ジェフユナイテッド千葉はジェフユナイテッドライフを実現しているのか検証してみた
ちーっすいぬゆなです。ジェフ千葉アドベントカレンダー2019に参加しろって電波を受信したので書いております。主催の青山さんは会ったことないけど前から独自の視点持ってる人やな~と思ってたんですが会社やめてフリーになったのを機にこういうのやられるようになったわけですね。気質そのものがジェフサポって感じでとてもいいと思います。今度飲みましょう。
さて私すでにジェフ千葉10番烈伝というnoteを8割くらい書いて下書きフォルダで暖めてるんですけど、この時期になっちゃったから来シーズンの10番についても書きたいし、こういう機会でもなければちゃんと書かないよなという話題をチョイスします。それがジェフユナイテッドライフについて。
他サポさんもぜひ、この謎の概念についてのお話にお付き合いください……
ジェフユナイテッドライフとはなんぞや
2010年1月に突如出現した「新クラブビジョン」が"ジェフユナイテッドライフの実現"です。(リリース文)どうやらジェフユナイテッド市原・千葉というクラブおよびジェフユナイテッド株式会社とは、ジェフユナイテッドライフを実現するために存在する組織のようなのです。
2003年より、2010年までの中期計画として、「魅力あるクラブ」、「地域とともに歩むクラブ」、「自主自立経営」を3つの柱とした、クラブビジョンを策定し活動してまいりました。2010年を迎える今季、これまでの基本方針を堅持し推進するとともに、クラブをより身近に感じていただけるよう、2020年を見据えたビジョンに進化させ、このビジョン実現に向けて活動してまいります。
ということで、2003年(イビチャ・オシムが監督に就任した年ですね)から2010年まではちょっとザックリした感じのクラブビジョンだったのを、きちんと体系立てて可視化しましょうっていうことで出来たのが"ジェフユナイテッドライフの実現"というクラブビジョンなわけです。多分。知らん。
例えば2008年のユナイテッドパーク(練習場)建設に関するリリースの中で
弊クラブは「魅力あるクラブ」「地域とともに歩むクラブ」をクラブビジョンとして掲げている。そのクラブビジョン実現のための練習場である。
トップチームの強化のために、選手がより良い環境で練習できるような施設を整えた。より強いチーム、より多くの皆様に応援していただけるチームとなり、「魅力あるクラブ」を目指していきたい。
また、練習場でのファン・サポーターや地域の方々との交流をとおして、「地域とともに歩むクラブ」を具現化したい。
とあるので、昔からあるにはあったんです。クラブビジョン。そうなんです。2019年になってもかけらも感じられないクラブビジョンは、あったのです。ラピュタは本当にあったのです。
ちなみによく聞くWIN BY ALL!っていうのはクラブビジョンではなくクラブフィロソフィーです。横文字ばっかでなんだかよくわかりませんが、ここでのビジョンは「未来像」、フィロソフィーは「哲学」みたいな感じでよいと思われます。WIN BY ALL!は耳触りもよく、キャッチコピー的にガンガン使われておりますが、実際には「みんなの力で勝つ」という元々の意味合いは薄れており、クラブを取り巻く人たちはみんな頑張ってるんだけど全くベクトルがバラバラで……というのはちょっと話としてはズレますが。
ともあれまとめると、ジェフユナイテッドライフとは「クラブが実現するべき未来像」であり、ジェフ千葉というクラブは「ジェフユナイテッドライフの実現という未来像を作り上げるために存在する組織」であるということです。そうらしいんです。
ではここから「ジェフ千葉は"ジェフユナイテッドライフの実現"を実現できるのか通信簿」のコーナーに移りたいと思います。80点以上でA評価、(ジェフユナイテッドライフを十分実現できている)60点以上でB評価、(ジェフユナイテッドライフを実現できている)60点未満でC評価(ジェフユナイテッドライフを実現していない)という評価でいってみよー。
ジェフ千葉は"ジェフユナイテッドライフの実現"を実現できるのか通信簿
ジェフユナイテッドライフの実現というクラブビジョンは3つの柱で構成されており、さらにそれぞれ3つの項目に分かれております。つまり合計9項目。それぞれ11点ずつ+僕の私見で1点として合計100点で通信簿を付けてみたいと思います。
柱その1:魅力あるクラブ
