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浮動株とは(用語解説)
今回は「浮動株」についての解説です。
会社四季報等で、浮動株比率等と書かれてあることがあります。
これは一体どういう数字なんでしょう?
浮動株とは簡単に言いますと、積極的に売買されている株式のことです。
と書くと、全部の株がそうなんじゃないの?
と思ってしまいますね(汗)
では、その対義語となる、特定株の説明をしてみたいと思います。
これが分かれば、浮動株の意味が分かりやすくなります。
特定株とは、創業者や役員、関係会社等が持っている株のことです。
特に創業者等は、自社の株を保有しながら経営もしています。
ですので、会社がどれだけ経営が悪化しようが、
売ったりは中々しませんよね。
創業者が自社株を頻繁に売買していたら、非常に印象が悪いです。
そして自社の株を所有したり、
あるいは関係会社がその会社の株を所有する目的は、
当然利益を狙うこともそうですが、
それよりもその会社を支配していたい、
その会社を所有してたいから、
会社の株を所有するというケースがほとんどです。
ですので、特定株というのは、
頻繁に売買されない安定した株のことになります。
そして今回の浮動株は、
特定株以外の株と考えると分かりやすいかと思います。
要するに、キャピタルゲインにしても、インカムゲインにしても、
利益目的で持つ場合は浮動株になります。
逆に言えば、利益が期待できないなら、
売られてしまうことも多いということになります。
そして浮動株比率とは、発行済株式数全体のうち、
浮動株が何割占めているかという数字になってきます。
では、この数字が高いとその株はどういう株を意味するのか、
逆にこの数字が低いとその株はどういう株を意味するのでしょうか。
浮動株の比率が多いということは、
頻繁に売買されている株が多いということになります。
そうなると、注文量が多くなり、流動性が高くなるということになります。
逆に浮動株の比率が低いと、流動性が低くなり、
自分の好きな価格で売買できない可能性が高くなるということになります。
このように考えると、
会社を所有する考えで長期で投資をしたいと考えている場合は、
浮動株が少ない銘柄でも特に問題はありませんが、
利幅を狙う場合や、短期での売買を検討している場合は、
浮動株比率がある程度高い銘柄を選択した方が良いと言えます。
バフェット氏のように、会社を丸ごと所有するような場合は、
浮動株が少ない、すなわち特定株比率が高い銘柄の方が、
説得する株主が少数で済むので、買収しやすくなります。
買える株式比率を高くできやすくなります。
以上、浮動株と特定株の解説でしたが、
投資スタイルに合わせて、
この浮動株比率と特定株比率も考慮して
銘柄選択していくと良いでしょう。