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エン・ジャパン(4849)の将来性はどうなの?人材サービス業の市場動向や競合から分析【いろはに企業研究】

皆さんはじめまして!😊
大学で経営工学を学びながら、趣味のライブ巡りに貯金を溶かしているインターン生の伊藤です!(^^♪

インベストメントブリッジでは、インターン生が個別株を紹介し、将来性などを検討するnoteの執筆を新しく始めました。
今回は、2本目の個別株分析の投稿です!

他にも、インターン生が気になった最近のニュースの紹介なども本noteで行っているので、ぜひチェックしてみてください!!

さて本題ですが、今回の記事で紹介する企業は、「エン・ジャパン(4849)」
この企業を選定した理由としては、筆者が同社のサービスを2つほど使っていた(エンゲージとiroots)経験があり、投資家目線ではどうなのだろう?と興味を持ったからです!

ここでは、同社を取り巻く市場の環境に注目して分析をしていきます。


エン・ジャパンってどんな会社?

事業内容と業績の観点から理解していきましょう!

事業内容

エン・ジャパンは人材サービス業として知られています。
主な事業は以下の4つ。

  • HR-Tech(人的管理システム)
    採用HP・求人作成サービス「engage」の運用

  • 求人サイト
    求職者と求人企業をオンラインサイト上でマッチングするサービス

  • 人材紹介
    求職者と求人企業を同社のコンサルタントがマッチングするサービス

  • 海外事業
    インドではIT派遣事業を、ベトナムでは求人サイト・人材紹介事業を展開

この中で皆さんに一番身近なのは、求人サイトの事業ではないでしょうか?

以下はエン・ジャパンが提供する求人サービスの一覧です。
かなり多いことが分かりますが、知っているサービスはございますか?

同社HPより

ちなみに筆者は、同社が提供する「エンゲージ」を通じてインベストメントブリッジに応募し、インターン生として働くことになりました^^
その節はお世話になりました(笑)

業績・配当

続いて業績はどうでしょうか?

まずは売上高から。

同社HPより

売上高は2021年3月期に一時的に大きく減収していますが、それ以外では年々上昇傾向にあることが分かります。
この減収の原因として、コロナ禍による転職者数の大幅な減少が考えられるでしょう。

続いて利益面ではどうでしょうか?

同社HPより

こちらは経常利益・当期純利益ともに2019年までは上昇傾向にありますが、その後は変動があることが分かります。

例えば、21年3月期や23年3月期に前年比で大きく減少していますが、なぜでしょうか?
これはコロナ禍による売上高の減少や、広告宣伝費などの先行投資費用がかさんだことが原因です。

利益として波はありますが、今後同社は増配を行い、株主還元を積極的に行う方針を明らかにしています。

同社中期経営計画より

実際に、同社は26年3月期には営業利益が大きく伸びるとしており、固定配当を辞め、配当性向50%にすることを目標としています。

エン・ジャパンの将来性は?

調べていく中で、筆者はエン・ジャパンは将来性のある企業だと感じました。
このように考える理由を、2つの観点から説明していきます。

人材サービス業の市場環境

ここでは、同社の主力サービスが「エン転職」であることに基づき、転職市場に着目していきます。
今は転職が当たり前の時代とよく言われていますが、実際に本当なのでしょうか?

以下の図をご覧ください。

総務省統計局 労働力調査より

転職を希望する人数は2013年比で+200万人と大きく増加し、2023年には1,000万人を超えていることが分かります。
2023年の労働力人口が6,925万人であることを考慮すると、社会人の約7人に1人が転職を検討していると言えます。

(完全に補足ですが、以前筆者が所属するサークルの10個上の先輩と食事に行く機会があったのですが、4人のうち3人が転職を経験していてかなり驚きました。)