この項目は、トップチームを中心にサッカーという競技に対してどう向き合うかということを表明しています。僕はアカデミーに関してはほとんど知識ないのでトップチームとレディースの知識だけで得点をつけていきます。
1.ジェフユナイテッドは、「走る」ことをチームの合言葉に、勝利に向って最後まであきらめない姿勢を貫きます。
5点
甘めに採点したつもりなのですがいかがでしょうか。まず前半部分、「走る」ことがここ10年トップチームの合言葉になっていたとはとても思えません。2011年、当時の木山監督は「"走るサッカー"は僕のサッカーではありません」って言っちゃってました。意味合いはどうにでも解釈できるにしろ、これはクラブビジョンが監督に伝わってない、クラブビジョンを実現できる監督を就任させてないということです。「走る」が合言葉になってるならこんな言葉は出てこないでしょう。
また、近年は選手が「走る」場面は多く見られましたが、その多くは特攻ハイラインによる広大な自陣スペースを埋めるため、独走する相手選手を追いかけるためのスプリントであり、逆にカウンター攻撃のためのスプリントはほとんど見られませんでした。J2は走行距離データが明かされてないのでわかりませんが、J2平均よりは下なんじゃないかなと。スプリント回数はそこそこ多いかもしれません。ともあれサポーター視点では「走る」ことが合言葉になっているチームの走り方ではないと言わざるを得ません。
そんで後半、勝利に向けて最後まで諦めない姿勢。当然選手スタッフみんな終了のホイッスルが鳴るまで勝とうと思って頑張ってるんでしょうが、姿勢が貫かれてるかというと疑問です。明らかにふてくされた態度こそないものの、あっそこ走らないんだ、諦めるんだという場面はよくあります。
「姿勢」という話だと、例えば同点ゴール決めた後すぐにボール回収して自陣に戻る選手とかいるじゃないですか。あれはまあ実際の試合時間にはそんなに影響するわけじゃなかったりして、パフォーマンスの意味合いが強いと思うんで個人的にはどっちでもいいかなと思うんです。でも「姿勢を貫きます」とまで言うなら(チーム戦略にもよりますが引き分けではダメで)そこに立ってるだけで勝利への意思がムンムンに立ち上ってる状態じゃないとダメですよね。
というのは全てトップチームの話でして、レディースに関してはどちらも体現してる(という話をよく聞く)ので、11点中甘めの5点。どうしても採点に関してはトップチームの比重が高くなりますが、レディースが頑張ってるのがビンビン伝わってくるので。
1個目からクソ長いですが、だんだん飽きて短くなるので安心して読んでください。(なりませんでしたすんません)
2.トップチームは常に優勝を視野に入れ、みなさまの期待に応える成績を目指して戦います。
2点
甘めの2点です。トップチームは「常に優勝を視野に入れ」「みなさまの期待に応える成績を」「目指して戦います」。分解して見ていきましょう。
まず「常に優勝を視野に入れ」完全に嘘ですね。J2降格直後くらいは首位争いしてる時期が長かったですが、近年はずっと「残り全部勝てば優勝!」みたいな感じです。「常に(6位以内に入ってプレーオフ)優勝を視野に入れ」っていう順位でさえない。
次。「みなさまの期待に応える成績を」これは期待自体が低下しているので加点できます。1点。「J3だけは勘弁してくれ」という切なる願いは届きましたからね。
最後に「目指して戦います」。目指すのは自由なので1点あげます。
ということでこの項目は合計2点です。
3.エキサイティングでフェアなプレイを通して、一体感溢れる感動のホームスタジアムの実現を目指します。
これはちょっと難しい。分解します。「エキサイティングで」「フェアなプレイを通して」「一体感溢れる感動のホームスタジアムの実現を」「目指します」
「エキサイティングで」これはどちらかというと近年エキセントリックでと言ったほうが実情に沿っていたかと思いますが、フクアリが湧く瞬間はものすごく多かった。歓声だけでなく悲鳴も多かったですが。まあたくさんワーッとなっていたので2点プラスしておきます。
2011年のオーロイサッカー、2016年のレボリューションなどもエキセントリックですね。後者はプレイじゃないけど。てかレボリューションした年11位だったの改めてすげえな。選手全部入れ替えてもこの順位に入れるなら今年は本当なんだったんだ。
