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栖~Sumika~

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小鳥との豊かな暮らしからお弔い、ペットロス・グリーフケアまで 人と小鳥との関連事項記録です。
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2020年8月の記事一覧

⑥ロスと症候群の違い

ロスと症候群は似ている、若しくは同じ意味と捉えがちですが、同じではないようです。大きく分けてペットロスの一部に症候群が含まれていると考えたほうが良さそうです。専門家の言葉の使い方により、誤解が生じやすいのも事実ですが、分けて捉える必要性は、ペットロスを深く理解する上では欠かせないものです。喪失による悲しみの体験、いわゆる「グリーフ」は精神医学や心理学の中で悲嘆時に現れる様々な容態や出来事の呼び名として症状や症候群といったような医学用語として使われてきました。 前章などでも何

⑦病的な悲しみについて

ここまで記載してきました、ペットロスからくる精神障害の件ですが、以下を「ペットロス障害」と称して記載していきます。 ★ペットロス症候群→重い急性悲嘆 ★慢性ペットロス→ペットを失ったことが原因となる慢性的(長期に渡る)な悲嘆 ★仮面ペットロス→ペットを失ったことが原因となる仮面悲嘆反応、不審な動きや身体的症状に転換されてゆく悲嘆 ★遅延性ペットロス→ペットを失ったことが原因で時期外れに訪れる悲嘆 ★ペットロスうつ病→ペットを失ったことが原因で現れる抗うつ症 ★ペッ

⑧症状を重くしてしまう理由

以下の要因があります。 ①そのひとの性格によるもの                      症状を重くする人の特徴として、真面目で几帳面、責任感が強くのめり込みがちで献身的なタイプの方が多いようです。仕事面で云うならば、燃え尽き症候群になりやすいような...ペットで云うならば飼育を一生懸命、妥協せずに全精力を義務のように注ぎ込む...やらずには気がすまない、 そのような方が多いのでしょう。また、思考や行動に規律を重んじる傾向があり、柔軟に物事に対応する融通性に欠ける面も

⑨助けが必要な飼主

愛するペットとの別れを経験した飼い主さんの大半は、それなりに悲しみの経過を経て回復し立ち直ってゆくものですが、正常と言えない悲嘆が長引き回復が困難になっている飼い主さんも常時若干数存在することを認識するべきです。家族や友人、親しい方にそのような状態で悲しみを隠しきれず、通常のその方でなくなっている場合は、周りの人が気にかけることもそうですが、速やかにペットロスの知識者や経験者、専門機関及び医療機関に相談することを進めたほうが良い場合もあります。 ●体重の増加が著しい(特に激