【書く】 オリジナルと二次
pixivで小説を公開している。
小説といってもいわゆる二次というやつで、オリジナルではない。既製品をベースにして書(描)く、昔『パロディ』と呼ばれていたやつだ。
当然、元々商業作家もやっていたのだからオリジナルも書ける。
ただ、オリジナルを書こうとすると、精神的に滅入っている時は無理だ。
オリジナルを書くということは『世界を創る』、その作品世界の中の神になるということだから、万物を創っていくのはなかなかの重労働だ。
少なくとも『舞台』『設定』『人物』『物語』は絶対。
なかなか、頭使うのだよね、これは。
その点、二次の楽なところは『設定』『人物』は省ける。『舞台』も省けるが、人によってはパラレルというのを書くので、その場合は『舞台』『設定』が要る。
世界をそのまま使えば、ストーリーだけ考えればいい。人物は書き手も読者も共有しているから説明も要らない。楽なもんだ。
『二次』というより『贋作』でありたいと思う。
勝手気まま、自由自在に、自分のキャラ解釈で書くのは楽しいんだろうと思うが、俺はどうもそういうのが苦手だ。
「それ、性格変えたらキャラ違うじゃん」と思ってしまう。だからあまり二次向きではないのかもしれない。
俺はパラレルを書いたりするんで「オリジナルで書けばいいじゃん」と言われたことがある。
ほっとけボケ。キャラ違いこそオリジナルで書けよ。
——と、千日戦争になってしまうので、これは棚に上げる。
もうひとつ、ストーリーだけ考えて書く『王道の二次』も別垢で書いている。
テーマはたったひとつ『主役をいかに男前に書くか』に尽きる。
そして『いかに贋作に近づけるか』という野望も持っている。
本編のスピンアウトで通用するくらいのものが書きたい。
これは年に1本、定期的に書いて公開している。7年間で1本のイレギュラー込み8本公開した。毎年の楽しみでもある。
ただし、今年はキツイ。ネタがない。
日記の『ネタがない』はネタになるが、小説の『ネタがない』は笑えない。
さすがに8本書くと詰まるな。パターンを決めてあるから。
このお約束は崩せないし、崩したくない。
うーむ、ネタがない。真面目に困っている。
あと4か月しかない。
どこかにいい女のモデルがいないかな。いやほんと。
ダメ女でもいいんだが。
悩むのもまた、作る楽しみではある——か。
いや、あんまり楽しくないぞ。
パラレルの方は何人かの読み手に「(スマホで)長文を読むのは辛いから同人誌にしてもらえないか」と要望を受けた。
しません。
そんな手間暇かけてどうするってか。
まして他人のふんどしで相撲取ってるんだから、これでお足まで頂いたら詐欺だろ。
気楽に、簡単に公開出来るから書いている。もし同人誌にするならオリジナルだし、オリジナルなら電子書籍に出来る。
面倒なことが嫌いなのだ。
実のところは、体調を崩すと動けなくなるんで、物理的な作業はしたくない。
イベントに行くとか通販するとか、まったく考えていない。
二次は書いて楽しむだけ。売るならオリジナルを。
まぁ、さほど売れもせず、だが。
しかし、事実上廃業したとはいえ元は商業作家、これくらいの気概は失いたくないものである。
今はファンタジー系ライトノベルっぽいものに掛かりきりだが、合間をみて二次のネタを考えなくては。
書きかけの一般小説のようなものも仕上げたい。
病人も案外忙しい。