2024年11月8日
午前四時。
ペットがケージを引っ掻く音で起きた。
少しの間撫でてから、フラフラとトイレへ行く。
途端に明るい個室で白昼夢。
「ちいさいおじさんを殺した」という妄想が頭から離れない。
トイレの壁のへりをスタスタと走る最中、上からペチャンコにしてしまう。
真っ二つに折れた体と血溜まりになってしまったちいさいおじさん。
ゴム人間が隣の部屋に佇んでいる。
私の1番怖い化け物。
ちいさいおじさん図鑑の最後の方のページで見た、つり目の付いた紫の頭。ユラユラと細長い体を揺らしながら歩く。
背筋に悪寒を感じながら、わざとゆっくり廊下を歩く。
私は恐怖など感じていない。
布団に戻ってしばらくする頃には白昼夢から覚めたが、恐怖のあまり夢と現実の区別が曖昧になっている。
突然、彼氏が「やめてください、やめてください」と顔を手で覆いながら叫び始めた。寝言だ。
夢は潜在意識とも言う。
普段散々苦労をかけているから、そのせいだとすると...と涙が出る。
ごめん、ごめんなあ。
そうして午前五時。外はまだ明るくならない。