「フェアなプレイを通して」これはもう完全に落第点。0点です。この項目は主観ではなく反則ポイントというファクトで話します。(参考:Jリーグデータサイト)
2010年と2012年以外は真ん中より下、最下位付近にいる年ばかり。やべー止めらんねーと思ったらイエロー覚悟のファウルで止める場面が多いことが原因だと思われますが、それはそもそもの守備戦術構築ができてないということを意味します。あと外国籍選手中心に抗議とか遅延行為とかガンガンもらってますね。審判のハンテイガーとかは別の話ですし本当の意味でのフェアなんて言葉存在しないので堪忍やで。
あとJリーグ本体のサイトだとキックオフ時刻遅延分数を反映した反則ポイントというのが見られるんですが、キックオフ遅延分数ポイントもワースト年が多いです。運営の不備以外にいろんな都合があると思いますが、勝ち点とか得失点差とか全部同じだと最終的に反則ポイントで順位が決定するのでキックオフ遅延分数のせいで昇格できなかったとかなったら本当に伝説になるでしょうね。現状取り越し苦労ですけど。
「一体感溢れる感動のホームスタジアムの実現を」なんだかんだでJ3降格寸前だったのに1万人くらい入るヤバいスタジアムがフクダ電子アリーナなのでこれは加点せざるを得ません。3点。完全にフクアリへの点数ですね。マイナス部分は選手からのお願いと称した文章に対して当時のキャプテンが「こんな文章知らんけど何これ」ってツイッターだかインスタに上げちゃったことに代表される一体感の欠如です。
「目指します」目指すのは自由なので1点あげます。
合計6点。おお、11点満点なので半分より上だ。すごいぞ。
ということで、柱その1:魅力あるクラブの採点は33点満点中13点となりました。最初から前途多難ですが残り2つでは満点取りたいですね。
柱その2:ホームタウンとともに歩むクラブ
柱その2はホームタウンや地域貢献について。「チーム」ではなく「クラブ」が千葉エリアでどういう立ち位置になっていくかという話です。
1.ジェフユナイテッドのホームタウンは市原市と千葉市です。ジェフユナイテッドはホームスタジアムやユナイテッドパークを、みなさまが気軽に訪れ、楽しんでいただける場所にします。
サクサクいきましょう。
「ジェフユナイテッドのホームタウンは市原市と千葉市です」これは事実なので1点。
「ジェフユナイテッドはホームスタジアムやユナイテッドパークを、みなさまが気軽に訪れ、楽しんでいただける場所にします」
駅から遠くないし、敷地内に入るだけで金取られたりするわけでもなく気軽に訪れること自体はできる。あとフクアリ含む周辺の蘇我スポーツ公園指定管理者、前回期間はジェフが単独で挑んで負けるというクソ恥ずかしいことになってたんですが、今回は合同会社に加入するという荒業で指定管理者の座をゲット。(参考資料:http://www.city.chiba.jp/somu/shichokoshitsu/hisho/hodo/documents/191125-1-1.pdf)
「みなさまが気軽に訪れ、楽しんで頂ける場所にする」のは、指定管理者かそうでないかで大きく難易度が変わります。指定管理者じゃないとフクアリを勝手にいじれないから。そういうことを考慮して4点。
楽しめるかどうかは人によりますが、ユナイテッドパークは間近に選手を見られますし、ファンサービスも受けられますし、グッズショップも併設されてる(これが実は他のクラブなかなかないんですよね)からその場で買ったものにサインもらえるし、フクアリは圧倒的に快適だしということで3点。
合計8点。まともな点数が出た。加点できなかった残り3点は「みなさま」ですね。正直現状ユナパやフクアリなんてトップチームのサポーターをはじめとしたサッカーファンしか喜ばない施設なわけです。(ロックインジャパンの会社がやってる春フェスJAPAN JAMみたいな大きな興行や地域イベントもたくさん行われてますが)
年に1度のユナパ祭り(ファン感謝祭)では地域の方々も集まってると聞きます。しかし最初の「ジェフユナイテッドのホームタウンは市原市と千葉市です」という部分を考えると、市原市民・千葉市民合わせて125万人くらいが「みなさま」だと思われるので、もっとたくさんの方々に普段からユナパ・フクアリに来てもらわないと満点は出せないのではないかと。
2.選手や監督、スタッフがホームタウンに赴き、地域のみなさまと交流し、明るく元気に人々がにぎわう街づくりに貢献します。
