非上場のメリットとは?大手なのに上場しない企業がいるのはなぜ...?
みなさんごきげんよう🌸
お金と政治が大好きなインターン生の塚田です🎵
突然ですが、最近はONE PIECEや呪術廻戦など、ジャンプの看板漫画がどんどんとクライマックスに突入していますよね🔥
直近の映画では、ONE PIECE Film REDが興行収入197億円と、とんでもない数字を出しています。
これだけ好調なメディア展開を果たしていると、気になってくるのが集英社の株価。
もしかしたら爆上がりしているんじゃないか?と思いネットで調べたところ、出たのが以下の画面です。
なんでKADOKAWAの株価が先に出てくるんだ……💦
なんと、集英社は日本を代表する出版社でありながら上場していない企業なんです!
集英社の株価を調べても出てこないのはそれが理由。
集英社は大企業なのになぜ上場しないのか、みなさんも気になりませんか?
そこで今回の記事では、企業が上場しないメリットについて解説していきます✨
非上場のメリット
企業が上場しないことのメリットには、大きく以下の3つがあります。
上場費用がかからない
自由度の高い経営が行える
買収リスクを抑えることができる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
上場費用がかからない
非上場のメリットとしてまず上がってくるのが、上場のコストがかからないことです。
企業が上場するには、証券会社や監査法人、株式事務代行機関との手続き等が必須であり、上場前段階で巨額の費用が発生します。
また、上場後も監査法人や証券会社との取引費用、年間上場料等の費用がかかる上、株主総会の運営費用や開示書類の作成費用なども必須。
会社の規模にもよりますが、上場の維持には少なくとも年間2,000万円程度の出費が余儀無くされます。
無論、企業は上場を通じて巨額の資金調達ができるというメリットもありますが、上場コストを抑えることができるという点では、非上場でいることにもメリットがあると言えるでしょう。
自由度の高い経営が行える
次に着目したいのが、経営の自由度が高いという点。
上場企業では、年に1回株主総会が開かれ、次年度の重要な方針について意思決定が行われます。
株主総会は持っている株数に応じて多数決で議決が取られるため、場合によっては企業のやりたいことに大株主が反対し、実現できなくなってしまうことがあります。
その点、非上場企業については、株主総会が公では行われないので、株主の意向を気にせず、自由な運営を行うことができます。
冒頭で集英社の例を出しましたが、大手出版社である集英社・講談社・小学館などが上場しないのもこの理由が大部分。
というのも、出版社は業務上「公正な報道」を保つことが要求されます。
その点、もしも出版社に大株主なんて存在がいたら、出版内容や人事がその人の意のままに歪められるわけですから、中立性や公正性が失われてしまいますよね。
したがって、外部圧力を避けるためにも、出版社は非上場を貫いているというワケなんです!
買収リスクを抑えることができる
最後に触れておきたいのが、買収リスクが低いという点。
上場企業と非上場企業の株について、最も大きな違いはなんでしょう?
それは、第三者が取引可能かどうかという点です。
非上場企業の場合、自社株の売買は、すべて目の届く範囲で行われます。
したがって、非上場企業では、全く知らない第三者に株が渡ることはありません。
一方で、上場企業では第三者間での株取引が可能。
したがって、誰が株を買うかというのを企業はコントロールすることができません。
当然、資本さえあれば敵対企業が株を買うこともあり得ますので、上場企業は常に買収のリスクを抱えることになるというワケです。
例えば、敵対買収の方法として有名なのがTOB(株式公開買い付け)。
詳しいメカニズムなどは以下の記事で紹介しているのでぜひご覧ください。
さて、このように企業は上場した時点で買収リスクを一定程度抱えることとなります。
その点、非上場企業は誰に株を売るか自身で取捨選択が行えるため、買収のリスクは圧倒的に低いです。
特に資本力で圧倒的に負ける敵対企業などがいる場合、買収リスクを恐れて上場しないという選択肢も視野に入ってくるでしょう。
日本の有名な非上場企業
企業が非上場でいるメリットがわかったところで、具体例として日本の有名な非上場企業を見ていきましょう。
今回ピックアップさせていただくのは以下の3社
サントリーホールディングス
NTTドコモ
GO
それぞれ見ていきましょう🔎
サントリーホールディングス
プレミアムモルツなどで有名なサントリーホールディングス、実は非上場企業だったんです!
