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ROAとは(用語解説)
今回はROAについて書いてみます。
ROEと似ていますが、どこが違うのでしょう。
ROAとは
まずは日本語にすると、総資本利益率になります。
ROEは、株主資本利益率ですので、
違いは、総資本か株主資本かの違いになります。
計算式
それでは計算式はどうなっているでしょうか。
ROA=当期純利益÷総資産
です。
ROEは、
ROE=EPS÷BPS
すなわち、
当期純利益÷純資産
です。
ですので、違いは、
総資産を使うのか、純資産を使うのかの違いです。
純資産を使う場合
総資産を使う場合は、
銀行からの借り入れ等の負債も含めることになります。
銀行からの借り入れと聞くと、悪いイメージがあるかもしれませんが、
大切なのは、このお金を有効に使えているかどうかです。
もっと言えば、借入金を使って、利益を出せているかどうかです。
借入金の金利以上に利益が出せているならば上手く資金を使えているということになりますし、
金利を下回り利益率しか出せていなければ、上手く使えていないということになります。
ROEとROAはどちらが重要か
それでは、ROEとROAどちらを優先して見るべきか、考えていきましょう。
ROEの場合、銀行からの借入金を考慮しないで計算されるので、
会社によっては意図的にROEを高めることが可能です。
純利益が少ない場合、借入金を増やして純資産を大きく見せ、
ROEを高くすることが可能になってしまいます。
しかし、ROAの場合は、このような小細工ができない為、
ROEだけではなく、ROAも確認しておく必要があります。
ですので、どちらかを選べと言われたら、ROAを優先するべきですが、
こういった変な借り入れをしてないかどうか調べる為にも、
ROEも同時に確認しておいた方が良いでしょう。