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超超素人がアンソロ主催してみて思うこと

同人歴1年の初心者字書きが主催してみたアンソロジーを振り返る記事。

※作り方講座ではなく、個人の体験談です※

◇アンソロジーの概要

・某育成ゲームの、とある『育成スポット』をテーマにしたアンソロジー。

・場所がテーマのアンソロジーのため、メインのキャラクター、CPの有無などは自由。全年齢の本なので、指定が付くものはNGというルールは設けたものの、それ以外はかなり自由だった。

・参加者は公募。+数少ない知人に声を掛けたり、個人的にめちゃくちゃ作品が好きな方にお願いしたりした。

・通販のみ(今後オフイベ出ることがあれば在庫持っていくかもしれない)

◇出来上がり

・参加者19名(主催含)、作品数18(+表紙、表紙裏イラスト)、214P(表紙含)の豪華なアンソロジーになった(奇跡だと思う)

◇作ったもの

・同人誌、ブックケース、ポストカード、(通販メインなので)お手紙用の便箋、梱包用のマスキングテープ、シール

・(外注したもの)ロゴ、フレーム、表紙、表紙裏イラスト

アンソロ3

こちらが出来上がったアンソロジー。200P超えは読みごたえがあって良い。

アンソロ4

ブックケースは下の紫のものです。これに入れた状態でお届けしました。ポストカードは表紙イラストからロゴを抜いたものです。

アンソロ1

作ったマスキングテープです。可愛くできてお気に入り。梱包用のみで作っていたんですが、参加者様が「可愛い」って言ってくれて嬉しかったので、記念にということでラベル付けて再発注かけて献本の際、参加者様にも一つずつ送りました。

アンソロ2

これは切手風シールの用紙を買って、家のプリンターで印刷したものです。梱包用。

アンソロ6

画像が下手くそなんでわかりにくいですが、左は印刷所にお願いしたもの(蛍光オレンジでめっちゃかわい~)、右は自宅のプリンターで作ったものです。

左は通販でBOOST(通販はBOOTHを使っているため、投げ銭機能のようなものがある)してくださった方や、参加者様への個別のお手紙を書くのに使いました。

右は参加者様全員へのお礼状です。掲載した皆様の作品の中のモチーフを引っ張って描いた便箋……

参加者様には献本の際お手紙二種(重くてすみません……)と記念品マステ、あとは簡単な気持ちの品(お茶と入浴剤)を送りました。

御礼はアマゾンギフト券などの金券が主流らしいのと、どう考えても金券の方が嬉しいだろうとは思ったのですが、1000円とか金額がはっきりしてしまうと(こんなに素敵な作品を寄稿してもらったのに)作品の値?みたいなのがその金額になっちゃうような気がしてなんとなく嫌だったのと、せっかくなので自分で選びたかったので気持ちの品にしました。公募の際の謝礼の欄に『+薄謝』とか書いてある企画はきっと金券的なものなのだろうと予想していますが、私の企画は謝礼の欄は献本のみだったので金券じゃなくても良いかな……と……。もらう側としては金券の方が良いだろうとは思います(汗)自己満足です。

↓作ったアンソロのBOOTHとPixivサンプル↓

https://inutotori1.booth.pm/items/3123394

https://www.pixiv.net/artworks/91072565

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ここから感想です。あくまで自分の思ったことを書いています。右も左もわからない状態で愛と情熱で突っ走った感じなので、かなり色々なアンソロジー様を参考にさせて頂いたのですが、特定のアンソロ・企画に対しての否定的な意図は全くありません。

・(前提として)こう言っちゃうのはアレなんですが……まじで運が良かったと思う。かなりレアな幸運アンソロだったと思っています。初詣で絵馬に「アンソロ成功しますように」って書いたのが良かったのかもしれない(笑)。20名近く参加者が居て、全員の作品を掲載できたこと、どの作品もすごく素敵な作品だったのは本当に幸せだと思う……。ド素人なので不手際も多かったと思うけど、皆さま優しかったので作業へのストレスとかは全然なかった。Twitterで応援(?)してくれてる人たちもすごい嬉しかったのでめちゃラッキーハッピー主催だったと本当に思う。いろいろな方に感謝しています。

・『場所』がテーマであれば作品の内容問わず、っていうアンソロのテーマ、振り返るとかなりの博打だと思うんですよね。キャラやCPの指定がないアンソロなので、地雷がある人とかには不向きなんだろうとは思う。私はあまり地雷がないタイプなのでそういう方面への配慮が足りてないところはあるかもしれない……(目次に簡単なあらすじ、CPの表記等注意書きをした)。結果的に18作品中CPがあるものは2作品だったんだけど、CP有作品書いてくれた方が形見の狭い思いをしたんじゃってすごく気になっている……。私としては『場所』がメイン!って感じなので他にあまり制約を作りたくなかったので、いろいろな作品が集まったことは嬉しく思っています。

◇ここが良かった

・余白があるところ。

ページが少ない方が印刷費も安く済むし、空白ページがあるのはもったいないと思う人もいるかもしれない。ただ私は一つの作品が終わった後、一息つく余白が欲しいというか、終わってすぐ次のページからまったく違う作品が始まるっていうよりは一呼吸置きたいと思うタイプなので、作品と作品の間に空白ページを作りました(右始まりの指定がない場合、基本左始まりにした)。余白があるアンソロを手に取ったことがあって、実際読んでてやっぱり余白があった方が好き!と思ったのでこうしました。ここは好きです。

