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エッセンシャルワーカーはなぜ低待遇なのか

こんにちは。

今週の仕事も嵐のように過ぎていきました。気づいたら土日なのでいいんだか悪いんだか。


仕事は今の所楽しいのですが、ストレスはそれなりにあります。

解消の為暴飲暴食(ほとんど酒飲まないので暴食中心)に走っています。

おかげでダイエットも頓挫し激太りしてしまいました。

何十回も禁煙に失敗する人の気持ちはこんな感じなのでしょうか。


では本題いきます。今日はエッセンシャルワーカーについて。


エッセンシャルワーカーとは


さて、まず「エッセンシャルワーカーって?」という方の為に書いておきます。

エッセンシャルワーカーとは、社会や経済の維持に不可欠な業務を担当する労働者のことです。


たとえば、医療・福祉・インフラ(電気ガス水道)・交通・清掃・公共サービス(警察・消防・救急)あたりが代表的です。

もし朝のゴミ収集の人が来てくれなかったら、街は大量のゴミと悪臭、ゴキブリやネズミだらけで地獄と化すでしょう。


医療従事者がいなかったら、重い病気やケガをしても治療できずに苦しみながら野垂れ死にます。

電気ガス水道がなければ水も飲めず、料理もできず、風呂もNG。高温の部屋で熱中症になってぶっ倒れることになります。


ふだん当たり前のように使っているこれらのサービスを支えているのがエッセンシャルワーカーと呼ばれる人たちです。

エッセンシャルワーカーの給料

じゃあ、そんな大切な部分を担う人たちの給料は高いのかと言うと逆で、安いです。


「いやいや、医者は年収1000万円以上もらってるし、警察官や消防士も500~600万はあるだろ。安くないじゃないか」という意見もあるかもしれません。

しかし、その「安くない」の感覚は恐らく、日本人の平均所得や自分の給料と比べて安くないという話ではないでしょうか。


医者は高給取りと思われがちですが、なるまでの労力となった後の労働時間を見ると驚くはずです。警察・消防も24時間勤務で、休日も何かあれば365日緊急出動がかかります。

それでもまだ生活できるだけのお金をもらえてるだけマシで、これが福祉や清掃になるとさらにエグいです。


たとえば、福祉の世界だと1日8時間、月22日働いて手取り14万円、ボーナス無しなんて求人はザラにあります。

年収にして168万円。手取り14万円だと生活保護もらって暮らす方がマシな生活水準です。


バスの運転手も正社員で1日の拘束時間が10時間以上。年収は300万円、30年続けても年収500万円に届かず引退、みたいな求人ばかりです。

地域によってはバスが移動手段の生命線になっています。無くなると生活が困難になり、多くの人に影響が出ます。


これらのように、エッセンシャルワーカーの給料は日本人の平均より高くても労働条件が過酷であったり、そもそも給料が安すぎて生活がギリギリなど、問題が多いのです。

では、なぜエッセンシャルワーカーは仕事の重要性のわりに待遇が低いのでしょうか。


低待遇の原因


まず、低待遇の原因で一番最初に挙げられるのが、「需要と供給」です。

エッセンシャルワーカーの仕事自体はどれも需要が多いです。求人サイトで検索すれば1年中募集がかかっています。


しかし、需要に対する労働力の供給が多いと賃金が低く抑えられてしまいます。雇った人が辞めても、代わりが沢山いるからです。

逆に年間でその職業に就ける人数が決まっているような仕事は、需要に対する供給が少ないので賃金が高い傾向にあります。

あとは、誰でもスキル無しで就ける・専門性や資格が不要な仕事ほど、賃金が安い傾向にあります。


エッセンシャルワーカーの仕事でも賃金や待遇格差があるのは、求人数や求められるスキル・経験の需要と供給のバランスが影響しているということです。


次に考えられる低待遇の理由としては、公共系のサービスの場合、予算の都合があります。

国の財源には当然限りがあるため、そこから医療・福祉の予算を計算して国が分配しています。


福祉なんか特に顕著ですが、事業としてはぜんぜん利益が出ないけど、社会的には必要な事業に対して、国や自治体が補助金を出しています。

福祉系の事業はこの補助金がないとやっていけないところが多いです。んで、補助金は金額が決まっているので、職員の給料をやたらと上げることができないのです。


私もかつて、福祉職のあまりの給料の安さに「これなら営利企業に事業をやらせた方がマシじゃないか」と思ったことがあります。

しかし、それをやると利用者さんの「選別」、補助金の中抜きが起きたり、違法行為スレスレの経営がまかり通る危険があり、業界の闇深さを知りました。


低待遇の理由3つ目は、歴史的・社会的な問題です。


たとえば、「〇〇は女性がやるものだ」とか、「〇〇は男じゃないとダメだ」「〇〇は給料が安くて当然」みたいなやつです。

看護師もだいぶマシになってきましたが、いまだに男性看護師の割合は全体の10%以下(令和4年度で8.6%)です。


女性が多い職業だと、保育士・栄養士・歯科衛生士なんかは男性比率が全体の5%以下です。逆に飛行機のパイロット・船の船長は女性が1%以下。

職業のジェンダーギャップ 性別をこえて働くには - ジェンダーをこえて考えよう - NHK みんなでプラス


これらは別に法的に男性・女性しかなれない仕事ではありませんが、歴史的・慣習的に女社会・男社会だったのが現代まで続いている感じですね。

私の周りにも男性保育士がいますが、周りに女性しかいないことによる「やりづらさ」はある程度あるみたい。


私の例で言うと看護師はいまだ女性社会ですが、ここ5年でだいぶ男性看護師が増えました。おかげで職場や科を選べば働きやすくなっています。

少数勢力だからか、男性同士仲良くなりやすいメリットもある気がします。デメリットは、変わった人が多いかも(私含め)。


このような歴史的・社会的背景のある職業の待遇を変えるには、ある程度数十年単位で時間が必要だと思います。

すでに職業ごとにおおまかな給料レンジ(範囲)は決まってしまっているので、それを変えるには自分に付加価値を付けないと厳しいと思います。


たとえば、保育士だけだと手取り15万円だとしても、リトミックや英語を教えられるとお金持ち向けの保育サービスを提供できます。

その分収入が上げられるので、手持ちのスキル+αになるものが付けられると同じ職業でも待遇が化ける可能性があります。



さいごに


今日はエッセンシャルワーカーが低待遇な理由について話しましたが、別にエッセンシャルワーカーにならない方がいい!ということを言いたいわけではありません。

職業ごとに大体年収が決まっているのには理由があるということ・その理由を知ったうえで待遇改善の方法を考えて、各業界業種をよりよくしてくれる人が増えたらいいなと思ったから書きました。


私もなんだかんだ今の仕事や業界から大きく離れる事はないと思うので、自分だけでなく業界全体の待遇が上がって、より働きやすい・人気のある仕事になることを願いながら働きたいと思います。

ここまで読んで下さりありがとうございました。

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