これ正直難しい。「選手や監督、スタッフがホームタウンに赴き、地域のみなさまと交流し」交流してるのは間違いないんです。ホームページとかジェフプレス(JRの駅で配ってるフリーペーパー)で地域貢献活動のレポートは常に出てますから。でも件数がわからない。質も大事だと思いますが、まずはいかに多く、たくさんの人と交流してるかを重視したい。
多いクラブだと年に500回とかやってるって話ですけど、ジェフもそれなりの数やってるはず。どっかに数字出てたら教えて下さい。とりあえず仮に1日1件で365回やってるとして6点。ちなみに僕は生まれてからずっと千葉に住んでますが、ジェフサポになる前は1度もジェフの地域貢献活動に遭遇したことありませんでした。
後半。「明るく元気に人々がにぎわう街づくりに貢献します。」そもそも市原市・千葉市が明るく元気に人々がにぎわう街じゃないと思うんですが、そこに向けての貢献はある程度してくれてるかと思います。でも合計125万人の市民のうちジェフに興味ある人なんて数%なので、そんなにたくさんの点数は上げられない。1点。
合計7点。厳しいこと書いてる割に結構良い感じなのではないでしょうか。
3.未来を担う子供たちが、ジェフユナイテッドを通して、心も身体も元気で、自ら考え行動できる人に育つようにお手伝いします。
ますますムズい。未来を担う子どもたちが心も体も元気で自ら考え行動できる人に育ったとして、それがジェフのおかげだとどう判断したらいいのか。
アカデミーOBに有名で立派な人がたくさんいるとか、そういう判断基準が使えればいいんですが、僕が知ってるのは国立競技場のコンペで通称「古墳案」を出してた田根剛氏とOVER歌ってる光永亮太氏。あ、別にサポーターでもいいのか。桐谷美玲氏や小島瑠璃子氏は心も体も元気そうです。ムズいのでパッと決めます。7点。
あとお手伝いするのは自由なのでプラス1点。合計8点。テキトーすぎるかな。まあでもわかんないものはわからん。
ということで、柱その2:ホームタウンとともに歩むクラブの採点は33点満点中23点となりました。普通の感じの得点になってしまった。しかし実際市原市・千葉市はジェフがあることのメリットをそれなりに享受しているはずなんですよね冷静に考えると。特に千葉市は、ジェフがあることで「千葉」の文字がどんだけ世の中に出るか。(千葉県全体にメリットを与えてるとも考えられる)アウェイツーリズムの観点でもそれなりに経済効果生まれてるはずですし。まあジェフにかかってる費用に対してのリターンとしてはどうなんだって議論はあるべきなのですが。
柱その3:自主自立経営のクラブ
はい、マイナス5000兆点。何かの冗談ですか?としか言いようがないのですが、これが柱なんですよ。目指すのはいい、目指すのはいいけど、現実的に不可能だろうがという話なのです。自主自立経営に至るために今何をしてますか?という話なのです。さらに言えば、自主自立経営するより今の状態のほうがみんな幸せなんじゃない?という話もしなきゃいけないんです。
とはいえ1項目ずつ見ていきましょう。
1.ジェフユナイテッドは、自身による安定した収入の確保、業務改善による健全な経営を行い、クラブの自主的な判断のもとに、自立した経営を行います。
やっぱりマイナス5000兆点。「ジェフユナイテッドは」以降の4つの文節全部嘘です。このクラブビジョン、誰がどう議論して決めたんでしょうか?この項目突出してイカれてます。この項目こそ文末を「目指します」にしなきゃいけなかった。「行います」じゃ逃げ場がないですよね。
とりあえず得点は0点として、冷静に考えていきます。
「自身による安定した収入の確保」
Jリーグのページで公開されているクラブ個別情報開示資料において、収入は確かに安定しています。でもジェフのスポンサー一覧ページを見るとJR東日本系、古河電工系の企業がズラーッと並んでいるわけです。
もうこれはずっとこうだし、未来永劫こうなわけですよ。ジェフユナイテッド株式会社の持ち株比率はJR東日本50:古河電工50だから、意思決定するプロセスとして両社の合意が必要。合意できないこともあるだろうし、悪い忖度みたいなことも起こるだろうし、スピード感も薄れるでしょう。どっちか俺に1株だけ売ってくれよって感じなのですが、いくらくらいなんでしょうか。