・不確定要素が多い・自由度が高いところ

これはぶっちゃけ微妙かも……。私はめちゃくちゃ気に入ってるんですけど、参加者さま、読んでくださる方がどう思うかはわかりません。個人の主観なので許してください……。

『ページ数・文字数制限なし』

これは好きです。なんていうか、自分の適量みたいなのって人それぞれ違いますよね。もちろん融通は効かせてくれるとは思うんですが、(私は字書きです)以前字数に規定があるアンソロに参加した時、楽しく書きすぎて規定の文字数にまとめるのにすごーーく苦労した覚えがあって……。ページ数が決まっていた方が、全体のページ数が原稿が集まる前から分かっていて、表紙も作れるし(背幅わからないと作れないので)予算も立てやすいし……っていう良い面があるんだと思うけど(その場合辞退者が出た場合の穴埋めが必要っていうの聞いたことある)、私は不確定要素を楽しむタイプなので編集しながら「どれくらいの厚さになるかな~!」ってわくわくできて良かったです。(ノンブルを入れる都合上漫画で参加される方は事前に申告してもらった)

◇反省点

・いろいろあるけど……内省しておりますので、ここに書けるわかりやすいことと言えば目次の右ページが見づらいことですね(笑)『セリフ線』の中に入っていてもあの構造だと見づらいんだなって……反省しました。右ページに載っている作品の方々すみません。

・楽しくなりすぎた。

アンソロ主催なんてまじで最初で最後だろうと思って企画したので(諸事情でその後すぐに別の企画を立ててしまったが)、やりたいことをいろいろやってしまい……。企画立てる際に何かで見たアンソロ企画の心得みたいなもので、「予算は25万は見ておいた方がいい」というのがあって、大手ジャンルの主要CPとか、数百~それ以上刷る感じのアンソロのことだろうと大して気にしてなかったんですが、アンソロ関連のぜんぶ総合すると20万はかかりましたね。こんなマイナーなテーマのアンソロなのに……笑える。印刷費自体は16万くらいじゃないかな。金銭感覚が結構バグります。

◇思うこと

・ここからは蛇足なのであまり気にしないでください……。本当に何か特定のアンソロについて言っているわけではありませんので誤解のないように……。

アンソロを企画するに当たってジャンル外も含め色んなアンソロを調べてみて、本当に、テーマ、規模、雰囲気……色んなアンソロがあるんだな~と感心しまくる日々でした。主催する方によって好み・考え方が違うし、どれが正解ということもないと思います。私も至らないところがたくさんあったと思うし、合う、合わないもあったかもしれない。それでも完成までお付き合い頂いて本当にありがとうございました。

・色んな企画を見て、辞退者が出たり、企画自体が様々な理由でなくなっちゃったり……無事に発行できるのってそれだけですごいことなんだと思います。ただ……なんというか、本当に独り言なんですけど、在庫抱えるのってそんなに悪いことなのか?という……

もちろん様々な理由で、家に在庫を置けないとかもあると思う。ただなんというか、作品って「見てもらいたい」と思って作るわけじゃないですか。アンソロに寄稿してくださる方も、「見てもらいたい」と思って書or描いてくださったと思うんですよね。作品づくりってものすごく時間もかかるし、労力もかかる。それを自分の企画のために提供してくれるって、すごいことだと思うんですよ。なので主催をする側としては、作品を見てもらう努力をするべきというか……(あまり『べき』って言うの好きじゃないんだけど……もにょもにょ)

webでの発表と違って、本にしちゃうと本を買った人しか読めないんですよね。もちろん興味ない人に無理やり手に取らせるわけにはいかないので限りはあるけど、「読みたい」「欲しい」って言ってくれる人がいるのに、あまりにも頒布数が少ないのってどうなんだろう……ってちょっと思うことはある。数百~それ以上刷っても即完売!という企画もあるだろうし、それはしょうがないと思うけど、他の方の作品をお預かりしている以上、ある程度の余裕はあった方がいいんじゃないかと個人的には思ってる。

部数の見極めって難しいからなんとも言えないんだけど、確実に捌ける少部数だけ刷って即完売、再販なし、再録もすぐできるわけじゃないし……仮に「読みたい」って思ってくれた方がいたとしても、参加者としては何もできないですよね。「見てもらいたい!」と思って作った作者の気持ちはどこに行くんだろう……って……

再録できたとしても、やっぱり一番作品への思い入れがあるのって完成したてだと思うんですよね。(なので参加者さまにはうざいほど感想を送ってしまい申し訳なく思っています……一番に読むのって私じゃないですか!?!嬉しい~~!!!)無事に発行!完売!大成功~!!……と言えるのか?本当に???

「読みたい」「欲しい」と思ってくれる方にできるだけお届けできるような余裕があったら嬉しいなと参加者側としては思ったり……だって「見て欲しい」と思って書いたんですから。

総括すると、アンソロ主催はめちゃくちゃ大変で楽しいということです。

読んでくださってどうもありがとうございました!


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