算数と数学の違いとは?
小学校から中学校へ進むと、「算数」という教科が「数学」に変わります。名前は違うけれど、どちらも数や計算を扱う教科であるため、何が変わるのか疑問に思うかもしれません。実は算数と数学にはそれぞれの特徴があり、中学校に進むと勉強の内容や考え方も少しずつ異なっていきます。今回は、算数と数学の違いについて解説していきます。
算数とは何か?
算数は、小学校で学ぶ「数や計算の基礎」を中心とした学問です。足し算や引き算、掛け算や割り算、分数や小数、さらには図形の面積や体積の求め方など、基本的な計算力や数の概念を学びます。算数では、具体的な問題を解くための実践的な技術が重視され、「答えを正確に求めること」が目標です。そのため、算数の問題は、生活に密着した場面が多く、例えば「りんごを3個買ったらいくらになるか」など、実際の生活に役立つ場面が想定されています。
数学とは何か?
中学校に進むと算数は「数学」となり、より抽象的な概念を学びます。数学では、ただ計算をするだけでなく、「なぜそうなるのか」を論理的に考える力が求められます。例えば、xやyなどの文字を使った方程式を学び、未知の数を求める方法や、比例・反比例、関数など、数の関係性を捉える内容が増えます。また、図形に関しても、より厳密な定義や証明を通じて図形の性質を学びます。つまり数学は、計算の正確さだけでなく、考え方や論理の組み立て方も重視する学問なのです。
算数と数学の学び方の違い
具体的か抽象的か:算数は具体的な数や形を使って問題を解くことが多いのに対し、数学では「文字」や「記号」を使って一般化された問題を考えることが増えます。例えば、算数では「3 + 5 = 8」という具体的な数の計算ですが、数学では「x + y = z」のように、一般化してどの数にも当てはまるような形で考えます。
学習範囲の広がり:算数の範囲は日常生活に密着した内容が多く、特に小学校のうちは日常生活での応用が目的とされています。しかし、数学は学問としての性格が強まり、さまざまな分野への応用が可能です。数学で身に付ける論理的な思考力は、理科や物理、化学など他の教科でも役立ちます。
算数と数学のつながり
算数で学んだ基礎的な計算力や考え方は、中学数学を学ぶ上で非常に重要な土台となります。小学校で習った四則計算や分数の操作などの知識がないと、中学数学の方程式や関数の学習が難しくなってしまうこともあります。したがって、小学校でしっかりと基礎を身につけておくことが大切です。
まとめ
算数と数学の違いは、計算の正確さを重視するか、考え方や論理を重視するかの違いにあります。算数は具体的な計算を中心とした学問であり、日常生活で役立つスキルを養います。一方、数学はより抽象的で論理的な学問であり、複雑な問題を解決するための考え方を学びます。どちらも大切な教科であり、算数で培った基礎が数学の学びにつながっていくのです。
参考
算数と数学の違いはずばり!考え方にあった!- 栄光ゼミナール
https://www.eikoh.co.jp/koukoujuken/column/c2024/#:~:text=%E7%AE%97%E6%95%B0%E3%81%A8%E6%95%B0%E5%AD%A6%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%81%A1%E3%82%89,%E3%81%82%E3%82%89%E3%82%8F%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%8F%E6%95%99%E7%A7%91%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82
「算数」と「数学」ってどう違う? ニガテをつくらないためにできることは?- Benesse
https://benesse.jp/kyouiku/202310/20231031-1.html