ということで「安定した収入の確保」は「自身による」ものではないので0点です。ちばチャンとかいつの間にか腕スポンサーどころかどこにもいなくなっちゃってるし。ユニフォームスポンサーはどこかの企業がすぐ埋めるっていう意味では安定してますけど、額の内訳考えると胸(富士電機。古河グループ)と背中(Suica→JRE MALL。JR東日本グループ)がやっぱ大きいのでグループで回してる感じになっちゃってますよね。
もちろん親会社にそっぽ向かれない経営を行うという観点でいえば、クソみたいな成績でも毎年スポンサー収入上昇してる異常事態はとんでもない偉業なわけですが、クラブビジョンに示している方針とは食い違うのでここでは0点です。
「業務改善による健全な経営を行い」
親会社依存が健全ではないので0点。と言いたいところですが前半も見ましょう。「業務改善」。どこをどう改善するのかという話ですが、社員のみなさんの働き方が効率的になってる様子は全く見えません。なってるのかもしれんけど毎年毎年シーズンが進むにつれて疲弊していく表情はもう見慣れました。
「クラブの自主的な判断のもとに」
自主的な判断するクラブの取締役がJRと古河で埋まるわけないだろ。0点。参考までに貼っときます。
代表取締役 前田 英之
取締役 穐山 健輔
取締役(非常勤)井上 正利 古河電工健康保険組合 常務理事 兼 古河電気工業株式会社 戦略本部人事部 健康推進センター長
社外取締役 浜田 義治 古河電気工業株式会社 グローバルマーケティングセールス部門インフラ営業統括部長
社外取締役 森本 航 東日本旅客鉄道株式会社 事業創造本部 事業推進部門 次長
社外取締役 増田 真美 古河電気工業株式会社 財務・調達本部 IR・広報部 部長
社外取締役 鈴木 寛幸 東日本旅客鉄道株式会社 千葉支社 総務部長
社外取締役 廣野 浩己 古河電気工業株式会社 総務・CSR本部 千葉事業所長
監査役 富樫 麗弘 古河電気工業株式会社 監査部長
監査役 岡村 壮浩 東日本旅客鉄道株式会社 財務部 会計グループ 課長
2018年6月29日付
前職が書かれてない前田氏、穐山氏ともにJR東日本出身、次の社長に就任するのは社外取締役だった森本航氏です。これだけ交互にJR東日本と古河電工の名前が並んでるともはや壮観です。1人外部からの取締役入れるだけで全然見られ方も違うと思うんですけどね。お飾りでもなんでも。
一応お断りしておきますがJR・古河から来たから無能とかやる気がないとかそういうことを言っているわけではなく、クラブビジョンと照らし合わせるとやっちゃいけないことをやってますよね、という話をしております。森本さんのインタビューとか読んでると自信に満ち溢れてて有能感やべーなって思ってますよ。これはマジ。
「自立した経営を行います」
総括。0点。
ということでこの項目は0点となりました。
2.魅力あるクラブづくり、ホームタウンとともに歩むクラブづくりを通して、地域のみなさまから多くのご支援をいただけるように努力します。
「自主自立経営」の話からズレてない?と思うんですが、3×3項目にしたほうが見やすいのでアレンジして組み込まれた意味合いが強いのでしょうか。柱1と2の総括的な項目ではあるんですが、「地域の皆様から多くのご支援」これは「親会社だけじゃなくて地元企業のスポンサー様も増やしていきたいんやで~~~!!!!!」ということかなと。
そういう意味では(離れちゃったけど)ちばチャンがユニフォーム袖スポンサーになったり、ZOZOが入ってきたりしてるのは非常にいい傾向ですよね。ユニフォーム腰スポンサーの新昭和がいきなりユナパの隣に蘇我支社建てたのはビビりました。(今後スポンサー降りることになったらめちゃ気まずいだろうなと思うんですがまあ永遠に降りなければ大丈夫か)
あとまあ、逆転の発想でJR東日本も古河電工もグループ企業が市原・千葉周辺にいくらでもあるわけだから、それらも全部地元企業とみなしちまえばいいわけですよ。乱暴な考え方ですがこの項目を評価するにあたってはそういうことです。自治体に税金入るかどうかの話でもありますし。
ということでざっくり7点でいかがでしょうか。残り4点は伸びしろです。(お察しの通りだんだん雑になってきました)
3.みなさまに満足していただくとともに、クラブ関係者にとっても満足できるクラブの実現を目指します。
これまた採点ムズ~~!!ここでのみなさま=サポーターをはじめとした市民やスポンサー、自治体など全てのステークホルダーとします。それらの人々と、クラブ内部の人たちにとっても満足できるクラブにすると。
