまごころこめて玄関口に立っちゃったら、GoogleさんとAppleさんがひとめぼれで玄関を自動解錠しちゃうので、やばいですね。
ドアベルの押下をトリガーにアクションを起こす
これもできます! 特定人物&ドアベル押下という複合条件によるトリガーが可能かはまだ分かりません。単なる、ドアベル押下だけならトリガーにできます。
ただ、残念なことにうちの手持ち機器でできることは、だれかがドアベル押したら、部屋の扇風機が回り出すくらいのことしかできません。これ問題ですよね。真夏なら、もう熱死するってギリギリの場面で来客がドアベル押してくれて、ハハぁ〜、涼し〜って筋書きも有りですが、人肌恋しくなるこの季節に、ドアベル押したら扇風機回るって、風邪ひいてください。Appleとしてはあなたに風邪ひいてコ■ナなの? 風邪なの?と区別つかない苦しみを味わってもらいたいと思ってます、とインターコムで耳元で囁かれるのと同じじゃないですか。
でも、晩にだれかがドアベルを押したら、玄関の灯りをONにするということは可能ですね。
ちなみに、HomeKitセキュアビデオ(HKSV)には未対応です。だからHomeKitで録画履歴は見れません。LIVEのみ。(アップデートによりHKSVに対応しました。2022.2 追記)
Nestからの映像をMacのディスプレイに表示
2021年8月に発売されたNestカメラの映像は、WindowsやMacのディスプレイに表示できません。Googleは、2022年にはデスクトップPC上でCamの映像を表示できるようにしたいと言ってます。しかし2021年現在、Camの映像が表示できるのは、Google Homeアプリだけです。
Starling Home Hubを導入すれば、これをMac版HomeKitアプリを通じてディスプレイ上で表示できます。
AirPlayでNestスピーカーで再生
Nestスピーカーは、HomeKitに追加できないのですが、AirPlayの再生機器として指定はできます。単独、スピーカーグループを指定できます。iPhoneやMacで再生中の音楽を、Nestスピーカーで再生する形態ですね。
サービスとしてはすばらしい
Starling Home Hub、サービスとしては素晴らしいです。かなりの既存ユーザーが高い評価点をつけてます。導入時には、ルータにHubを有線接続し、設定画面を多少いじり、HomeKitに2次元バーコードを読ませたら、10分もかからずにつながりました。購入後は、サブスクリプションの追加費用もありません。それなのに、アップデートは年に数回あり、新機能もしばしば追加されていて、よくがんばってるな〜という感想。できればずっと続いて欲しいです。
HomeKit側のアクションが物足りない
そもそもStarling Home Hubが従来接続対象としてきたNest製品は、日本ではほとんどサービス展開してないものが多いんですね。Google Nest Cam、Nest Hello、Protect、x Yale Lock、Thermostatなど。いずれも日本でサポートしていない品ばかり。Starling Hub、本当にいい製品なんだけど、日本で話題にならないのは、その辺りが理由だと思います。
今回日本でもNest DoorbellやNest Camが発売されたので、NestとHomeKitが繋がり、多少面白くなりました。でもね〜、HomeKit側でコントロールできるアクションが、小物ばかりで物足りないんですよ。ライト、コンセント、ファンなどの小物ばかり。うちでHomeKitにつながる機器がしょぼいということなんでしょうけど。もうちっと大きな動きにつなげたい。
HomeKit側に、アクションできる機器をいろいろと繫いでいる人は、活用範囲が広いと思います。結論:Google Doorbellを持っていて、かつWorks with Appke HomeKitの製品をいろいろと持っている人は活用の場があると思います。Starling Home Hubが役立つのはそういう人たちですね。
今回は、Starling Home HubはGoogle Nest製品をHomeKitにつなげるのが得意というお話しでした。
購入後に知ったのですが、HomeKit、Googleアシスタント、Alexaなどの複数プラットホームの統合って、ほかにも方法があるんですね。HomeBridgeとかHOOBSとかHome Assistantとか。視野が広がったから、そっちも勉強すっかな。