オカメインコ
オカメインコさんに関しては、実は私が鳥飼い道に入る際、黄色いオカメインコ(通称:シロオカメ)を飼い始めたのがきっかけでした。
まだ、20代の始めでしたし、人間の子供の子育て真っ最中の時期でした。自分も未熟というか、子供だったのに、子供が子供を育てて、また、鳥の子供、しかも、飼い鳥の中では飼育スキルの高さがそれなりに求められる種でしたので、それはそれは、簡単にはいきませんでした。
文鳥やセキセイインコの雛でも育てるのが大変でしたのに、その入門とされる小鳥の給餌の実践さえもすっ飛ばして、いきなりオカメインコという中型のインコのさし餌をするのですから、容易なことではありませんでした。
安易で考え無しな鳥種のセレクトだったな、と今更ながらに思います。
ジージーと泣き叫んでご飯をねだるその様子は、ひっきりなし授乳に追われていた赤子であった我が娘の姿と被り、3歳児になってやっとほっと一息ついていた頃でもあったため、今度は再び、今度は鳥のとんでもない怪獣を迎えてしまった💦と一抹の後悔にも似た感情もありました。けしからんことですが、何しろ若く、飼い主自身が子供で未熟すぎました。
それでも、やはり可愛くてごはんをねだる様は、母性本能が刺激されるのか、我が子を育てているときの名残がまだまだ残っていたのかは定かではありませんが、季節も夏で暑かったからでしょうが、ジージーねだる雛オカメに、大汗かきながらせっせとご飯をあげていた記憶があります。
大きいからか、自分が未熟だったからか...まあ、どっちもなのでしょうけど、とにかく、なかなか大きくならない!ひとり餌までにどれくらいかかるんだ?本当にひとりでごはん、食べれるようになるんか?それ以前に、飛べるようになるんか?....というような不安でいっぱいの育雛となりました。
なんとか無事に成長してくれましたし、楽しい鳥さんとの暮らしも、私たち家族に与えてくれた、シロオカメのシロちゃん....一緒に過ごした楽しい時間と共に、一番最初のお別れの辛さも教えてくれた鳥さんでした。
今でこそ、たくさんのフィンチやインコの育雛を経験していますので、だいぶ慣れてきているせいもあり、雛鳥の可愛さは堪能あるのみ!という有難い状況が多くなっているものの、このオカメちゃんの時は、正真正銘、初めてのさし餌だったものですから、可愛さを堪能する余裕などもちろんなく、とにかく大きく健康に無事に育て上げることに躍起になっていて、飼育を楽しむ余裕など微塵もなかったように思います。
私には鳥飼い歴が3回に分かれて訪れまして、ライフスタイルやそのほか色々な人生イベントにて、鳥を飼うという行為自体が適わない時期もありました。シロオカメさんは第1期の子でした。
何度目かの波を経て、3期目(現在も続いています)の初期メンバーのうちの1羽である、このホワイトフェイス・シナモンの雪治が生涯2羽目の一緒に暮らしてくれたオカメインコです。
※よろしければユキチさんの詳細は下記画像をClick
インコ類とフィンチ類、複数種の巣引きや人工育雛の経験は今でこそありますが、オカメインコの雛ちゃんだけは、初めての体験が自分としてはやはり、しんどい経験だったのでしょう。実は、オカメインコの巣引きはどうしても現実に着手してみようという気にはなれません。
このユキチさんは成鳥で迎えました。
オカメインコのチャームポイントはなんと言っても、ほっぺに赤い斑点だと思うのですが、シロのことを蔑ろにしてしまうような気もしましたし、ノーブルで美しいこの容姿に惹かれて、ホワイトフェイスのシナモンを選びました。
本来は明るい陽気な性格の子が多い印象のオカメインコ。
知能も高く、大変賢く、気性も穏やかで、飼育環境さえ整っていればとても人間と共存しやすい種だと思います。
ただ、やはりサイズも大きく、知性も豊かな分、ペアで飼育できない場合は飼い主がしっかりと向き合う時間をたくさんとってあげられない場合は無理がある種とも思います。
関わり方によって、性格も大きく影響を受け、変わってゆく...そんな知的な鳥さんだと思います。そして、さし餌はやはり上級者向きと思います。
全ての生き物に共通することですが、安易に着手するべき鳥さんではなく、飼育知識、飼育環境整えた上で、生涯付き合う覚悟を持って迎えるべき鳥さんで、コミュニケーションが良い状態で成立すれば生涯の伴侶ともなりうる素敵な愛鳥になってくれる種です。