「みなさま」の満足度は、どうですかね。ここまでで地域住民うんぬんの話とかももう出てますけど、全てのステークホルダーの満足度でいうと、うーん、3点って感じですかね。ムズい。ここまでの話と食い違うところもありますが、スポンサーがこんだけいるってことは金払う価値があると判断してる部分もあるわけですよ。それが税金対策であろうがジェフじゃなくてなんでもいいからスポーツクラブのスポンサーになっときたいとかそういうのでも。
「満足」って言葉をどう解釈するかですけど、客も満足できてないならフクアリに行かないだろって考え方もあるわけで、平均観客数1万人弱は伊達じゃないと判断せざるを得ない。とはいえ現状の成績やら地域への密着感とかを考えると「満足」してるとはとても言えないだろうとか諸々を考えると満点は出せない、という感じで。
クラブ関係者、内部の人たちが満足してるかどうかもこれまたムズい。満足してないならみんな辞めてるだろという考え方がまず一つ。(ちなみに上の方の指定管理者に関する資料によるとジェフユナイテッド株式会社の従業員数は46人)
とはいえ給料安いっぽいし、(ジェフの社長秘書の求人とかちょこちょこ出てて、正確な数字は覚えてないけど普通に考えて安いなあという感じだった)親会社から偉いポジションの人がガンガン降りてくるせいで出世もしづらいっぽい。モチベーションとしてはちょっとつらいところあるんじゃないかと。
ジェフで働いた経験を糧に転職して成功した人とか聞いたことないし、(選手とか監督はすげーいるけど)こっちも満点は出せないって感じで。最近Jクラブ関係者の人たちがツイッターやたら始めまくってるけど、ジェフの人はいないから声聞く機会が少なくてよくわからん。3点。
合計6点。まあ半分は超えてるかなという感じじゃないでしょうか。
ということで、柱その3:自主自立経営のクラブの採点は33点満点中13点となりました。最初マイナス5000兆点になりかけたことを考えるとまあまあではないでしょうか。
ジェ(略)を実現できるのか通信簿採点結果発表
さ、それでは最終採点結果の発表です。3つの柱の採点結果はこちら。
柱その1:魅力あるクラブ=13点
柱その2:ホームタウンとともに歩むクラブ=23点
柱その3:自主自立経営のクラブ=13点
そして僕の私見による加点ですが、僕自身は十二分すぎるほどにジェフユナイテッドライフを実現しているのでプラス8京点、合計8京49点となりました。
だいたいね、この年の瀬の忙しい時期にジェフの話を1万文字以上書くなんてそれだけで正気の沙汰じゃないんですよ。わかってますかみなさん?ずっと部屋にこもってうばあああああって叫びながらこれを書いてるんですよ?それがジェフユナイテッドライフの実現でなく一体何なんですか?
ジェフサポになってツイッターやブログはじめたおかげで会いたい人に会えるようになったし、ジェフに限らずJリーグやスポーツのことで毎日おもれーおもれーって過ごしてるので8京点は妥当です。
まあ8京点はノイズとしても、99点満点で49点というのはおおむね妥当なところではないでしょうか。ギリギリ半分いかない感じ。みんな頑張っているんだけど、その頑張りの点が線になっていない。線になるだけで多分70点くらいにはなって、さらに線が太くなっていけば満点に近づいていくんだろうけど、その道筋をどうするんじゃいというところで10年間グダグダしてしまってるという状態。2020年からのジェフユナイテッド市原・千葉はこの現状から抜け出せるのでしょうか。
っていうか"ジェフユナイテッドライフの実現"って2020年を見据えたクラブビジョンなんで、この時点でC評価ってもう全然ダメなのではないでしょうか。次のクラブビジョンは実現できるようにみんなで頑張りましょう。それでは、2030年を見据えた新たなクラブビジョン発表され次第「次のクラブビジョンは妥当な内容なのか通信簿」でまたお会いしましょう。
検証結果=いぬゆなはジェフユナイテッドライフを実現しているが、ジェフユナイテッド市原・千葉はジェフユナイテッドライフを実現していない。
(完)
あ、みなさんもそれぞれ応援してるクラブのクラブビジョンを採点してみてください。 #Jリーグクラブビジョン通信簿 こんなハッシュタグでいかがでしょう。俺の話だけじゃなくてお前らの話も聞かせてくれよな!
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