サントリーが非上場でいる理由はいたってシンプルで、上場する必要がないから。
サントリーはこれまで自ら資金を捻出して会社を作り上げた創業者一族が経営を担っており、上場による資金調達を必要としていませんでした。
飲料業界でも最大手としてのポジションをキープできているので、わざわざ巨額を投じてまで上場し、資金を集める必要がないということで非上場を貫いています。
NTTドコモ
NTTドコモは日本の非上場企業の中でも、かつては上場企業だったという稀なケースです。
同社が非上場(=上場廃止)になったのは、親会社の買収によるもの。
もともと高い利益を出していたNTTドコモを完全子会社化するため、NTTが巨額を投じてTOBを行い、市場で流通している株を回収した結果、上場廃止に至ったというわけです。
このように、完全子会社化を巡って企業が上場廃止をする際は、TOBを通じて本来より高値で株が売れる可能性があるので、アンテナを貼っておくと良いでしょう。
GO
最後に紹介するのはタクシー手配アプリとして覇権を手にしているGO。
サービス開始からわずか4年であるにもかかわらずDL数2,000万と、えげつない数字を叩き出しています。
GOはのちに紹介するユニコーン企業と呼ばれる優れた企業の一つですが、特別な理由があって非上場を貫いているわけではなく、シンプルにまだ上場できていないだけという見解が一般的です。
現在は上場の準備に動いているという話もあるので、IPOなどに興味がある方は更にリサーチしてみると良いでしょう。
ユニコーン企業とは?
少し脱線しますが、最後にユニコーン企業🦄についても触れておこうと思います。
小池都知事が「ユニコーン企業を増やす」と発言したことでも取り上げられ、近年何かと耳にする機会が増えましたが、一体どのような企業を指す言葉なのでしょうか…?
ユニコーン企業とは簡単に言えば以下の要素を併せ持つ企業のこと。
創業10年以内
評価額10億ドル以上
未上場
テクノロジー企業
ただし、これらの定義は必ずしも厳密ではなく、大枠では未上場かつテクノロジー系のメガベンチャーというイメージで問題ないでしょう。
例えば先ほど紹介したGOは、創業開始が1977年と条件から外れているように見えるものの、アプリのサービス開始時点からは10年が経過していないのでユニコーン企業として認識されています。
以下はユニコーン企業の一覧。
海外企業には、OpenAIなどを筆頭にあえて上場していない企業も多数存在します。
一方で、日本のユニコーン企業は、どちらかと言えばまだ上場していない/できない企業が多いといった印象。
裏を返せば、これらの企業が上場した際には初動で株価が爆上がりする可能性が高いので、ぜひIPOで狙っていきたいところです。
一口にユニコーン企業といっても、あえて上場しない企業とそうでない企業とで全く見方が異なるので、気になる企業があったら非上場の理由まで調べてみると良いでしょう。
【まとめ】
いかがだったでしょうか🌸
上場というと、なにかと華々しいイメージがありますが、メリットばかりではありません。
大手企業の中には、あえて非上場でいることを選択する企業もいます。
今回の記事では、そんな非上場でいることのメリットを紹介してきました。
最後にポイントをもう一度まとめます。
企業があえて非上場を選ぶのは
上場費用がかからないから
自由度の高い経営が行えるから
買収リスクを抑えることができるから
就職や転職をする際に、「上場企業しか勝たん🕶」というような方がいらっしゃいますが、必ずしも非上場=中小企業、経営が不安定という訳ではありません。
大企業なのに非上場の企業を見つけたら、ぜひ本記事で挙げたポイントを振り返りながら分析して見てください!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!!
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本記事の執筆はインターン生の塚田が務めました(^▽^)/
それではみなさん、また別の記事でお会いしましょう🎵
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