今後、終身雇用制度が衰退していくことや、昔と異なり転職にポジティブなイメージが広がっていることなどから、さらに転職市場は拡大していくと筆者は考えています

競合サービスとの比較

次に、他社の求人サービスと同社のサービスを比較してみましょう。

上で転職市場について読み解いたので、転職支援サービスである「エン転職」と競合の転職支援サービスを比較していきます。

まずは会員数から。

リクナビネクストの会員数が最も多いですが、エン転職はそれに次いで多く、会員数は1,000万人を突破しています。

続いて、エン転職ならではのサービスの特徴を見ていきましょう。
個人的に興味を持った特徴は、主に以下の2つ。

1.口コミサイトと連動
2.入社後の定着率が高い

1つ目の口コミサイトと連動については、同社が運営をする「ライトハウス」という口コミサイトと連携し、社員や元社員の口コミを求人に掲載しています。
これによって企業理解の促進やミスマッチによる早期退職を防いでいるそうです。

また2つ目の入社後の定着率に関しては、以下の図から、他サービスと比較して入社後の離職率が低いことが読み取れます。

エン転職公式HPより

このように定着率が高い理由として、エン転職の「入社後活躍」の考え方があるでしょう。
同社は入社後活躍のために、以下の取り組みなどを行っているそうです。

  • 求職者に適性テストを行い、社風へのマッチ度を確認

  • 「HR OnBoard」という入社後のフォローを行う定着・活躍支援ツールを使用し、悩みを抱える社員を可視化

人材サービス業は、転職回数が多い方が企業としては儲かりそうですが、このように本質を突いたサービスを提供するからこそ、企業や求職者から信頼を得られるのだと感じました。

この株価の乱高下は何⁉

上記の通り、市場環境やサービスの品質から、エン・ジャパンは今後より成長が期待できる会社であると考えました。

しかし、筆者が投資をする上で、心配点もあるのでご紹介します。
以下の過去10年間の月足チャートをご覧ください。

TradingViewより

この図を見ると2023年までの過去10年で、3回ほど暴落していることが分かります。
個人的に、この乱高下がかなり引っかかったので調べてみました…

① 1回目(2018年の下落)

2017年下期に急騰した後、2018年に大幅に下落しています。

これは2018年6月に東証ジャスダックから東証一部に市場変更するのが発表されたのと同時に、株式売り出しを発表したことで、需給悪化を心配した投資家が売りに反応したことなどが原因です。

② 2回目(2020年の下落)

続いて2020年上期でも大きく下落していることが分かります。
これは業績予想の下方修正によって、投資家の期待に応えられなかったことが原因の1つです。

当初の予想では2020年3月期は過去最高益を更新する見通しだったものの、一転して減益となってしまいました。
これは、売上高が従来予想を下回る見通しになったことに加え、プロモーションなどの先行投資が拡大したことが起因しています。

③ 3回目(2021-2022年の下落)

3回目の下落も、決算が1つの原因です。
22年3月期の決算発表において、23年3月期の営業利益の業績予想が30.8億円と大幅な減益見通しになってしまいました。

市場予想では、営業利益100億円超とされていましたが、こちらも積極的な先行投資によって、コストが拡大するようです。

さらに中期経営計画での24年3月期の目標も41億円(営業利益)と回復力が鈍く、投資家の期待通りではなかったと考えられます。

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ここまで金融系のインターンで働く一学生として、将来性を分析してきましたが、「情報量が足りない」だったり「投資家向けの情報をまとめて見たい!」と感じた方も多いかもしれません。

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まとめ

エン・ジャパンについて理解は深まったでしょうか?

転職が活発な世の中であることに加え、サービスの品質も高いことからエン・ジャパンは将来性が高い会社であると筆者は考えました。

特に筆者は過去に同社のサービスにお世話になった経験もありますし、今後社会に出ていく立場としても求人サイトを展開する同社を応援していきたいです!

しかし、今まで見てきたように過去10年間で乱高下が複数回あった点には注意が必要です。
投資は自己責任ですので、きちんと情報収集をして自らの判断で行いましょう。

その情報収集の一助としてブリッジレポートはおすすめです。
ぜひ活用してみてください!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
本noteでは、個別株の分析やインターン生が気になったニュース等を発信しているので、ぜひ他の記事も読んでみてください。^^

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