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栖~Sumika~

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小鳥との豊かな暮らしからお弔い、ペットロス・グリーフケアまで 人と小鳥との関連事項記録です。
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2020年7月の記事一覧

はじめに

小鳥と暮らす生活の中で、無視できない項目でありました。小鳥が誕生し迎える喜びがある一方で、必ず訪れる別れの時。しかも飼育羽数が多いほうですので、何度も経験しているのですが、慣れてはいけない事柄ですし慣れることはできないのですが...何度もは...やはり辛くて。 なので最初の頃は、同じような思いをしている方のお役に立てるかも...なんて甘い気持ちで始めたのですが、とてもじゃないですが人様の事云々とはままならない状態まで落ちる事、たびたび.....。 愛鳥が亡くなり、その都度

①書き出しとして

そもそもペットロスってなに? ということなのですが、歴史から探すとアメリカで1970年代半ばあたりにペットの死に対して関心の強い専門家の人達が広めたらしいです。 ペットを亡くしたことで起こる喪失感を大きくまとめてペットロスという言葉で片付けるにはまだまだ曖昧のようですが、ペットとのお別れによる、悲しみの反応の中で、普通にしていられないほど病的なものと、一般的に悲しみのプロセスを経て和らいでゆく通常の自然反応というように2種類に分けられますが、愛情を感じて共に生きてきた家族

②分類して考えてみる

ペットロスの体験はその悲しみの姿や個々の物語から定形ペットロスと非定型ペットロスに分類されます。 ★定形ペットロスとは....ごく一般的な経路をたどり悲しみの感情が現れ、徐々に回復へ向かってゆく正常悲嘆、これを正常なペットロスとして扱います。ペットを亡くした飼い主は表面的にも内面的にもこの典型的な通常の悲しみの経路を辿り、精神障害や疾患とまではいかないまでも、分別を乱さない程度の悲嘆であるので、単純で複雑さのないペットロス、複合や合併症のないペットロスなどと示されることもあ

③過程

ペットを失った飼い主たちは、ただ漠然と悲しんでいるわけではありません。通常の定形ペットロスでは回復するまでには一定の経過があります。その道筋を辿り立ち直っていくことが普通です。この行程は、喪に付す過程(モーニング・プロセス)と言われ、いくつかの様相に分けられます。 ★準備期(死を予感し、不安を覚える、動揺が始まる予期悲嘆) ★死期(ペットが死亡し、極度の緊張状態) ★衝撃期(死の直後から暫く続くショック) ★悲痛期(失意、混乱、どん底状態の絶望) ★回復期(断念を図

④症状とエピソード

大切な命との別れが及ぼす心理的、身体的影響 心....深い悲しみや思慕の情、罪悪感、後悔、自責、分離不安、抗うつ、混乱、絶望、を経て空虚、挫折感、償い、最後の姿が脳裏に焼き付き頭から離れないなど、様々な感情から味覚が無くなったり、喜怒哀楽の感情が欠如したり、逆に他者に怒りをぶつける攻撃性が現れたりすることも。感情のはけ口として標的となり、当たられてしまう周りの人は、グリーフの一環と認識してくれていれば、受け流すことも出来るのでしょうが、まったく無関係の場合は、社会生活におい

⑤ペットロス症候群

愛おしい伴侶動物の命との別れがあり、失った直後から病的なまでに悲しみが重かったり長期に渡ったり、ごく定型的な経過をたどる悲しみの症状の中でも、とりわけ重い症状をペットロス症候群と呼びます。 悲嘆の症状は亡くなった子と飼い主との関係性、飼い主の愛情のカタチ、その他様々な要因から個人差もあるので一概には言えませんが、正常なごく普通の悲しみの過程を経て進んでゆく範囲であるならば、薬物治療や治療的なカウンセリングは必要ありません。 ですが、どの程度で治療が必要かどうかという定義は