①書き出しとして
そもそもペットロスってなに?
ということなのですが、歴史から探すとアメリカで1970年代半ばあたりにペットの死に対して関心の強い専門家の人達が広めたらしいです。
ペットを亡くしたことで起こる喪失感を大きくまとめてペットロスという言葉で片付けるにはまだまだ曖昧のようですが、ペットとのお別れによる、悲しみの反応の中で、普通にしていられないほど病的なものと、一般的に悲しみのプロセスを経て和らいでゆく通常の自然反応というように2種類に分けられますが、愛情を感じて共に生きてきた家族と会えなくなってしまうというのは病的であれ、通常反応であれ、そのお別れに対し心にも、体にも様々な影響が現れますし、それによって社会的に普通に過ごせなくなったり霊的なものにすがってしまうこともあるかもしれません。
精神科の先生が難しく定義したり、臨床心理士さんが研究を元に難しく伝えてくださったり、どれも正解なのだとは思います。
日本の現在の認識では、死別によって観ていられないほどの落ち込みや社会的に対応ができないほど立ち直れなかったり...そんな症状のみをペットロスと呼ぶ傾向があるように感じます。
核家族化が進み、家族構成も人とのつきあい方にも昔とは違う変化が生じて、ペットを心のよりどころにしている、という方も少なくないと思います。それだけ動物を家族として迎えているならばなおさらのこと、喪失感は人間の身内を失くすも同然となのだと思います。思い入れが強い分、失えば深い喪失感、罪悪感、虚しさ、寂しさに打ちひしがられてしまうのも必至です。
動物との別れに伴うあらゆる喪失体験を...それによってその人がたとえ正常だろうが異常だろうが経過が良好に快復しようが拗らせて病的に延々に悲観が続こうともすべてひっくるめてペットロスと呼ぶのだと思います。
次回は「②ペットロスを分類して考えてみる」を記載していきます。