医師給料問題について思うこと
国民民主党の玉木さんのポストをきっかけに医師報酬議論が活発ですね🤔
医師の立場で、最初に分断するようであれですが、
開業医(平均年収2,800万円)
大学教授(平均年収1,000-1,500万円)
というのはやはり歪んでいるとは思っています。(講演会やバイトで補填していますが)
既得権益を奪うのも、大学などの医師の処遇を上げるのも現実的になかなか難しいでしょうから、医師の配置適正化の観点からも、少しずつ開業のハードルを上げていくしか無いのだろうと個人的には感じています。
儲けたいから医者になる時代であってはいけないし、
儲からないから開業なり金銭面で良い診療科を選ぶ時代であってもいけない。
本当は一度は医学をちゃんと大学院などで研究して診療レベルを上げたいと思っているのに、金銭面であきらめる若手医師を特に最近多く見るのも非常に良くない状況だと考えています。
(一般診療に研究経験は要らないという意見もありますが、自分の持論は「患者さんを細胞レベルから生活環境レベルまで包括的に見て、患者・家族・さまざまな医療従事者のチームを率いるのが医者の役割」なので、大学医学部で欠落している医学に関わるサイエンスを学び直す機会は必要だと考えています)
自分は研究メインの生活ですが、本業で儲けることはとうに期待しておらず(医者7-8年目でバイトにもそこそこ行っていた時期から残念ながら全く手取りは増えていません…)、とはいえ好きな研究をやめて、本業でお金の道に行きたくはない。
それが投資を始めたきっかけで、今風に言えば、Financial independence ってやつなんでしょうか。
まあ今となっては投資が大好きになってしまったわけですが笑
それ以外の部分の医療費の問題、特に高齢者医療の是非については国民全体で考えることが非常に重要だと思います。
「無駄な医療」とはなんなのか?
湿布くらいマツキヨで自費で買えよ、みたいな話から、高齢者の延命治療は一律保険診療から外すべしみたいな話まで本当に幅広いので、ひとつひとつ議論していくほかないと思います。(国の負担分が少ないのだから、国債を増やせという意見も?)
延命治療に関してだけ書くと、まずはひとりひとりが、自分、自分の親/きょうだい、自分の子供が何らかの病気で末期という状況になった場合においても、「もう特に何もせず苦しまないようにだけしてあげてください」と言えるかどうか、近しいコミュニティで考えてみた上で、全体での議論が進むとよいなと思います。
できれば、マクロ経済的にどうこうではなく、人間らしい生き方とはなんなのか、という観点で北欧のような看取り方が定着するとよいなと思っているのですが、なるべく現状のシステムを維持しながら、経済的に追い詰められて、やっと考え出すのもまた日本人らしいとは思います苦笑
長くなってしまいましたが、少しでも国民が納得できる医療が受けられるよう、政治家・官僚の皆さんには前向きで丁寧な議論を進めてもらいたいと思います。