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インド人が「びっくり」しないのは、独特のマインドセットがあるから

「インド人もびっくり!」みたいな言葉を聞いたこともある人も多いでしょう。元ネタはエスビー食品のCMで、インド人に扮した芦屋雁之助(「裸の大将」こと山下清を演じた人)が「本場のインド人まで驚く美味しさをアピール」していたところから来ているようです(参考記事)。

インド人もびっくりするくらい美味しいことをアピールしているということは、インド人は普段はそんなにびっくりしないということとも受け取れます。事実、インド人は独特のマインドセットを持っていて、困難をうまく切り抜ける術を持っているようです。

そのマインドセットが、「ジュガール」と呼ばれるもの。インド人は「結果がすべて」な民族らしく、何か突然のトラブルが起こった際も、限られた条件で創意工夫して、なんとか問題を解決するジュガールというマインドセットを備えているのだとか(参考記事)。別の記事でも、ジュガールという言葉が取り上げられています。

インド独自の問題解決法「ジュガール」である。インドに対する関心が高まる中で、主にビジネス界隈で使われることもあるので、耳にしたことがある読者もいるだろう。「リソースが限られた中でも柔軟な発想でソリューションを見出してイノベーションを実現する方法」などと紹介されることが多い。

PRESIDENT Online

この「リソースが限られた中でも柔軟な発想でソリューションを見出してイノベーションを表現する方法」こそ、ITが強いとされるインドの雰囲気を表していますし、VUCAな今の時代に求められるマインドセットです。日本が弱い部分とも捉えることができ、「インド人もびっくりしてる!」などと笑っている場合ではないのです。そりゃあ日本がインドに負けるわ。

このジュガールという言葉、もともとはインド北部パンジャーブ州で、寄せ集めの部品で作った荷台付きの四輪車が「ジュガール」と呼ばれたのが起源とされています(参考記事)。創意工夫のもと、様々な部品で車を作ることを、ジュガールと呼ぶようになったのでしょう。ここでポイントとなるのは、寄せ集めの部品に対して「これはSUVの部品だから」とか「セダンっぽくない」と捉えるのではなく、「動くかどうか」という本質で見ている点にあります。いわばゴールに到達するためにはアジャイルでやっていく、ということです。うーむ、ベンチャーっぽい(笑)

ということは、日本みたいに100%完璧な自動車を作るのではなく、60点でも良いので動きさえすればよいという思想ですね。これがインド人に脈々と浸透しているジュガールなのでしょう。これは今の日本企業が忘れかけている考え方と見ることもできますね。余計な機能ばかり追加するのではなく、本質を追究していく姿勢には学ぶべきことは多いと感じます。


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