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おにっ誌 2024/8/13 | ユロっとおにー=現金余力?

久しぶりに、おにっ誌を書く気が起きたので書いてみる。今日のテーマは、ユロっとおにーに纏わるとあるポストのお話。

インデックス投資家であるカモメうみねこさんのこのポストは、ユロっとおにーの本質を的確にとらえた値千金の内容だったりする。どういうことか。

ちなみにユロっとおにーとは、私が発案&運用中のユーロ円スキャルピング戦略のことだ。詳細は下記ポストのURLを参照。


資金拘束時間が非常に少ない

大事なポイントの一つは、ユロっとおにーのポジション保有時間にある。

スキャルピング戦略と分類している通り、この戦略ではポジションを持ったあと、ほんのわずかな含み益が出た時点で利確してしまう。この時ポジション保有時間は数分~数十分、下手をすると秒単位でポジションを解消する。また1日に1回しかトレードしないうえに、翌日のエントリーより前に必ずポジションを決済するルールになっている。

つまり、資金拘束時間がほぼ無く、長くても24時間にしかならない。

この特性によって、ユロっとおにーで運用する資金は、銀行に預けている現金余力に限りなく近い機動性を持っている(必要になったときに現金をすぐ引き出して使える)ことになる。

ちなみに、ユロっとおにーを運用できるLION FXにはリアルタイム出金という機能が備わっており、遅くとも翌朝には資金を銀行口座に移すことができる。これも利便性の向上に寄与している。


円建て資産としての運用

もう一つのポイントは、ユロっとおにーが差金決済取引であるため、常に日本円のままで運用できることだ。

極力相場の動きに左右されずに利益を出すことをコンセプトとして設計された戦略であるため、基本的には円安/円高といったトレンドに左右されにくいにも関わらず、利益の獲得が期待できる。

ユーロ円ロングという取引方向に惑わされそうになるが、この戦略は円建て資産での運用に他ならない。


資産ポートフォリオへのユロっとおにーの組み入れ

ここで、資産ポートフォリオを考えるうえで各資産クラスがどういう特性を持っているのか、改めて考えてみる。

出典:GPIF HP-2024年度の運用状況

資産運用ポートフォリオを組むにあたりGPIF(年金積立管理運用独立行政法人)のものが一つの最適解と考えるならば、なぜ国内債券が含まれているのかに注目してみたい。

よく考えてみると、国内債券以外の3種類はいずれも為替リスクを伴ってしまうことに気づく。外国株式および外国債券はもちろん、国内株式についても円安円高トレンドに大きく引きずられてしまうため、外国株式+外国債券+国内株式の3種類だけでは円高に弱いポートフォリオになってしまう。

そこで、円建てのリスクフリー資産である国内債券を含めることで、円高トレンドに対するヘッジを行うことができるようになる。何故なら、円高トレンドとは日本円の価値が他の通貨に比べて相対的に高くなる傾向の事なので、円建て資産は円高トレンド時に相対的に価値が上がるからだ。

ところで、円建て資産としては国内債券でないとダメなのか?と言われると決してそんなことはない。特に、円高へのヘッジという観点から考えると、国内債券の代わりに現金を持つ形でも全く構わない。

さて、ここで少しユロっとおにーの特徴を思い出してほしい。ポイントは以下の2点だった。

  1. 必要な時に現金としてすぐ引き出しやすい

  2. 実質円建てのまま運用が可能

お気づきのことと思うが、ユロっとおにーの運用に用いる資金は、現金余力に近しい特性を持っている。ということは、資産ポートフォリオを組むにあたって、国内債券の代わりにユロっとおにーによる現金運用を組み入れることができる。

これまでは、この現金余力部分を作るために高配当株ETFを組み入れるなどの案も考えられたが、高配当とはいえ株であることには変わりないため、円高に対して弱いことが難点だった。ユロっとおにーの登場により、高配当株に代わる形でポートフォリオを補完することができるようになる。

現金余力があれば、いざ円高株安が起こったときに株を安値で手に入れられる可能性が出てくる。現金余力があれば、いざ金利高が起こったときに債券を安値で手に入れられる確率が高まる。一方で、この程度のことは多くの方がわかっている。だが実際には現金余力を残しておくことは難しい。何故か?

それは誤解を恐れず言えば、現金を残しておくことによる機会損失や、円安による現金価値の目減りリスクが怖いからだ。ユロっとおにーの存在は、こういった怖さへのカウンターになってくれる可能性がある。

おわりに

ここでもう一度、カモメうみねこさんのポストを読んでみよう。

ユロっとおにーをポートフォリオに組み入れることで、「強制的に日本円を投資余力に残すことになる」ので「円高株安の強力なヘッジになる」。

さらに、「反対の円安には外国債と株ETFが効いてくる」。

ここまでの内容を読んでいただけたなら、このポストの意味が深く理解できたのではないだろうか?

解説にこれだけの文字数を要する内容を、事前に何の会話もなくあっさりと導き出してしまうのは慧眼としか言いようがない。

…まぁ、あくまでも「ユロっとが試算通りなら」という前提条件が満たされれば…の話だが。

文責:Ony

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