わざ言語ストックの必要性(アメブロより再掲)
タイトルの通り、以前アメブロに掲載した内容になります。
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さて、先週は生徒さんたちに
「太い音で!」(フォルテのこと)
「粒の細かい音が…」(単純に音色のこと)
「音と音との幅をだんだん広げて」(ゆるやかに)
などの比喩表現を使ってレッスンしました。
楽語を分解したと言われればそれまでですが笑
今まではほぼソルフェージュ・譜読みを教えるに留まっていた子たちに、音楽性を求める時が来たのかー!と勝手に昂りました。
実は私は、学部卒業時に
「ピアノレッスンにおけるわざ言語を意識した指導法」
という題の卒業論文を書いています。
わざ言語とは、V.A.ハワード氏が提唱した「Language of Craft」を生田久美子氏が和訳したもの。
“わざ”は技術や技能のことを指します。
具体的には、音楽以外にもスポーツだったり大工仕事だったりのこと。
その“わざ”を師匠から弟子へ伝承するときに使う独特の比喩表現、なかでも主に身体の感覚を伝える言葉のことを「わざ言語」と言います。
例えば「撫でるような」触り方や「中に芯が通ってるように立つ」などでしょうか。
私はその論文のなかでわざ言語を収集・分類しています。
(今回このブログでは、その全分類と名称は割愛します。)
冒頭に挙げた、今週レッスンで使った言葉たちは、音そのものの動きを指すタイプの言葉です。
でも目的の音を目指すだけの言葉では、習い始めだったり年齢が幼かったりするレッスン生にとっては捉えにくい場合もあるので、弾く人間の内部の感覚を表すタイプの言葉を、もっと使えるようにならなくては!と思いました。
手首の脱力をバスケットボールのドリブルに例えたり、指を立てて半音階を弾く動きをバレリーナの爪先立ちに例えたりしたことはありますが…
今後はもっと内部のことを指し、なおかつどんな年齢にも伝わる言葉を、私自身の練習のときから言葉をちゃんとメモするなどストックしておこう。
ちょっと普段より堅い記事になりました。笑
わざ言語そのものを掘り下げたいと思いつつもあんまり研究できていないので、時間を作って勉強してみたいな〜
手段が目的化してはいけないのですけど、純粋に興味があるので。
注) V.A.ハワード氏、生田久美子氏はどちらも教育哲学の研究者。他の著書も読んでみたいです。
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上記のように、ブログでは私自身収集したわざ言語や、分類に名前をつけたものは割愛しています。
noteは投稿の内容をコンテンツとして書き溜めていけるので、次の機会では分類等にも触れて、深く掘り下げて投稿したいと思います。
(アメブロでは投稿した内容の著作権はAmebaのものになってしまうので)
ひとまず、1つ目の記事としては、再掲という形を取らせていただきました。
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