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イノベックス袋井工場-地中熱化計画-『イノベックスが推進する地中熱システムによる提供価値と未来像とは?』(Part2 of 4)

ダイオ袋井工場に導入された地中熱システム


3.地中熱事業を世に送り出すためにイノベックスが取り組んできたこと

地中熱事業を世に送り出すために、私たちイノベックスはまず、この道のエキスパートに仲間入りをしてもらいました。

ジオサーマルトランスフォーメーション事業部・部長 福宮健司

また、地中熱事業の展開には、ソリューション営業、設計、空間に付加価値を提供するためのコンサルティング、実際に工事を実行する施工などの様々な側面があります。これらを実行するための組織体制を強化する必要があるため、その充実に努めて参りました。

特に、2022年4月からは特定建設業の許可を保有している株式会社エイゼンコーポレーションの皆様にも仲間入りしてもらいました。
また、シナジー効果を発揮させる観点からは、イノベックスが従来から培ってきました各種商材やサービスの販路を活用することにしました。
そして、既存の営業活動に地中熱事業の魅力を加えることで、潜在的なお客様の発掘に取り組んで参りました。

引き続き、地中熱事業の魅力を広く知っていただくための活動に邁進して参ります。

4.地中熱事業を推し進める際に苦労したこと

地中熱システム導入工事

まず、組織体制の拡充・強化については、社内での配置転換や人材育成もさることながら、社外からの人材の獲得にも努めて参りました。しかし、有望な営業職や技術職といった人材の候補者を見い出すことにかなり困難を感じました。

また、施工面では、工事現場の現場監督ともなりますと人材不足がより一層激しく、候補者の獲得といいますか、候補者を見い出すだけでも大きな苦労をしてきました。さらには、そもそも知名度の問題があり、お客様の側では地中熱技術の実態に触れる機会が少ないという現実に直面しています。

営業を展開する社員の側にとっても地中熱というものを少し理解しにくい面があり、魅力が伝えきれていないのかもしれません。このような社内外の地中熱の知名度や経験値の低さの問題にも苦労して参りました。

これに対応するために、社内で勉強会を重ねて、営業社員たちの知識やスキルを向上させる必要性を痛感した次第です。そのため、今後も引き続き、地中熱事業についての色々な情報を分かりやすくご提供していくことで、社内外の理解を深めていかなければならないと考えております。

最後に、現時点での地中熱事業の欠点を挙げるとすれば、広く普及しているヒートポンプで空調をするですとか、あるいは、ボイラーでハウスの中を加熱するですとか、そういったやり方に比べますと、どうしても初期投資(イニシャルコスト)が高くなります。

ランニングコストはヒートポンプやボイラーに比べて有利なため、投資効率は悪くないのですが、導入のための初期投資が多いことにお客様はどうしても二の足を踏んでしまうという壁を感じていらっしゃいます。

換言すれば、地中熱利用のメリット訴求がしきれていない点が苦労のポイントになっています。メリット訴求のためにソリューション営業の力量を高めていくことが必要です。そして、お客様が投資に踏み切りやすくするために、国や自治体が提供する補助金の活用も大事になってきます。

補助金の獲得は、かなりのノウハウと膨大な事務作業が必要になりますので、この辺りの知識・経験も蓄積して、お客様にご提供できればと考えております。

まとめますと、人材確保・育成の問題、内外における知名度の問題、そして、メリットを訴求すること、それに絡めた補助金を活用するノウハウの構築をすることなどがこれまで苦労してきた点になります。ただ、そういった課題を一つ一つ解決してこられたことが、私たちイノベックスの大きな提供価値になると自負しております。

part3に続く


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